今回は大阪府内の自治体(市のみ)毎に「保育所等(2-3号認定)の保育料」を調べてみました。各市への保育料表へのリンクも付けています。平成27年度分です(但し公表されていれば平成28年度分)。保育所のみならず、地域型保育事業・こども園(保育部分)も含まれます。

なお、1号認定はこちらをご覧下さい。

世帯の住民税所得割額1円10万円最高階層備考
2号(4歳以上)3号2号3号2号3号
大阪市9,10010,10020,60028,30029,80070,600
堺市10,00012,00023,00025,00032,00067,000
岸和田市11,00014,00023,00029,00029,00059,000
豊中市9,10010,70030,30034,00032,00078,000
池田市9,87010,75028,57039,17035,32062,300
吹田市7,6008,20018,00019,60030,20087,200
泉大津市 7,3009,40026,20030,40031,80057,200
高槻市8,50010,00025,90030,50030,30069,000
貝塚市7,0009,50023,00031,00028,00057,000
守口市8,80011,60020,90023,70024,10064,000
枚方市7,1009,00017,00025,50025,00052,000
茨木市 12,30014,60027,20033,00027,20078,0000/1-2歳児は別

地域型も別

八尾市8,30011,70018,90021,00026,10063,000
泉佐野市9,50011,50024,50031,50028,00055,000保育料表が古い!
富田林市6,3009,20019,80026,00023,60066,000
寝屋川市4,9008,40022,30030,20028,50062,60019階層
松原市10,50011,50028,50036,00034,00083,000
大東市8,30011,70020,80026,70025,00067,600
和泉市13,00015,00025,00030,00030,00061,000
箕面市8,0008,70022,50023,40029,60069,400
柏原市8,50011,10023,20025,90027,00062,000
羽曳野市Web上に記載なし
門真市7,0008,80013,60016,00024,00051,400
摂津市10,00011,50025,00031,70027,10063,000
高石市7,0009,50022,50035,60028,00058,000例規集より
藤井寺市7,0009,50024,70037,00025,7005,500
東大阪市11,96014,13026,33032,26026,33068,140
泉南市8,70010,10021,50031,600 29,00067,600
四条畷市7,90011,20022,90025,50027,20059,000
交野市8,9009,70016,80019,80030,00058,000小規模は別
大阪狭山市9,00011,00022,00032,00029,00058,000
阪南市9,00010,50024,00035,00028,00057,000

自治体によって大きく異なる保育料

子ども・子育て支援新制度が始まった後も、保育料は自治体毎の差が大きいです。都市部は高く、郊外は安いといった単純な形ではありません。

豊中市・池田市・茨木市・松原市の保育料は高額

保育料は所得・児童の年齢によって細かく決められており、A市が高くてB市が安いとは一概に言えません。しかし、各市の保育料を比較すると、何れの所得・年齢であっても高い自治体が見えてきます。大阪市の保育料を基準として見てみます。

大阪市より明らかに高いのは豊中市・池田市・茨木市・松原市です。松原市以外はいわゆる北摂地域にある自治体ばかりです。豊中市・池田市・松原市は新制度施行以前から保育料が高く設定されていました。今年度もその流れを引き継いだのでしょう。

特に豊中市・松原市は表で取り上げた全てのパターンで大阪市以上の保育料が設定されています。世帯住民税額10万円の2ケースと最高階層の3号保育料が極めて高く、該当する方は保育料が高く感じられるでしょう。池田市・茨木市は1パターンを除いて大阪市を上回っています。

安いのは枚方市・八尾市・富田林市・門真市

反対に安いのはどこでしょうか。同じく大阪市を基準として比較してみます。

全てもしくは5パターンで大阪市の保育料を下回ったのは、枚方市・八尾市・富田林市・門真市でした。たとえば門真市と大阪市を比べた場合、3号認定・住民税額10万円の場合には月額11,700円の違いが生じます。年間だと約14万円です。6年間登園すると、100万円近い違いになるでしょう。

大阪市・寝屋川市は階層が細かい

一定の住民税額の範囲であれば、保育料は同額となるようにされています。その為、保育料表の階層区分が大ざっぱであれば、少しの住民税額の違いが大きな保育料の違いに繋がりかねません。こうした事態を回避する一つの方法は「階層区分の細分化」です。

細かく設定されているのは大阪市と寝屋川市です。所得割課税世帯を大阪市は20階層、寝屋川市は19階層に分けて保育料を設定しています。階層ごとで保育料が大きく違う場合もありますが、極端な違いが避けられています。

茨木市・交野市は小規模保育施設は別保育料

茨木市・交野市は保育所保育料と小規模保育施設保育料を別に設定しています。保育所と小規模保育施設は施設規模等に違いがあり、同額の保育料では納得できない方が少なくないでしょう。違いを設ける事により、実質的平等に配慮しています。

保育料表が見つけにくい!

少なくない自治体で保育料表を見つけるのに苦労しました。目立ちやすい場所に平成26年度以前の保育料が掲載されている自治体が幾つかありました。なかには例規集の中にしか見つからない自治体もありました。

保育所への入所を検討している子育て世帯は時間が無く、主な検索方法は「スマホ」です。スマホで簡単に見つけられない保育料表は掲載している意味が無いでしょう。Web上への掲載方法一つをとっても、その自治体が子育てにどれだけ注力しているかが読み取れます。

特に大きな問題を感じたのは羽曳野市です。自治体のウェブサイト上に何ら情報がありません。保育料表を知るには市役所まで出かけるしか無さそうです。「子育て世帯は転居してこないで欲しい」とも感じられます。