大阪市の学校教育において非常に重要な位置を占めているのは「学校選択制」です。居住している学区の小中学校に加え、隣接した学区にある小中学校も選択できる制度です。

同様の制度を導入している自治体は複数ありますが、政令市という規模で実施しているのは大阪市のみです。

先日、2022年4月に入学する新中1年・新小1年の希望調査結果が発表・発送されました。

「学校選択制」の検索結果
https://yodokikaku.net/osakacity/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E9%81%B8%E6%8A%9E%E5%88%B6

各区毎の結果が漠然と眺めたのですが、「抽選を行う学校が殆ど無くなった」「複数学級がある学校を希望する児童が多く、単学級が増えた」と感じました。

前者は少子化によるものだと考えたのですが、実はここ数年間における大阪市立小学校への入学者数(1年生の人数)はほぼ横ばいとなっていました。

https://www.city.osaka.lg.jp/toshikeikaku/page/0000543479.html

少子化の影響が色濃く出てくるのは2023年4月以降の新1年生です。今後4年間で10%も減少する見通しです。小学校の適正配置(=統廃合)も進みそうです。

https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/cmsfiles/contents/0000337/337692/02R01-00-02nennjisuui.pdf

その裏返しが「複数学級がある学校を希望する児童が多く、単学級が増えた」に繋がります。

単学級の学校区に住んでいる児童が、複数学級ある学校への進学を希望しているケースが多いと感じています。規模が小さな学校はより小さく、一定規模がある学校は維持ないし大きくなる傾向です。

保護者としては単学級はクラス分けがなく、人間関係に不安があります。それに加えて、在学中に統廃合される心配もあります。隣接する中規模校・大規模校へ就学させる気持ちは理解できます。

事実上、学校選択制は小規模校の統廃合を促す効果があります。

様々な学校活動を行うにあたり、複数学級があるメリットは大きいです。一方、コロナ禍では規模が大きい学校のデメリットが浮き彫りになりました。

小規模校と比べて感染者が入り込みやすい(人数が多いので当然ですが)、ソーシャルディスタンスを確保しにくい、小回りが効かない、学級毎に差が出る等、様々な問題が噴出しました。

また、地域との繋がりが切れてしまうのも無視できません。多くの学区では朝夕に見守り活動が行われていますが、学区外へ通学する児童まで目が行き届いていないのが実情です。

たとえば様子がおかしい児童や交通ルールを逸脱して登校している児童がいた場合、学区の学校へ通う児童ならば学校へ連絡・相談できます。見守り活動と学校にはネットワークや人間関係が出来ています。

しかし、学区外へ通う児童にはそうした対応が出来ません。車と接触しかけても、学区外の学校へ連絡するのは躊躇われます。あたかもアンタッチャブルな存在となってしまいます。

学校選択制はメリットやデメリットが明らかになりやすい制度です。利用を検討している方は、慎重に判断して下さい。