これらの資料から、申込みを行ったにも関わらず入所できなかった保留児童数が推定できます(かっこ内は前年)。
0歳児:新規入所申込数3,288 – 在籍者数3,021 = 267人(234人)
1歳児:0歳児からの持ち上がり2,933 + 新規入所申込数5,314 – 在籍者数7,710 = 537人(736人)
2歳児:1歳児からの持ち上がり7,710 + 新規入所申込数2,596 – 在籍者数9,283 = 1023人(972人)

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(6/5追記)
平成26年度中に小規模保育施設の開所等により、入所園児・在籍者数に大きな変動が発生しています。
あくまで推定値です。
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1歳児の推定保留児童数は大きく減少した半面、0歳児・2歳児は増加しています。

ここから各年齢別の推定保留率を推計しました(かっこ内は前年)。
0歳児:8.1%(7.3%)
1歳児:10.1%(14.2%)
2歳児:39.4%(35.7%)

0歳児と1歳児の推定入所保留率はほぼ同水準となりました。
希望する保育所へ入所出来なかった1歳児は決して少なくありませんが、地域型保育事業へ入所したケースが多いのではないでしょうか。

半面、2歳児の推定保留率は悪化し、申し込んだ半数弱がいずれの保育施設等にも入所できなかった形となっています。
【H27保育所一斉入所申込分析】(18)大阪市各区毎の募集数・応募数の変更状況によると1歳児と2歳児の入所倍率はほぼ同水準となっています。
では、1歳児と2歳児の入所保留率にどうしてこれほど大きな違いが生じてしまったのでしょうか。

考えられる理由の1つは「2歳児の入所倍率が区毎に著しい違いがある」点です。
入所倍率が2倍を超えた区は1歳児が5区に対し、2歳児は8区もあります。
つまり、特定の区において2歳児の入所保留が大量に発生してしまい、従来から高かった2歳児全体の入所保留率を更に大きく引き上げたと推定されます。
なんでも保育所等を増やせばよいのではなく、地域毎・年齢毎に細やかに需要を捉え、適切に保育所等を増やさなければただ空き定員を増やすだけの結果となってしまうでしょう。

次回は各区毎の入所申込数・入所数・保留数等を基に、前年と対比しつつ、平成27年度一斉入所の結果を分析していきます。