ここ1-2カ月の間、学校や保育園から数え切れないほどの「値上げのお知らせ」を受け取りました。
覚えているだけでも「制服」「体育館シューズ」「体操服(純粋な値上げ、リニューアルによる実質値上げ)」「宿泊行事費用(大幅値上げする予定と事前告知)」「カバン」「写真」「各種教材」が含まれていました。見飽きるぐらいに配布されました。
学校等を通じて購入する物品や利用するサービスのほぼ全てが一斉に値上げに踏み切っています。値上がりしていない物を探すのが難しいほどです。
多くの案内文には「○月○日より値上げします」と添えられています。追加購入を予定している在学生や在園児に対し、早めに購入して欲しい旨を促していると読み取れます。
先生方は値上げに対して「為す術無し」という態度です。以前は「私たちも心苦しい。申し訳ない。」といった話や一文があったのですが、最近は全くありません。様々な物品やサービスが値上がりするのが当然になってしまったからでしょうか。
唯一の例外は「給食代」です。大阪市立小中学校は無償化されています。ただ、育ち盛りに子供には量が足りていない様です。
学校から帰ってくる度に「今日は欠席者が多くて給食をたくさん食べられた」「今日は欠席者がおらず、しっかり食べられなかった。腹が立つ。」と話しています。「腹が立つ」は理解不能です。幸か不幸か、不登校者分の給食も配膳されており、実質的な1人当たりの食事量は標準より増えています。
心配なのは保育園の給食です。主食費と副食費(第3子以降は免除)という形で負担しています。いつ値上げしても不思議ではない状況です。
学校や保育園以外で購入する物品等も激しく値上がりしています。特に部活動に要する道具類は元からの価格が高く、値上がり幅も大きいです。楽天市場等を利用して安く購入しようとしていますが、限界もあります。
最も大きな影響を受けるのは、多額の費用をを要する学習塾や私立学校の諸経費です。昨年と比べて今年は塾代(授業料やテキスト代)が値上がりしています。講習代は据え置きにも関わらず授業時間数が減った講座もありました。
大阪府内の殆どの私立高校は授業料が無償化されましたが、入学金・諸経費・修学旅行費といった費用は無償化されていません。引き上げられない授業料に代わって入学金を引き上げたり、物価上昇に伴う形で様々な費用を値上げしていると聞いています。
特に大きく値上がりしたのが修学旅行費でしょう。最近は海外へ修学旅行へ行く高校が珍しくありません。物価上昇に加え、円安による影響が直撃します。高校から紹介された短期留学等も目が飛び出るような金額でした。
授業料無償化に背中を押される形で私立高校へ進学しても、それ以外の費用負担が厳しい家庭は少なくないかと思います。無理をして支払うと、大学以降の教育費に影響が出ます。
仮にインフレが落ち着いたとしても、元の金額に戻るとは考えにくいです。値上がり後の金額がこれからの標準的な価格となるでしょう。夫婦2人の収入で世帯人数分の出費を強いられる子育て世帯にとって、インフレは大敵です。
