予定通り、平成27年度(4-8月分)保育料等決定(変更)通知書が交付されています。
我が家にも届きました。
「子どものための教育・保育給付支給認定通知書」に記載されていた「利用者負担区分」と同一の階層であり、予想した通りの保育料額でした。
一方、中には「推計した保育料と大きく異なっていて疑問だ」「保育料が高すぎて払えそうもない」という方もおられるでしょう。
そうした方の為、決定された保育料を変更できる可能性があるプロセスをご紹介します。
1.区保健福祉センターへ相談する
ストレートな方法です。
保育料は原則として各区の保健福祉センターにて決定されています。
交付された保育料等決定通知書を持参し、まずは各区の保健福祉センターに相談してみましょう。
その場で保育料の算定方法・根拠等の説明を受けられるでしょう。
2.こども青少年局子育て支援部保育企画課へ相談する
保健福祉センターでの相談内容に納得がいかない場合は、淀屋橋にある大阪市こども青少年局子育て支援部保育企画課で相談することも可能でしょう。
より詳細かつ専門的な回答が期待できます。
3.減免申請を行う
市民税の減免を受けた場合や、罹災等の不測の自体によって保育料の支払いが困難になった場合等には、保育料が軽減されることがあります。
また、未婚のひとり親への寡婦(夫)控除等のみなし適用によって保育料が軽減される場合もあります。
必要な申請書は区保健福祉センターにあり、相談と同時に申請できるでしょう。
少し気になったのは、大阪市ウェブサイトから「大阪市保育費用徴収金(保育料)減額又は免除基準」が消去されてしまっている点です。
他の要綱・基準等に吸収されたのでしょうか。
4.審査請求・処分の取消しの訴えを行う
相談・減免申請等を行っても期待した反応が得られなかった場合の措置、となります。
保育料決定という処分を行った区保健福祉センター所長の上級庁たる大阪市長に対し、当該処分に掛かる審査を請求できます。
ただ、センター所長と大阪市長は身内同士の関係にあり、審査請求によって処分が覆るケースは殆どありません。
また、審査請求の結果たる裁決を受けた後(審査請求前置主義、例外あり)に、裁判所へ当該処分の取消しの訴えを提起することもできます(いわゆる取消訴訟)。
こうした手続は極めて労力が掛かるので、実施する場合は相応の手間暇が掛かります。
私見となりますが、審査請求や取消訴訟を提起する時間や費用があれば労働に投入し、より高い収入を得た方がプラスになる可能性が高いでしょう。
保育料に疑問を持った場合、まずは保健福祉センターへ相談してみましょう。
大半の場合はそこで適切な回答が得られるでしょう。
保育料算定の基準が住民税額となった関係で、年度前半(4月~8月)の保育料は「2年前(平成25年)の所得によって計算された平成26年の住民税額」に基づいて算出されます。
これによって特に強く影響を受けたのは、平成27年4月から入所した0歳児でしょう。
平成25年中はフルタイム共働きであった世帯が多く、今年4月~8月の保育料はこの期間中の所得に基づいて算出されてしまうからです。
逆に、平成27年9月~平成28年8月の保育料は「平成26年の所得によって計算された平成27年の住民税額」によって算出されるので、今年9月以降の保育料は大きく下がるでしょう。
2年前の所得に応じた応能負担は直近の負担能力と乖離するケースが少なくないと想定され、何らかの対策が必要とされるでしょう。