低体重で生まれた双子の育児、非協力的な夫、コロナ禍、全てがいっぱいいっぱいだったのでしょうか。

「絵本読んで」とせがまれ… 2歳息子殺害

2歳の息子を布団で巻いて殺害した疑いで逮捕された母親。事件当日の様子がわかってきた。

武田華佳容疑者(31)は23日、東京・町田市の自宅で、息子の崇太郎ちゃん(2)を敷布団で巻いて殺害した疑いが持たれている。

その後の調べで、事件直前、崇太郎ちゃん(2)が、武田容疑者に「絵本を読んで」とせがんできたため、2階の寝室で1人で寝かせたが、崇太郎ちゃんが泣きやまなかったため、敷布団で巻いたと話していることが新たにわかった。

警視庁の調べに対し、武田容疑者は殺意を否認している。
https://www.fnn.jp/articles/-/56216

2歳のわが子ぐるぐる巻き 「泣くので」31歳母親を逮捕

わが子を布団でぐるぐる巻きに。いったいなぜ。

逮捕されたのは武田華佳容疑者(31)。

2歳の長男・崇太郎ちゃんを殺害した疑いが持たれている。

死因は窒息とみられ、調べに対し、武田容疑者は「泣くので布団に丸めていた」と供述しているという。

事件が起きたのは6月23日の夜。現場は、東京・町田市にある武田容疑者の自宅。

武田容疑者は夫と2歳の崇太郎ちゃん、そして双子の長女との4人暮らしで、23日夜は家族全員で1階にいたという。

武田容疑者の供述などによると、夫に子育ての不満を口にしていたところ、崇太郎ちゃんがぐずりだしたため、抱っこして2階の寝室へ。

しかし、さらに激しく泣き叫んだため、長さ2メートル以上ある大人用の敷布団でぐるぐる巻きに、そのまま約40分にわたり放置したという。

やがて泣き声が聞こえなくなったことに気がつき、寝室に戻ったところ、崇太郎ちゃんが息をしていなかったため、自ら110番通報したという。

駆けつけた救急隊による搬送の様子を、近所の住民が目撃していた。

近所の住民「(小さい子が)心臓マッサージされて乗せられて行くところでした。お父さんらしき方が一緒に救急車に乗られていたかな。お母さんの姿は見えなかった」

崇太郎ちゃんは病院に搬送されたが、その後、死亡が確認された。

武田容疑者は「泣き声が近所に聞こえるのが気になって巻いた。泣きやませるために何度か巻いたことがある」と話しているという。

崇太郎ちゃんは、体重500グラムの低体重で生まれ、病気の影響などで双子の姉と比べても体が小さかった。

普段から泣くことが多かったことから、武田容疑者は近所迷惑になっているのではと気にしていたという。

あまり人付き合いがなかったという武田容疑者を、町内会に誘った町内会長はこう語る。

町内会長「『ごめんなさい』、『子どもに手がかかって余裕がないんです』と。『大変なんですよ、子どものケアとかがあって』という言い方をして」

調べに対し、武田容疑者は「殺すつもりはありませんでした」と話し、殺意を否認。

警視庁は、虐待の疑いもあるとみて、捜査を進めている。

https://www.fnn.jp/articles/-/56089

多胎育児の深刻さは以前から指摘されています。

2年前には愛知県豊田市で三つ子を育児中の母親が乳児1人を叩き付け、死亡させてしまった事件が起きました。

【ニュース・9/24高裁でも実刑】乳児(3つ子の1人)暴行死 孤独な母親への支援不足 豊田市が報告書

育児ストレスが溜まっている時に子供が「絵本を読んで欲しい」とせがんできても、とてもそんな気持ちにはなれない時があります。

私自身も子供が2歳の頃は非常に大変で、今から考えると重度の育児ストレスを抱えていました。当時ほどではありませんが、今もストレスが継続しています。

特に子供に大声で泣かれるのは辛かったです。泣き声が頭の中に響き渡り、頭が割れそうな程でした。

子供を静かにさせる為、容疑者が布団でぐるぐる巻きにしたのは分かります。「何でもいいから静かにして欲しい!!!」という気持ちだったのでしょう。

しかも双子です。その苦労たるや、想像を超えます。

育児や泣き声で追い詰められ、以前と同じ様にぐるぐる巻きにしたら、呼吸できなくなったのが真相ではないでしょうか。

母親の行動を擁護するつもりはありません。しかし、育児で極度のストレスを抱えている保護者は、誰もが同じリスクを抱えています。

「相談して欲しかった」と指摘する声もあるでしょう。

が、日々の育児で精一杯、しかも双子と一緒に外出するのは大変とあれば、相談しに外出するハードルは非常に高いです。

こうなる前に保健師等が家庭訪問して親子の様子を確認できていれば、母親の異変に気づけたかもしれません。

育児はストレスや負担が重いです。少子化が進む気持ちは理解できます。