昨晩から未明に掛けての台風は、大阪市内にも強い暴風雨をもたらしました(兵庫県ほどではありませんが)。強風が窓を打ち付け、夜中に何度も目が覚めました。今日は早めに眠りたいです。

今回は保育所等入所調整基準に関する「市民の声」を取り上げます。「保育利用調整基準における、自宅と祖父母宅との距離測定方法」です。

市民の声

 住之江区役所の窓口で、保育利用調整の点数のつけ方について質問しました。
 『概ね1キロ圏内の65歳未満の祖父母』について自宅と祖父母宅との距離を調べて自動で減点されるのか?と尋ねたところ、『同じ町名であれば、1キロあるかどうかを調べますが、町名が違えば対象とはしていません。』と回答があった。
 町名が同一か異なるかということと、距離が1キロ超えるかどうかは正しい関係性がありますか?!
 今はネット上の地図で簡単に、何の苦労もなく正しい距離が測れる時代、民間では考えられないような手抜きです。
 そして、少し突っ込んだことを言うと、今年まではそうでしたが、来年からはきちんと調査します、とのこと。本当でしょうか??

市の考え方

 平成27年4月より子ども子育て支援に関する新制度が施行され、大阪市の保育施設等の利用調整方法につきましても大きく変更されることとなりました。選考基準についても大きく変更となり、それらによる混乱を招くことが無いよう対応を行ってきたところです。
 ご指摘にあります「距離の基準」につきましても、子ども子育て支援制度の施行と同時に制定されました「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」に従い、厳正に判断の上、該当する方には書類の追加提出などを別途依頼するなど事務を進めてまいりました。窓口での説明が不十分であったことはご指摘のとおりでございますので、今後は距離の確認ができる地図を設置するなど、窓口での問合せに対し明確でわかりやすい回答ができるよう改善してまいります。

http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000440782.html

大阪市の保育所等利用調整基準において、児童を65歳未満の別居(保護者住所地からおおむね1km圏内に居住)の祖父母に預けることが可能である場合には点数が3点減点されます。

近隣に住んでいる祖父母が子どもの保育を行う事も可能であるという考えから、こうした減点措置が設けられているのでしょう(なお、就業中・65歳以上の祖父母は保育を行うのが難しいので除かれています。)。

とは言え、激しく動き回る乳幼児を祖父母が毎日の様に保育するのは容易ではありません。孫育児でストレスが溜まり、子ども一家と疎遠になったという新聞記事も読みました。

ただ、実家が遠い夫婦だけで子育てしている世帯から見ると、祖父母が近居・同居している世帯とは区別して評価されてしかるべきです。核家族では、子どもの保育は保育所等に頼るという選択肢しかありません。代替手段がなく、それだけ保育所等への入所が切実です。

では、『概ね1キロ圏内の65歳未満の祖父母』とはどうやって測定しているのでしょうか。以前にとある区役所へ訊ねた際は、「地図の上で2地点の(直線)距離を測定し、判断している」という回答を聞きました。

これと比べると、住之江区役所の方法は非常に雑です。異なる町名であっても、1kmを越えない場合は無数にあります。調整基準に反した運用が行われていた恐れがあります。

保育利用調整基準は複雑で、かつ毎年の様に少しずつ変更されています。来年度からは、3人きょうだい以上の利用・企業主導型保育の利用者への加点内容が変わる見通しです。

【10/9追記】企業主導型保育等も5点・きょうだい3人目の入所に10点加点へ、大阪市保育所等利用調整基準改正案

一方、区役所の職員も変わります。中には不勉強のあまり、誤った内容・不正確な内容を説明する職員もいます。残念です。

こうした説明から身も守るにはどうすればよいのでしょうか。まずは聞いた内容のメモ化です。日時・担当者名・会話内容等をメモに残しておけば、後日に役立ちます。

また、説明内容に納得がいかない・合理的でないと感じたら、大阪市役所こども青少年局保育企画課に訊ねるべきです。上部組織との見解と照合しましょう。