岡山・広島・愛媛・高知・福岡等に多大な被害をもたらした雨が降り止みました。日が経つにつれて被害の全容が明らかになっています。想像を上回る被害規模に言葉がありません。
学校・幼稚園・保育所等も続々と休校・休園となっています。特に被害が甚大な地域では、このまま夏休みに入る学校もあります。
倉敷市教委は8日、市内全ての市立の幼稚園と小中学校、高校、特別支援学校を9、10日の2日間、臨時休校することを決めた。依然として土砂災害などが発生する可能性があるため。
同市真備町地区の学校園については19日まで臨時休校し、そのまま20日から夏休みに入る。
大雨で県立学校すべて9日休校
広島県教育委員会によりますと、大雨の影響で、県内のすべての県立高校と特別支援学校あわせて102校は、9日の臨時休校が決まりました。
小学校と中学校は、それぞれの自治体などが今後、対応を決めるということです。
子育て世帯が、水害による復旧活動が続く地域で生活し続けるのは著しく困難です。
1.学校・幼稚園・保育所等が休校・休園している
先に触れたとおり、多くの学校等は休校・休園しています。子ども達が日中を過ごす場所がありません。
2.屋外は泥・土埃ばかり、復旧車両の行き来が頻繁
学校等が休みであれば、子ども達は外で遊ぼうとするでしょう。しかし、屋外は泥ばかりでしょう。
更に深刻なのは土埃です。工事用車両が頻繁に行き来する事により、大量の土埃が舞い上がります。大人でも気管支等の具合が悪くなります。車両と接触する危険性もあります。
学校が休みでも事実上、外では遊べないでしょう。
3.断水、物資不足
水道設備が破損し、断水している被災地も多いでしょう。特に乳児が生活するには、大量の水が必要不可欠です。便や食べこぼしで身体が汚れても、洗い流せないのは非常に辛いです。
また、物流網の破断や量販店の流出により、物資不足が深刻化していると聞きます。まだ報道されていませんが、粉ミルク・オムツ等の品不足が生じているのではないでしょうか。
4.避難所生活によるストレス
自宅が被災し、避難所で生活する子育て世帯も少なくないでしょう。しかし、東日本大震災等での状況を見る限り、避難所で生活するのは老人が多く、あたかも「老人ファースト」という仕組みが作られやすいです。
子どもの泣き声やはしゃぎ声に対するクレームが少なくなく、オムツ替えや授乳にも一苦労するでしょう。親子共々ストレスが溜まります。
5.健康状態の悪化
土埃・水不足・猛暑・ストレスの中で生活していると、体調を崩す子どもが続発するでしょう。医療機関も被災しており、受診するのも一苦労です。遠く離れた慣れない診療所へ通い、数時間も待つのは厳しいです。
6.復旧活動の妨げ
小さな子供がいると、自宅の後片付けをするのも一苦労です。冷たい話ですが、子供がいない方が作業はスムーズに進むでしょう。
平時と異なり、子どもに気を遣う余裕はありません。
近隣自治体や関西自治体は一時的でも受け入れて!
被災地から退避したくても、「どこに行けば良いの?行き先が無い!」という指摘が返ってくるでしょう。
子育て世帯等の被災弱者に対し、一時的でも近隣自治体等が退避用住居を提供できないでしょうか。1週間程度の短期間であっても、多くの子育て世帯が助かります。また、間接的にも復旧活動に資するでしょう。
近隣自治体で足りなければ、京阪神等の自治体が提供する方法もあります。神戸市も大阪市も大量の公営住宅を保有し、空き住戸も少なくありません。
7月9日時点では、大半の高速道路・新幹線は復旧しています(在来線はもう少し時間が掛かりそうです)。自治体が住戸を提供できれば、確実にニーズはあるでしょう。