人口動態統計速報(令和2年6月分)が公表されました。
20年上半期の出生数43万709人に 00年以降最少、少子化加速か
厚生労働省が25日公表した人口動態統計(速報値)によると、2020年上半期(1~6月)の出生数は43万709人と、前年同期比で8824人減少した。上半期の速報値でみると、00年以降では最も少ない。19年の出生数は86万5234人(概数)と過去最少を更新したが、同省担当者は「さらに減少する可能性がある」と話す。
今年6月に公表された19年の出生数は1899年の統計開始以降、最も少なく、初めて90万人を割り込んだ。政府が7月31日に閣議決定した20年版少子化社会対策白書では「『86万ショック』とも呼ぶべき状況」と警鐘を鳴らしている。
速報によると、20年上半期の出生数(43万709人)は19年上半期(43万9533人)と比べて2%減少。1~4月の出生数は19年と比べて同程度で推移したが、5月の出生数が7万1940人(前年同月比7754人減)と落ち込んだのが全体を押し下げた。6月の出生数は、7万3037人(同157人減)。
20年上半期の死亡者数は69万958人。前年同期と比べ、1万6253人減った。
日本国内でコロナ禍が生じたのは今年2月以降なので、20年上半期の出生数減少とは無関係でしょう。20歳~39歳の女性人口減、そして婚姻数の減少によるものです。
ここ半年の間に出産した知人は「本当に大変だった!!!もうイヤだ!」と話していました(気持ちは分かります)。
担当大臣は「婚姻数も減少している」と指摘しています。
少子化対策を担当する衛藤一億総活躍担当大臣は、新型コロナウイルスの感染拡大で、結婚や妊娠・出産に不安を抱く人の増加が、出生数や婚姻数の減少につながっており、少子化がさらに進みかねない深刻な状況だとして、不安の払しょくに取り組む考えを示しました。
衛藤一億総活躍担当大臣は、日本記者クラブで記者会見し新型コロナウイルスの感染拡大が少子化に与える影響について「先行きの不安から、結婚をためらう声や、妊娠・出産への不安の声を多く耳にする。最新の統計で、出生数は前年比でマイナス2.4%、婚姻数はマイナス17.1%と、深刻な状況だ」と指摘しました。
そのうえで、衛藤大臣は「新型コロナウイルスの影響で、少子化がさらに進行していくことが懸念される。不安を少しでも払しょくしていくことが必要だ」と述べ、政府として妊産婦への感染対策の徹底や、妊娠中の働く女性に配慮した休みやすい環境の整備、それにテレワークの推進などに積極的に取り組む考えを強調しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200821/k10012577701000.html
ただ、上記のグラフを見る限り、婚姻数がコロナ禍によって減少しているとは言い切れません。
2020年5月の婚姻数が昨年より大きく減少しているのは、2019年5月の婚姻数がいわゆる「令和婚」で大きく増加した為です。
また、2020年2月の婚姻数増は「2020年2月22日」などの「2並び」を意識した届出が多かったのでしょう。
コロナ禍によって婚姻数や出生数が本格的に減少するのは、21年上半期以降ではないでしょうか。
婚姻数はじわじわと減少するのでは無いかと心配しています。
外出や会食自粛等によって出会いの機会が減り、交際や婚姻に至るケースが少なくなるでしょう。
オンラインやリモートは既に出来上がった人間関係を継続するのには役立ちますが、新しく人間関係を構築するには不向きだと感じています。出会いはネットであっても、関係を継続して発展させるには直接会わないと難しいですね。
また、コロナ禍により収入減も無視できません。収入が少ないほどに交際や婚姻に至りにくく、未婚率も高いのが実情です。「目先の自分の生活」が第一となるのは仕方ありません。
今後は雇用情勢が急激に悪化するのでは無いかと心配されています。特に若年層の新卒採用(大学生の就職内定率)が悪化がすると、数年~10年後の婚姻数や出生数に直結します。
そして婚姻数の減少は、出生数の減少に繋がります。予想された出生数減をより加速させる可能性が高いです。
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