H28保育所等一斉入所結果分析、地域編です。第18回は西淀川区を取り上げます。なお、同区に関する過去の分析記事は、「検索：西淀川区 分析」からご覧下さい。
分析精度の向上の為、今年から各保育所・年齢（0-2歳児）毎の「推定入所最低点」（以下「最低点」とします。）を掲載します。
未就学児は減少、しかし保育需要は増加
【H28保育所等一斉入所結果分析】(2)によると、西淀川区の未就学児数は1年間で3%ほど減少しました。
一方、保育施設は市内平均よりやや入所しにくくなっています。在籍率は34.8％と市内平均を下回っています。また、保留率25%は市内平均を上回っています。
西淀川区で特徴的なのは「入所申込者の伸び」です。H28一斉入所の申込数は前年から45人も増加し、532人が申し込んでいました。
一定規模の未就学児の減少＆申込数の増加という条件を満たしているのは、西淀川区・東淀川区・東成区・城東区です。やや都心から離れた地域ばかりです。保育需要の高まりを示すと言えるでしょう。
東海道本線・東西線・阪神本線の駅周辺は入りにくい
地域毎に見ていきます。西淀川区では東海道本線・東西線・阪神本線・阪神なんば線が南北を縦断しています。保育所等への登園エリアも鉄道で区切られている為か、保育所等への最低点も沿線・最寄駅によって区切られています。
入所最低点が比較的高いのは東海道本線・東西線・阪神本線の駅周辺です。
東海道本線は塚本駅（柏里保育所）、東西線では御幣島駅（乃里保育所・みどり保育園）、阪神本線では姫島駅（姫里保育所・姫島保育所）・千船駅（みさき佃保育園・佃保育所）が該当します。
こうした保育所の入所最低点は高くなっています。大半の保育所で1-2歳児が200点、0歳児は公立保育所（民営化園も含む）で200点以上となっています。
入所倍率も高めです。みどり保育園・姫島南保育園が2倍超え、他保育所も2倍近い数字となっています。
こうした駅からは梅田・淀屋橋方面へ通勤しやすいです。また、同区は緑や水辺が多く、自然にふれあいながら子育てができそうです。幼稚園も豊富です。フルタイム共働きと育児を両立しやすい地域と言えるでしょう。
これらの要素が重なり、上記の保育園は入所しにくくなっていると推測されます。未就学児が減少しているといえども、こうした地域は子育て世帯の需要が強く、来年以降も入所最低点は下がらない可能性が強いです。
なお、塚本駅周辺地域は、淀川区内の保育所にも通える場所です。西淀川区内だけでなく、淀川区内も同時に検討すると選択肢が広がるでしょう。旧中津川より東側の地域（概ね柏里・花川以東）は、歴史的にも淀川区との繋がりが強いです。
駅が遠い・年齢制限がある園が多い御幣島地域
意外だったのは御幣島地域の状況です。御幣島駅や区役所に近い地域です。保育所等に入所しにくいと思いきや、そもそも「0-5歳児までの保育を行っている保育所が1カ所しか無い」というのが実態でした。
これは平成27年から完全民営化された香簔保育園です。御幣島地域で全年齢を一貫して保育している施設は同園のみです。5歳児までの保育を希望する家庭は、他に選択肢がありません。最低点は0歳児190点・1-2歳児200点と高く、入所倍率も1.5倍-2倍で推移しています。
他園はどうでしょうか。レイモンドみてじま保育園は0-2歳児まで・きららみてじま保育園は家庭的保育です。残りは御幣島幼稚園だけです。
しかし、来年から御幣島幼稚園は「認定こども園」となる予定です。来年度の園児募集要項には2号認定（3-5歳児の保育）、3号認定（0-2歳児の保育）が記載されています。
つまり、御幣島地域における0-5歳児の保育に新たな選択肢が生まれます。同地域で保育所に困っていた方に取っては、心強い朗報と言えるでしょう。
ただ、認定こども園は通常の保育所とは異なる部分があります。詳しくは同こども園にお問い合わせ下さい。
阪神なんば線以西は比較的入りやすい
同区で比較的入りやすいのは、阪神なんば線以西の西部地区です。工場が多くて子育て世帯が決して多くなく、阪神なんば線以東から登園する児童も多くない為でしょう。
いずれの保育所も最低点は高くなく、パートタイム勤務の方でも入所できる水準です。
また、出来島保育所は福保育所へ統合・民営化が決まっています。来年4月から福保育所へ統合、その後に新園舎へ移転するそうです。西淀川高校の募集停止も決まり、この地域は少し寂しくなってしまいそうです。
なお、統合後の新保育所での募集等は、申し込み後の記事で掲載する予定です。
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次回以降は東成区・生野区を掲載していく予定です。リクエスト等があればコメント・問い合わせからお寄せ下さい。
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なお、平成29年度保育所等一斉入所申込書は9月16日（金）から配布、申込受付は10月3日（月）～10月17日（月）までとなっています（詳細はこちら）。
平成29年4月からの入所を希望される方は、この期間内に確実に申込手続を終えて下さい。
