極めて悪質です。

東京都内等で複数の保育所を運営するマイキャリアクラス株式会社が、勤務実態がない保育士の氏名を届け出たり複数の保育所で使い回す「名義貸し」を行っていました。

目的は「補助金の不正受給」です。

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(12/20追記)
12月4日に開催された臨時株主総会において、代表取締役矢島広隆氏が解任されていました。
代表取締役交代のお知らせ
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勤務していない保育士届け出や「名前貸し」 都が改善指導

11月24日 17時33分

東京などで複数の保育施設を運営する会社が、実際には勤務していない保育士の名前を自治体に届け出たり、同じ保育士の名前を複数の施設で使う「名前貸し」を行ったりしていたとして、東京都が改善を求める指導を行ったことがわかりました。

都から指導を受けたのは、東京 港区に本社があり、都内や神奈川県、千葉県などで認可保育所合わせて10施設を運営する会社です。

都によりますと、ことし8月、「補助金を不正に受給している」という告発があり調査したところ、実際には勤務していない保育士などの名前を自治体に届け出たり、常勤として同じ保育士の名前を複数の施設で使う「名前貸し」を行ったりしていたことが明らかになったということです。
都によりますと、複数の施設に名前の届け出がされていた保育士などは、去年4月からことし7月までに18人に上るということです。都内では、必ず施設に配置しなければならない「園長」が不在になっていたケースもありました。都は、運営会社に対し運営の改善や再発防止を求める指導を行い、区や市は、勤務実態のない保育士の登録による補助金の加算分の返還を求める方針です。

補助金が支給される認可保育所については、自治体ごとに毎月、勤務する職員の名簿を提出する必要がありますが、専門家によりますと、届け出をする自治体が複数にまたがる場合、同じ保育士の名前が二重に届け出されていても見抜くのは難しいということです。

保育施設の運営に詳しい保育研究所の村山祐一所長は「自治体をまたいで保育所を運営する場合、監査の主体が異なり名簿の照合ができなくなる。監査の盲点を狙った名前貸しの可能性がある」と指摘しています。

東京都の調査で、複数の保育所に届け出がされていた保育士などは合わせて18人に上っています。このうち東京・国分寺市の保育所で勤務していると届け出があった園長や保育士など9人は、東京の大田区、墨田区、江東区、中野区、それに横浜市の2つの施設、千葉県市川市の保育所でも同じ時期に2重に届け出がされていたということです。

都によりますと、このうち園長2人と保育士1人は実際には大田区と市川市の施設で勤務していて、国分寺市の施設では勤務の実態はなかったということです。さらに18人のうち2人は3つの施設にまたがって3重に届け出がされていたほか、期間が長いものでは1年間、2重に届け出がされていた保育士もいました。

自治体は、保育施設が適正に運営されているか確認するため定期的な監査を行っていますが、なぜ不正は見抜けなかったのか。都から指導を受けた保育施設の運営会社の元社員2人が自治体の監査をすり抜ける手口を証言しました。

それによりますと、この運営会社では、自治体の監査が入るという連絡を受けて、自治体に届け出ていたうその職員名簿と帳尻を合わせるために、タイムカードなどを書き換えたということです。

書類の書き換えを指示されたという元社員は「不正が見つかると園で働くスタッフに迷惑がかかると思い、しかたなく続けていた」と打ち明けています。

また元社員の1人は、保護者の前で本名を名乗らないよう指示されていたということで、「自分の名前ではなく役割として指示された名前を言わないといけないことがあった。どこから情報が漏れるかわからないと考えたんだと思う」と話しています。

都から指導を受けた保育施設を運営する会社は「大切な子どもを預かる立場として、このような指摘を受けたことを深く反省し、おわび申し上げる。指摘事項を真摯(しんし)に受け止め、改善を進めていく」とコメントしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171124/k10011234351000.html

産経新聞でも報じられました。

保育士名前貸しで改善指導 東京都、保育所運営会社に
http://www.sankei.com/affairs/news/171124/afr1711240048-n1.html

ニュースでは保育所名や運営会社等は伏せられています。しかしながら、ニュース映像から特定できます。「キャリー保育園」を運営する「マイキャリアクラス株式会社」です。


(ニュース映像)


(グーグルストリートビューより同社本社ビル)


(ニュース映像)


(同社が運営する保育園)

完全に一致します。

同社のウェブサイトにはお詫び文が「画像で」掲載されています。


http://www.mcc-ke.com/images/555.jpg

画像で掲載しているのは「検索逃れ」が目的です。OCRして文字化しました。


保護者様各位
【行政による実地検査による指摘についてのご報告とお詫び】

常日頃は当社の運営する保育園の運吉についてご理解とご協力を頂き、心より御礼申し上げます。
この度、当社が運営しておりますキャリ一保育園国分寺に対し東京都福祉保健局による実地検査が行われ、改善点の指摘があったことをご報告致します。

指摘事項は、平成28年度の一時期、施設長が当園の専任となっていなかったこと、および複数名の職員の勤務場所及び勤務に関する不適正な帳揖記載と申告についてです。皆さまの大切なお千棟をお預かりする立場として、このような指摘を受けたことを深く反省し、お詫び申し上げます。

上記指摘事項を真撃に受け止めて改善を進め、適切に運吉してまいります。なお、当社が運営する他の園についても開査し、必要な対応を適切に行ってまいります。皆さまの大切なお子様をお預かりする立場として、このような指摘を受けたことを深く反省し、お詫び申し上げます。

また、再発防止措として以下の内容で取り組んでおります。

【再発防止への取り組み】
・法人管理部門を所管部署として内部での監査体制を強化し、再発防止に取り組む。
・監査準備資料の整備など、内部での統制フレームワークを組織内で共有する。
・今回の指摘事項などの情報を経営者と管理者と担当者で共有、組織全体の改善に向けた取り組みを行う。
・管理部、保育事業部と施設の連携の強化を図ることにより、職員の勤務実態についての確認体制を徹底する。

以上のような取り組みを行うと共に、保育の質の向上に向けても努力をして参ります。

まず、保育所における課題を積極的に見出しその解決を図っていくため、自己評価の実施と第三者評価の受審を行います。また、充実した研修の実施を職場のOJTや専門性向上研修などによって行って参ります。

更に職員の労働揮境の配慮として、職員配置や処遇改善に努めて参ります。そして他機関との連携として、社会的養護が必要な子どもへの支援を進めて参ります。

【今後について】
保護者の皆様をはじめ各行政機関、関係者の皆様や地域の皆様から信頼していただけるよう、ご報告させて頂いた点についての改善に全力を尽くし、法令を遵守し社会規範と法人倫理に沿った運営を行っていくことをお誓い申し上げます。

何卒、今後とも変わらぬご指導を賜りますようお願い申し上げます。

平成29年11月6日
マイキャリアクラス株式会社
代表取締役 矢島広隆
お間合せ窓口:管理部長 安達圭介
TEL. 03-6435-7134

(以後追記します)