5年前、栃木県宇都宮市の認可外保育施設「といず」にて、保育中の乳児が保育者に虐待されて死亡した事件を覚えていますか。
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施設経営者だった木村久美子被告には保護責任者遺棄致死等の罪で懲役10年が言い渡され、現在は服役しています。
これに加え、検察は更に詐欺罪で起訴しました。当初は不起訴としたものの、検察審査会による「不起訴不当」議決を受け、再捜査を行っていました。
元保育施設長 詐欺再捜査で起訴
07月10日 18時58分
5年前の平成26年、宇都宮市の保育施設で生後9か月の赤ちゃんが死亡した事件で、保護責任者遺棄致死などの罪で有罪判決が確定し、服役中の元施設長が、保育料をだまし取った罪で起訴されました。
この元施設長は、3年前にいったん不起訴になりましたが、赤ちゃんの両親の申し立てを受けた検察審査会が「不起訴不当」を議決したため、検察が再捜査した結果起訴されました。
起訴されたのは、宇都宮市にあった保育施設「託児施設といず」の元施設長、木村久美子被告(62)です。
木村元施設長は、5年前の平成26年7月、宿泊保育で預かっていた生後9か月の山口愛美利ちゃんに、下痢や発熱などの症状があったのに適切な処置をせず死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の罪などで3年前に、懲役10年の判決が確定し、服役中です。
木村元施設長は、看護師が常駐しているなどとサービスの内容を偽って説明し、保育料をだまし取ったとして両親から刑事告訴され、検察庁が捜査しましたが、3年前にいったん不起訴になりました。
しかし、両親の申し立てを受けた検察審査会が「不起訴不当」を議決したため、検察が再捜査した結果、新たな供述などが得られたとして10日、詐欺の罪で起訴しました。
同じく刑事告訴されたあと、「不起訴不当」の議決が出ていた元施設長の父親については、「十分な証拠が集まらなかった」として不起訴にしました。
処分を受けて、愛美利ちゃんの父親(53)は、「元施設長が起訴されてよかった。裁判で、事件があった保育施設の実態がつまびらかになることを望みます」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20190710/1090004711.html
虚偽の保育サービスを説明し、利用者錯誤に陥られ、保育料を詐取したという構図でしょうか。
こうした事案にて詐欺罪で起訴したケースを他に知りません。乳児が虐待で死亡したという価値判断も影響しているかもしれません。
ウェブサイトや書面等で説明した内容と保育の実態が大きく異なっているケースは、決して珍しくありません。大阪市内でも時折耳にします。
騙す人間が悪いのは当然として、利用者も騙されない様に注意すべきです。被害を被るのは、大事な子供ですから。