第34回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議が開催されています。

第34回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議
http://www.pref.osaka.lg.jp/kikaku_keikaku/sarscov2/34kaigi.html

重要な資料が多数掲載されているので、引用しながら指摘しようと思います。


年末に向けて発症者が急増しています。

急増する陽性者の中心は40代未満の若年層です。ここ数ヶ月は40代未満の割合が減少し続けていましたが、直近の12日間は40代未満の割合が増加しました。

その中で突出しているのは20代です。

10月以降、大阪市内の割合が徐々に増加しています。夜の街や繁華街に由来する感染から、地方でも感染が広がっている傾向が続いています。

年末年始の感染エピソードです。同窓会、会食、カラオケ(特にオールナイト)、親族同士の集まり、クリスマス会、忘年会、新年会、パーティ、飲み会・会食・宅飲みが指摘されています。20代の感染急増と重なりますね。

『帰省による「旅行参加者」関連や、会食・カラオケなど同窓会、友人同士や親族の集まり、クリスマスや忘年会等のイベントにより感染が推定される事例が数多く確認。』と記載されています。

病床使用率が極めて高い水準で高止まりしています。話題になった大阪コロナ重症センターも既に7割の病床を使用しています。

レッドステージ1移行後に感染者は減少傾向に転じましたが、年始に急増しています。重症病床使用者も一時的に減少しましたが、年末年始に過去最高を記録しています。

残念ながら重症病床使用者シミュレーションが外れてしまい、病床が不足する恐れが生じています。「危機的状況」「確保病床をオーバーフローする恐れ」という言葉を繰り返していました。

全感染者数、経路不明感染者数ともに正月の影響もあり1月3日以降急激な増加に転じており、感染時期は2週間前のクリスマスを含めた年末と推定される。全国的な増加傾向も併せて考えれば、この機会にヒトとの接触(忘年会、会食、旅行等)が多くなったことで感染機会が増えたと考えるのが合理的である。11月から継続している大阪市内の時短要請の効果を打ち消す人との接触機会の増加があったと考える

社会的に活発な年齢層が二次感染を繰り返す頻度の方が地域流行よりも高い東京都とは異なり、大阪府では、感染者の増加は都市部での感染に加え地域での流行が広がり、感染者の年齢構成が地域の年齢構成に相似してくると推測される

年末の一過性の増加としても、一度増加した感染者数を減少させることは困難であり、また、周辺の自治体の増加傾向も止まっておらず、このまま何もしなければ、増加の傾向が継続し、さらには、指数関数的な増加に転じる可能性がある。

年末年始のイベント等の影響と考えられるが、大阪府だけではなく近畿圏内や他の地域でも同様の傾向が見られていることから、大阪府でも今後しばらくは増加傾向が継続するものと考える。

年末年始にかけて検査を現場で行っていると20代、30代の方の増加、さらには以前に比べて濃厚接触者の検査の陽性の割合が増えているのを感じる。年末年始に集まって食事をする機会が多かったこともあるが、食事中にマスクをしていない時間が例え僅かであっても感染している例もあり、以前に比べ感染力の強まりを疑わざるを得ない。大阪府でも変異種の市中感染の割合が増加しているのではないかと思う。

医療提供体制はベッドの数が逼迫しているのみならず、中等症レベルでの治療の脆弱さ、さらにはベッドの逼迫により初期には安定している多くの方がまずはホテル療養になり、そこから呼吸状態が悪化すれば病院搬送される体制になっているが、入院後にそのまま回復される例も多くみられるものの、初期の対応が十分でないために治療が後手になっている例も見受けられる。

今の若い方を中心とした感染者の急激な増加が、高齢の重症者の増加につながることが予想される2週間後には、本当に入院病床がなくなる可能性が高い。

専門家エピソードです。感染力が強い変異種(変異株)が市中に蔓延している可能性を指摘しています。知事も気にしています。

ただ、藤井部長は「大阪府内で変異種は確認していない」と話していました。また、10月までは濃厚接触者の陽性率が10%程度でしたが、11月以降は20~20%へ急上昇しているそうです。

緊急事態宣言を発出するまでの措置として、首都圏との往来自粛、不要不急の外出自粛、成人式前後の懇親会自粛、業種別ガイドラインを遵守していない接待飲食店や飲食店への休業要請、遵守している店舗への時短要請を行います。

緊急事態宣言の発出要請も決定しました。知事は「首都圏と同じ基本的対象方針で」「京都・兵庫の3府県知事で国へ要請・協議したい」と話しています。3連休明けに発出される見通しです。

(追記します)