平成31年度保育所等一斉入所申込状況分析、第6回は大阪市福島区です。施設毎に気になる点を駆け足で指摘しています。

※10月末に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。


昨年と比較し、入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、0.1倍以上減少した区は水色、入所倍率が2倍を超えた箇所は赤、保育士等優先利用申込がある箇所は緑で表示しています。

1歳児は3人に2人が入所保留か、2歳児は倍率上昇

福島区は大きく数字が動いています。新設保育所等によって募集数が135人増えたのですが、申込数は72人増に留まりました。

気になるのは1-2歳児です。1歳児の入所倍率は1.51→1.41倍と下がったのですが、依然として市内屈指の高さです。1歳児で入所できるのは3人中2人のみの見通しです。

また、2歳児の入所倍率が0.98→1.19倍と上昇しています。大規模マンションの入居開始等により、転居して申し込む方が少なくないと感じています。また、地域型保育事業からの転所希望者も大勢います。

保育所第二和光園・英風保育園が3倍超え!

特に厳しい保育所から見ていきます。

福島区で入所倍率が最も高いのは、保育所第二和光園の3.3倍でした。驚くべき高さです。

0歳児は1.89倍です。フルタイム共働き世帯でも入所できるか定かではありません。

1歳児は3.33倍です。きょうだい加点・認可外加点等がある児童が殆どを占めるでしょう。加点なしで入所するのは困難です。

更に倍率が高い2歳児は5倍です。加点が必須ではないでしょうか。また、募集予定が無い3-4歳児にも多くの児童が第1希望として申し込んでいます。

同保育所の入所倍率が非常に高いのには理由があります。徒歩5分の場所に「リバーガーデン福島 木漏れ日の丘」が建設されています。総戸数850戸という超巨大マンションです。一部の棟では既に入居が始まっています。

そして、同マンションから最も近い保育所の一つが保育所第二和光園です。

英風保育園の入所倍率は3.11倍です。昨年の1.64倍から倍増しました。近隣に大型マンションが建設されたのでしょうか。

入所倍率は全年齢で非常に高くなっています。0歳児は3.25倍、1歳児は3倍(保育士あり)、2歳児は4.5倍、3歳児は5倍です。いずれも加点が無ければ非常に厳しいと予想されます。

2倍を超えたのは、ひばり保育園とふじのもり保育園です。

ひばり保育園は1歳児は3倍、2歳児も3倍、3歳児が6倍です。加点が無ければ非常に難しいでしょう。0歳児・1歳児・3歳児へ保育士優先枠を利用した申込みがあり、実倍率は更に高くなります。

ふじのもり保育園は1歳児2.5倍、2歳児3倍です。こちらも加点が無ければ非常に厳しいです。

第1希望者に偏りが

個別に見ていきます。

あい保育園海老江は1歳児倍率が11倍と突出しています。募集予定数が1人のみの為です。0歳児募集予定数9人と比べ、極めて少ない人数です。きょうだい加点があっても入所できない恐れがあります。募集数が偏りすぎです。

海西ひばりこども園は1歳児1.75倍(保育士あり)です。フルタイム共働きでも入所できない児童が生じる恐れがあります。

海老江保育所は0歳児1.67倍(保育士あり)、3歳児2倍です。多くの公立保育所では、4-5歳児の募集数が過大で、海老江保育所も例外ではありません。勿体ない話です。

吉野保育所は入所しやすくなっています。3歳児以降は別の保育所等へ転所する必要があります。

鷺洲マーヤ保育園を第1希望とする児童はいません。3歳児からは本園(此花区)へ進級するか、別保育所へ転所する必要がある為でしょう。

新家保育園は募集数と第1希望数が均衡しています。第1希望・200点で申し込まれた方の大半は、このまま内定が出るのではないでしょうか。

中之島ひばり保育園は第1希望者が少なくなっています。特に0歳児は1人しかいません。

保育所和光園は募集数が多く、更に第1希望者も多くなっています。現時点での入所倍率は決して高くありませんが、保育所第二和光園等から希望を変更する児童によっては高倍率となるかもしれません。

野田保育所は1歳児が2倍(保育士あり)です。募集予定数が3人のみであり、加点がなければ厳しいかもしれません。

あい保育園玉川は1歳児3倍、2歳児2倍、3歳児4倍です。1歳児・3歳児は加点が無ければ厳しそうです。玉川地域は西区阿波座近辺からの申込者が少なくなく、非常に厳しい地域です。

どんぐりこ福島吉野保育園はやや入所しやすい状況です。吉野地域は保育所が急増し、第1希望が分散した為でしょう。

新福島ちどり保育園は、1歳児2.5倍です。殆どはきょうだい加点・認可外加点等がある児童で占められそうです。0歳児はやや入所しやすいですね。

吉野かいせい保育園は第1希望者が少なめです。特に1歳児は募集数を下回っています。近隣に吉野ちとせ保育園・ソフィア吉野保育園が開所し、分散した為でしょう。

新設保育所は海老江ひばり保育園に希望者殺到

新設の吉野ちとせ保育園は、多くの0-3歳児が第1希望としています。ただ、他園と比べて建設工事がやや遅れているのが心配です。

海老江ひばり保育園は、非常に多くの0-3歳児が第1希望としています。0歳児2.33倍、1歳児2.27倍、2歳児1.53倍、3歳児1.71倍です。福島区の大規模新設園とは思えないほどの高倍率です。

非常に多くの児童が200点で横並び、最終的には世帯所得等で判定されるでしょう。200点・第2希望での入所は非常に難しいと感じます。

ソフィア吉野保育園は第1希望者が少なめです。第2希望以下で記入している方が多いのでしょう。今後、ここに第1希望を変更する児童が相次ぎそうです。

域型保育事業の希望者は少ない

地域型保育事業を第1希望としている児童は、決して多くありません。

第1希望者が比較的多いのは、育大開園0歳児、育福島本園1歳児、ほっこりひばり保育園1-2歳児、くじら保育園海老江園0歳児です。

福島区は1歳児入所が厳しい地域です。地域型保育事業も積極的に検討してみて下さい。

今後の予定&お願い

今年も各区毎の申込状況等を分析し、何らかの情報を掲載していきます。今年の内容はH31申込分析、昨年の内容はH30申込分析からご覧下さい。

「○○区の情報を詳しく知りたい」「××保育所は昨年より入りやすいの?」等のリクエストがありましたら、記事へのコメントや問い合わせからお寄せ下さい。多少のお時間を頂く場合がありますが、ご了承下さい。

次回以降は鶴見区・中央区・城東区・東淀川区・生野区・旭区・住吉区を予定しています(リクエストしたのに漏れている区があれば、ご指摘下さい)。

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