1年前にめだか保育園(さいたま市)のプールで女児が溺死した事故がありました。
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これにつき、保育士・園長が書類送検される見通しとなりました。
プール4歳死亡、保育園長ら書類送検へ 監視に過失疑い
さいたま市の認可保育所のプールで1年前、女児が溺れて死亡したのは、園側の監視に過失があったためだとして、埼玉県警は27日にも、当時勤務していた女性保育士(31)と女性園長(68)を、業務上過失致死の疑いで書類送検する。捜査関係者への取材でわかった。
事故は昨年8月24日午後3時半すぎ、同市緑区の私立認可保育所「めだか保育園」のプール(縦6メートル、横4・7メートル、深さ70~95センチ)で発生。赤沼美空(みく)ちゃん(当時4)がうつぶせで浮いているのが見つかり、翌日、死亡が確認された。
市の有識者会議が今年5月にまとめた報告書などによると、プールには当時、3~5歳の園児20人がおり、保育士はプールの滑り台の片付け作業をしている間、目を離していたという。
捜査関係者によると、県警は保育士が園児らの監視に専念する義務があったのに怠り、約3分間目を離したことが事故につながったと判断。一方、園長は、プール遊びの際に監視する保育士を1人しか配置していなかった点が、国のガイドラインに反しており、安全管理上の義務を怠ったとみている。
国のガイドラインは2011年に神奈川県大和市の幼稚園プールであった男児の死亡事故などをきっかけに、16年に内閣府などが策定し、自治体を通じて全国の保育所などに通知。プール遊びの際は複数の担当者を置き、監視に専念する人と指導役で役割分担することなどを求めている。
我が家がお世話になっている保育所では、今朝もプール遊びの準備が進められていました。今年は暑く、もう少しプール遊びを続ける保育所等も少なくないと思います。
記事で紹介されている「国のガイドライン」は厚生労働省のウェブサイトに掲載されています。一部を引用します。
教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドラインについて
○ プール活動・水遊びを行う場合は、監視体制の空白が生じないように専ら監視を行う者とプール指導等を行う者を分けて配置し、また、その役割分担を明確にする。
○ 事故を未然に防止するため、プール活動に関わる職員に対して、子どものプール活動・水遊びの監視を行う際に見落としがちなリスクや注意すべきポイントについて事前教育を十分に行う。
・ 監視者は監視に専念する。
・ 監視エリア全域をくまなく監視する。
・ 動かない子どもや不自然な動きをしている子どもを見つける。
・ 規則的に目線を動かしながら監視する。
・ 十分な監視体制の確保ができない場合については、プール活動の中止も選択肢とする。
・ 時間的余裕をもってプール活動を行う。 等http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kyouiku_hoiku/yk_1/pdf/ref4.pdf#page=8
当時の報道によると、本来は保育士3人でプール遊びを行うところを2人で行っていたそうです。内1人が監視役だったのでしょう。
監視者たる保育士が監視に専念しなかった、そして園長は監視に必要とする保育士を配置しなかった事が安全配慮義務に反したと判断されたと推測されます。
また、仮設式のプールであり、園児が溺れやすかった可能性もあります。
http://www.sankei.com/images/news/170825/afr1708250006-p2.jpg
保育施設での水の事故は少なくありません。また、死亡に至らないヒヤリハット事例は、無数に発生しているでしょう。
子供はプール遊びを楽しみにしています。しかし、「安全が保たれている」のが大前提です。人員や時間等で無理が生じる恐れがあれば、プール遊びの短縮・中止も仕方ないかもしれません。
余談ですが、私は水が大の苦手です。家族でプール等に遊びに行くと、私は常に監視役です。