全国で急増している企業主導型保育、中には全保育士が一斉に退職した施設もあります。理由の一つは「給与未払い」だそうです。
東京都世田谷区にある保育所2園で7人の保育士全員が10月末に一斉に退職し、園児が転園を余儀なくされたり保護者が出勤できなくなったりしている。1園は休園し、もう1園は受け入れを続けるが、「保育の質」に不安を持つ声が出ている。
一斉退職したのは、企業主導型保育所「こどもの杜(もり)」の上北沢駅前保育園(園児10人)の保育士5人と、下高井戸駅前保育園(同18人)の保育士2人。上北沢園は今月から休園。下高井戸園は今月から新たに保育士を確保し、上北沢園の2児を含む計20人を受け入れている。上北沢園の残りの8児の保護者は近隣園に問い合わせたり、世田谷区に相談したりしているが、待機児童が多く、受け入れ先は決まっていないとみられる。
2園は絵本の読み聞かせができるというロボットを導入するなど特色ある保育をしていた。運営する会社の経営者の男性(47)によると、10月上旬に上北沢園の保育士全員から退職希望があり、保育士の派遣や他業者との提携を模索したが見通しが立たなかった。下高井戸園では31日、保育士から退職の意向を告げられたという。
「保育士には給与の未払いがあったようで、これが一斉退職の要因の一つになった」と証言する関係者もいるが、男性は「給与は払っており、遅れたこともない。子どもの情報の引き継ぎもなく、愛情はなかったのかと悲しくなる」と反論する。
この混乱でしわ寄せを受けているのが子どもたちだ。下高井戸園に通う子の母親は「安心できないので仕事を休んでいる」と憤る。いつもの保育士が見当たらないことで泣き出す子どももいたという。上北沢園から転園した子の父親は「待機児童が多い地域なので、簡単にほかの受け入れ先は見つからない。怒っても仕方がない」とため息をつく。
厚生労働省から企業主導型保育事業の運営を委託され、助成金支給を担う公益財団法人「児童育成協会」(渋谷区)は「保育士が一斉に辞めることは通常は考えられず、利用者のことを考えると非常識」と話し、利用者に新たな受け入れ施設を案内するなどの対応に追われている。
協会は下高井戸園の新しい保育士が有資格者かどうかを確認するため職員名簿の提出を求めているが、経営者は名簿の提供を拒み続けているという。園には栄養士はおらず、給食の献立をパソコンソフトで作成している。2日朝には経営者が自らスーパーで食材を購入していた。
予定していたケチャップ煮用の赤身魚が店頭になく、経営者は白身魚を購入し、「煮物にする」と話した。記者が「大丈夫か」と問うと、「『大丈夫ですか』って僕も言いたい」と困惑気味に答えた。(以下省略)
企業主導型保育所は2016年度に創設。保育士の配置基準や保育室の面積などは、認可より緩いが、一定の基準を満たせば、認可並みの助成金が出る。審査や指導を担う公益財団法人「児童育成協会」によると、今年3月末の時点で、全国の2597施設(定員5万9703人分)に助成が決まっているという。
同協会によると、同区上北沢の保育所で10月末、保育士ら7人が一斉に退職し、1日から休園。同じ会社が運営する同区赤堤の園でも11人が退職した。協会の調査に対し、職員らは「給与未払いがある」と話したという。区の職員が1日に現地で確認したところ、臨時の職員が数人を預かっている状態だった。
赤堤の園に次女(2)を預けていた会社員の男性(48)によると、一斉退職について園から伝えられたのは31日夜のメール。「なぜ急にこんな話に」と驚いた。翌朝、園で対応した社長は「こちらも困っている」などと話すばかりで、安心して預けられないと判断し、次女は1日から欠席しているという。男性は「これまでも保育士の入れ替わりが激しく、不信感を抱いていた」と話した。
自治体による審査等が行われる保育所や地域型保育事業企業と比べ、主導型保育容易に開設できるのが一つの特徴です。施設や保育士配置基準等も緩めです。
都心部等といった保育所を設置しづらい地域での開設が期待できる反面、急増した事による園児・保育士不足や監督不足も指摘されています。
企業主導型保育所「こどもの杜」は、下高井戸駅前保育園が定員36人、上北沢駅前保育園が定員28人でした。合計で最大64人の園児を預かっていました。休園による影響は非常に大きいでしょう。
両園を運営しているのは、Brighton Nursery & After School株式会社です。和田勝海氏が代表を務めています。
同社は他に川崎大師駅前保育園・横浜国大保育園も運営しています。規模が大きい運営法人です。
給与未払いが発生しているとしたら、川崎・横浜両園で勤務する保育士等の給与も心配です。遅かれ早かれ、同様の事態が生じる恐れがあります。
給与未払いは8月から発生?
代表者名で検索したところ「Brighton Nursery & After School株式会社の愚痴,噂,会社情報」というページが見つかりました。
当ページには、社長に対する愚痴等が投稿されています。愚痴内容の真偽はともかく、辛辣な意見が掲載されています。
2018/11/03 23:03 代表以外に被害者面して代表とグルな人いますよね
2018/11/03 09:12 ニュースに出てますね
2018/11/03 09:10 経営者の問題か
2018/11/01 23:56 先生が辞めた理由はなんなのか?
2018/11/01 22:03 債権者の皆さん下高井戸園にいます
2018/11/01 13:54 上北沢閉じた
2018/10/31 11:03 夜逃げ準備か
2018/10/31 11:03 本社にいた!
2018/10/31 11:02 発見!!
2018/10/31 09:42 出てこいやー
2018/10/30 02:18 早く捕まえてー❗️
2018/10/27 11:28 確かに人はいい。本人は変わらないけど、周りが勝手に幻想抱いたりする。それで上げられたり下げられたり。
2018/10/25 07:29 優しい人
2018/10/24 22:11 周りに集まる女がスモーカーばかりだよね。かわいそうに…
2018/10/22 22:09 カールトンパートナーズ合同会社 代表社員
2018/10/21 11:37 社長と連絡が取れなくなって困ってます!!
2018/10/21 11:36 自宅ですよね?
2018/10/21 06:43 刺繍ポロシャツ製作のバンビーナ
2018/10/21 06:33 間もなく辞任します
2018/10/20 21:18 社名変更 株式会社 こどもの杜
2018/10/17 18:55 関わってはダメ❕
2018/10/02 00:01 最低
2018/10/01 23:55 最悪
2018/09/19 19:56 ヒドイ❗️
2018/08/18 05:56 最悪
2018/08/17 22:15 最悪
一体何が起きているのでしょうか。公的な資金が投じられている以上、児童育成協会等は徹底的に調査する必要があるでしょう。
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(11/6追記)
「法人名が変わった」という話を聞いたので、登記情報を取得しました。
平成30年7月31日に商号が「株式会社こどもの杜」へ変更され、8月9日に登記申請が行われています。また、平成30年10月には役員住所の変更登記が行われています。
これを見る限り、10月以降に事情が大きく変わったのでは無いかと感じました。