保育所や公園等での子供の声を巡り、各地でトラブルが生じているそうです。
子供の声は確かにうるさいですが、だからと言って過度の抑制は子供の為にならないでしょう。

子供の声は「騒音」か…脅迫、訴訟、保育所そばに「ドクロ」「般若」の看板まで

 「子供の声がうるさい」-。保育所や公園で、近隣住民とトラブルになる例が後を絶たない。今月上旬には手斧を持って、園児の保護者を脅した容疑で、東京都内の男が逮捕された。防音壁を設置したり、遊びの時間を短くしたりと対応を迫られる保育所も少なくないが、専門家からは「子供の育成を阻害する」との指摘もある。東京都は子供の声も「騒音」の一部としている全国でも珍しい条例の見直しを始めたが、果たして行方は…。

(以下省略)
http://www.sankei.com/affairs/news/141018/afr1410180001-n1.html

保育所にお世話になっている立場からも、保育所のうるささは十分に認識しています。
特に子供の甲高いはしゃぎ声は本当に嫌になります。
こうした音を日中毎日聞かされるのと、確かに苦情を訴えたくなる気持ちは分かります。

一方、園児が保育所にいる間はずっとうるさいわけではありません。
お世話になっている保育所の場合、時間帯毎のうるささは下記の通りでしょうか(括弧内は声の大きさ)。

【小~中】朝の登園時間帯
【中~大】午前の外遊び・屋内遊び
【大】歌の練習など(不定期)
【小~中】給食
【静】午睡
【中】午後の外遊び
【小~中】夕方の降園時間帯

比較的うるさい時間は午前中(具体的には9時~11時半頃)に集中している感触です(保育所によって異なるでしょうが)。
朝方は元気ですが、徐々に体力を消費して落ち着いて静かになっていくイメージがあります。
午前中の3時間が焦点となるでしょう。

一方、騒音等を理由として保育所の建設にストップを掛けるのはナンセンスだと考えています。
そもそも主に夫婦を主体とする世帯が居住する住宅街において、子供がいるのは当然です。
子供が日中を過ごす保育所・幼稚園や学校等が住宅街に存在するのは極めて当たり前でしょう。
「住宅街だから保育所を作らないで欲しい」というのは、「住宅街だから子供を育てるな」と言う極端な意見に繋がりかねません。

やはり課題は騒音対策と受忍限度にあるでしょう。
住宅街に保育所を建設するからには十分な騒音対策を、一方で住宅街には子供の声がつきものであって一定の受忍は避けられません。
比較的大きな音が出る時間帯を念頭に、十分な騒音対策(防音壁の設置・住宅の防音設備工事への補助等)を行った上で、子供が自由に遊べる環境が理想的でしょう。

【ニュース】「保育園の声うるさい」近所の男性が提訴 神戸へのコメントで教えて頂きましたが、例えばこうした二重窓(インプラスウッド/インプラス)を設置すると大きな防音効果が得られそうです。

保育所と近隣住宅の双方に設置できると、格段に静かになりそうです(費用負担の問題はありますが)。

余談ですが、こうした記事で取り上げられるのは保育所が主で、幼稚園はあまり見た事がありません。
保育所と比べて古くから設置されていたり敷地に余裕があるケースが多く、騒音問題が起きにくいのかもしれません。

最後に恐ろしい看板を紹介します。

http://www.sankei.com/premium/news/141018/prm1410180003-n1.html
騒音トラブルで、近隣住民が保育所の前に設置した看板だそうです。
こうした恐ろしい看板を保育所の前に設置するのは、何ら擁護できない悪質な嫌がらせです。
運営法人名や保育所名が加工されて隠されていますが、眼を細めると見えてきそうです。