大阪府の不要不急の外出自粛要請、思ったほどの効果を上げていないと感じています。土曜日の人出は概ね1割減に留まっています。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、大阪は、府が独自基準「大阪モデル」の非常事態を示す「赤信号」を3日にともしてから初めての週末を迎えた。スマートフォンの位置情報を活用したデータを見ると、府内の人出は1割程度減少傾向にあったことがわかった。府は引き続き、不要不急の外出自粛を求めている。
ソフトバンクの子会社アグープのデータで、11月28日、12月5日の土曜日同士を比べた。大阪の駅別では、地下鉄なんば駅が13・8%、地下鉄梅田駅が12・4%、JR大阪駅が14・0%減少していた。大阪モノレール大阪空港駅は21・1%減っていた。
繁華街では、キタエリアは12・0%、ミナミエリアは10・8%減っていた。
大阪府の吉村知事は「できる限り不要不急の外出を自粛して欲しい」と呼びかけています。「できる限り」「不要不急」という言葉の受け取り方が人によって大いに異なっていると感じる出来事がありました。
週末は子供と一緒に少し離れた大型公園へ遊びに行きました。休みの日に子供を屋外で遊ばせるのは、我が家にとっては必要な外出です。
出掛けた公園は野球場等の運動施設が併設されています。行政が不要不急の外出を呼びかける以上、こうした運動施設の貸出も一時的に停止されるものと思っていました。
しかし、運動施設は黒山の人集りが出来ていました。スポーツ少年団や社会人の同好会でしょうか。多くの方がスポーツで汗をかいていました。
見かけた限りでは全員がマスクを着用していませんでした(ジョギングを除く)。運動中は対人距離が保たれていますが、休憩中等は近寄って大声で談笑していました。グループに感染者が一人でもいたら、グループ内に感染が広がるのは避けられないでしょう。
大阪府が外出自粛を要請したのに、運動施設の貸出を継続しているとは一体。気になって調べたところ、意外な結果が現れました。
「大阪市のスポーツ施設の開館日・開館時間は変更しない」「施設をキャンセルしても正規料金を請求する」という記載です。
大阪府の外出自粛要請におけるスポーツ施設の利用について(12月4日~12月15日)
12月4日(金)から12月15日(火)の間、大阪府民に不要不急の外出自粛要請が出されましたが、大阪市のスポーツ施設の開館日・開館時間の変更はございません。
その他、詳細なお問い合わせはご利用施設にお問い合わせください。
施設の利用キャンセルについて(令和2年12月4日掲載)
現在、大阪府では「できる限り、不要不急の外出を自粛すること」を呼びかけていますが、キャンセル可能期間を過ぎてのキャンセルの場合は、原則、従来通り利用料金をお支払いいただきますので、ご注意いただきますようお願いします。
詳しくは各公園管理事務所までお問い合わせください。
大阪市の運動施設をキャンセルするには21日前ないし10日前までに手続を行う必要があります(それ以降はキャンセルできない)。
大阪府の運動公園は10日前までにキャンセルしなければ、正規料金が請求されます。
大阪府に赤信号が点灯したのは3日(木曜日)でした。殆どの運動施設では、5日・6日の施設利用をキャンセルしてもキャンセル料(=正規料金)が発生してしまいます。
となると、多くのグループが「キャンセル料が発生するぐらいなら、予定通りに利用する」と判断するのは自然な流れです。
ただ、スポーツ少年団や社会人の同好会活動は「不要不急の外出」だと感じます(人によって基準は異なるでしょう)。
大人数がマスク無しで集まる活動は、一定の感染リスクが伴います。学校の部活動ではクラスターが頻発しています。
大阪府は本当に不要不急の外出自粛を要請するつもりがあるのでしょうか。外出を止めたければ、運動施設の貸出を止めるべきでした。真意を疑ってしまいます。