以前に「1-2歳児期間限定保育」をご紹介しました。

【大阪市政】1-2歳児期間限定保育を導入・公立保育所の紙オムツ自園処理を検討へ

これにつき大阪市は実施要綱案を定め、意見募集(パブリックコメント)を行っています。

案件名
「大阪市期間限定保育実施要綱」の制定について

概要
本市では、保育所等利用待機児童(以下「待機児童」と言う)の解消を最重要施策と位置づけ、新たな待機児童対策を推し進めており、平成30年4月において待機児童数は減少したものの、依然として解消には至っていない状況です。

なかでも1歳児については、他の年齢に比較し待機児童が多いことから、1歳児に対する保育の提供は重要な課題となっています。

このため、「大阪市期間限定保育実施要綱」を制定し、1歳児の受入枠確保に資するための緊急の待機児童対策として、保育室の空き等を活用し、期間を限定して保育を実施する「期間限定保育」を行うにあたり必要な事項を定めます。

この要綱の制定にあたり、市民の皆さまから幅広く意見を募集することとします。

http://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_boshu/kodomo/0000445011.html

要綱や概要が掲載されています。

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要旨は下記の通りです。

【申込・調整】
・入所を申し込んだが利用保留となった児童が対象
・大阪市内在住、もしくは市外に在住して大阪市内の保育所等へ勤務する保育士等が利用可能
・通常保育と同じ様に利用調整を行う
・第1希望~第6希望に記入した保育所等に「期間限定保育を希望する」旨を記載し、同意書を添付して申し込む

【実施施設】
・実施を希望する保育所等は大阪市に申込みを行う(=全ての施設で実施されるわけではない)

【年齢・保育内容】
・対象は1歳児のみ
・2歳児(例外的に1歳児)保育の年度末日まで保育を行う
・費用や保育内容は通常保育と同じ

【保育の終了】
・終了時は保育施設の卒園児加点(6点)が得られる
・利用調整で選考されれば、同じ保育所等の3歳児(2歳児)クラスへ入所できる

特に待機児童問題が深刻な1歳児を対象とし、(主に新設)保育所等の空き保育室等を利用するものです。

概ね妥当な内容と言えるでしょう。

利用保留児のみが対象

注意が必要なのは「利用保留となっている児童」のみが対象とされる点です。つまり、一斉入所1次調整では期間限定保育の募集は行われません。

期間限定保育を実施する保育所等は、1次調整終了後に公表される見通しです。

また、期間限定保育は市外に在住して大阪市内の保育所等へ勤務する保育士等も利用可能です。

大阪市周辺にある自治体の多くは、保育士等の優先利用を行っていません。大阪市内の保育所等に勤務する保育士が入所保留となってしまうと、保育できる児童が減少してしまいます。

これを救うべく、例外的に申込みを認めたものでしょう。制度が少し複雑なので、各保育所等に周知して保育士等に知らせる必要がありそうです。

なお、期間限定保育を実施する保育所等や周辺保育所等では、3歳児入所が難しくなる恐れがあります。6点加点を有する3歳児入所希望者が増加する事により、それ以外の入所希望者は今まで以上に入所しづらくなるでしょう。

あくまで期間限定保育は例外的な措置です。保育所等を新設するのが本来の姿です。

意見募集は10月19日まで行われます。意見等がある方は、ぜひ積極的にお送り下さい。

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(11/5追記)
パブリックコメントに寄せられた意見は無く、原案通りに施行されます。

 大阪市期間限定保育実施要綱について、平成30年9月20日(木曜日)から平成30年10月19日(金曜日)までの間、「規則等を定める際の意見公募手続き等に関する指針」に基づき、意見公募手続きを実施しましたところ、提出いただいた意見はありませんでした。

http://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_kohyo/kodomo/0000450727.html