弥富市立十四山中学校で伊藤柚輝さん(中学3年生)が同級生に刺殺されてから1日が経ちました。
加害者は「(被害者から)いじめられていた」と供述していると報じられています。少しずつですが、事件に至る背景が分かってきました。
今後も様々な報道が行われるでしょう。確定的な事実や証言等を時系列に並べ、事実関係を整理します。
日付 | 出来事 |
2013年3月〜4月 | 被害者・加害者が同じ保育所を卒園、十四山西部小学校へ入学した |
2019年4月 | 被害者・加害者が十四山西部小学校から十四山中学校へ入学した |
被害者は野球部、加害者は別の部活動だった。 | |
2020年4月 | 2年生では同じクラスだった |
9月 | 被害生徒が立候補した生徒会選挙で、加害生徒が(嫌々ながら)応援演説を行った |
2021年2月 | 学校アンケートで「生徒会選挙の応援演説を頼まれたのが嫌」「友人と話している時に割って入ってくるのが嫌」等と訴えていた。 |
2021年2月~3月? | 担任が心配する声を掛けたが、「大丈夫です」との返事があった。 |
2021年4月 | トラブル再発を懸念し、3年生では別クラスになった。 |
11/14~16 | 福井・金沢方面へ修学旅行。ゲーム目的で持ち込んだスマホを他の生徒に見つかり、教員に指導・没収された。加害生徒は「(告げ口のように感じ)嫌な思いをした。疎外感があった」と。 |
11/17? | 没収されたスマホを保護者経由で返却した。 |
11/22 | 刃渡り約20センチの刺し身包丁をインターネットで購入した |
11/24 7時45分 | 開門した。 |
7時50分頃? | 加害生徒は通学用リュックに包丁を隠して登校した |
8時頃 | 加害生徒が被害生徒を3年生教室前の2階廊下に呼び出した。包丁でいきなり深く何度も刺した。肝臓や大動脈を貫通していた。 |
被害者は教室に戻り、仰向けに倒れた。 | |
生徒の悲鳴を聞いた3年担任が状況を確認、職員室へ「救急車を」と電話した。 | |
包丁を持って立ち尽くす加害生徒に教員が声を掛け、包丁を降ろした | |
他の生徒を別教室へ移動させた、教員が被害者の意識確認や心臓マッサージを行った。 | |
8時10分 | 職員室から消防や警察へ「生徒同士のトラブル。おなかを刃物で刺された」と通報した。 |
8時16分 | 海部南部消防本部から救急隊が到着し、付近の大型病院(海南病院?/車で5分)へ緊急搬送した。 |
午前中の授業は自習に | |
加害生徒を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。 | |
加害生徒が警察官2人に警察車両へ乗り込み、被害生徒は横たわって搬送された | |
9時45分頃 | 「弥富市の中学校で事件、被害者は心肺停止」と報道 |
10時35分 | 被害生徒が出血性ショックで死亡した。 |
13時40分頃 | 生徒は給食後に一斉下校した。事件は知らされていなかった。 |
14時30分頃 | 学校長等が被害者宅を訪れた。 |
19時~19時25分 | 緊急保護者会が行われた。約140人が参加。校長や市教委は「トラブル等を把握していない」と発言した。 |
加害者は「(被害者に)いじめられていた」と供述 | |
近隣住民が報道陣に「被害者はリーダーシップがあるが命令口調、トラブルが起きないか心配だった」と話した。 | |
11/25 | 大半の生徒は通常通りに登校した。一部生徒は「気持ち悪い」と欠席。 |
予定されていた期末試験は1週間延期に、3年生は卒業まで別教室で授業を行う。 | |
加害生徒は名古屋地検に送検された | |
12/14 | 名古屋地検は加害生徒を殺人と銃刀法違反の非行事実で名古屋家裁に送致した。名古屋家裁は27日までの観護措置を決定した。 |
加害生徒は「活発で人気者だった被害生徒に嫉妬心を抱いていた」「嫌なことが起きると、被害生徒が頭に浮かぶようになった」「3年でも(被害生徒から)嫌がらせを受けていた」と供述。 | |
被害生徒両親が「加害者を厳重に処分していただきたい」とするコメントを公表。 |
本当にいじめが行われていたのか、具体的な内容はまだ不明です。一部には「LINEグループを外された」という話がありますが、噂の域を出ていません。
最寄りの消防署から中学校まで車で5分、中学校から3次救急を担っている海南病院までも車で5分です。
極めて迅速に対応されたにも関わらず、救命できませんでした。殺意と傷の深さを物語っています。
昨夕に学校から帰ってきた子どもは、このニュースをじっと眺めていました。全国の学校で同種同様の事件が続かないか、本当に心配です。