政府方針と大阪府知事の基準が相反しています。

政府は神奈川県・埼玉県・千葉県に加えて大阪府も30日に宣言発出を決定したい方針ですが、大阪府の吉村知事は否定的です。

首都圏3県と大阪府に宣言を検討 政府、30日にも決定へ

 政府は28日、新型コロナ対応の特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」を適用している埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県と大阪府について、緊急事態宣言に切り替える方向で検討に入った。早ければ30日にも正式決定する方向だ。(以下省略)

https://digital.asahi.com/articles/ASP7X71N7P7XUTFK01T.html

一方、今日の記者会見で大阪府の吉村知事は「重症病床をかなり確保したが、今後逼迫が予想される状況だ。軽症・中等症の病床、もしくは重症病床が50%に達すれば、大阪府として緊急事態宣言を国に要請すべきだ」「8月の上旬ぐらいは50%を超えてくるんじゃない」と発言しました。

本日夜時点での軽症中等症病床使用率は29.9%(確保病床数2,510)、重症病床使用率は11.4%(確保病床数587)です。吉村知事が指摘した基準にはまだ遠く及んでいません(時間の問題ですが)。

また、以前に当ウェブサイトに掲載した簡易シミュレーションによると、毎週1.5倍のペースで感染者が増加した場合、8月上旬にも軽症中等症病床の使用率が50%を超える結果が示されました。

【コロナ第5波】大阪への緊急事態宣言 早ければ7月末、遅くとも8月上旬か(独自シミュレーション)

政府方針と吉村知事の考えが真っ向からぶつかり合っています。果たして30日に大阪府にも緊急事態宣言が発出されるのでしょうか。

今頃は大阪府庁は上へ下への大騒ぎでしょう。コロナワクチンの副反応で知事は元気がなく、長丁場の打ち合わせや会議に耐えられるか心配です。

ただ、どちらの方針や基準が採用されたとしても、お盆の頃までには大阪府に再び緊急事態宣言が発出される可能性が濃厚です。ほぼ確実です。
宣言抜きでは感染者は減らないでしょう。

早ければ8月2~3日から、遅くとも8月9日~10日には大阪府へ緊急事態宣言が発出されます。後者の場合は、感染者が急増している兵庫県・京都府も同時発出となるでしょう。

夏休み中の子供向けイベントの多くはなくなりそうです。夏休み明けの行事も中止が濃厚ですね。残念です。

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(7/29追記)
他紙の報道を確認したところ、時事通信が「大阪にも宣言検討」と報じています。

 政府は28日、新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県に緊急事態宣言を拡大する方向で調整に入った。早ければ30日に決定する。まん延防止等重点措置を適用中の大阪府を宣言に格上げすることも、地元の意向を踏まえて検討する。政府関係者が明らかにした。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021072800647&g=pol

「地元の意向を踏まえて」とありますが、吉村知事は現時点での宣言に否定的です。もう少し先(恐らくは来週)になると見ています。