山の日が絡んだ3連休が終わり、世間はお盆真っ只中です。帰省や旅行、休養や仕事、過ごす方は人それぞれです。

我が家がお世話になっている保育園は、8月に入った頃から登園者がやや減っています。ピーク時を避けて旅行や帰省に出掛けたり、小学生がいる家庭では仕事を積極的に休んでいる方が多い様子です。

今週は更に減少しています。保育士は「今週は殆ど登園しない、園全体で1割程度だと思う。」と話していました。お盆期間中も保育園は運営しています。一方、お世話になっている保育園はこの期間を「家庭保育協力日」と定めています。

一般的に「家庭保育協力日(単に「協力日」と呼ぶ事も)」とは、家庭での保育が可能な方が登園せずに家庭で過ごし、両親が共に出勤する等の理由によって家庭での保育が困難(不可能)な児童に限って保育所等での保育を行う制度とされています。

通常時は家庭での保育が可能であっても保育所等での保育を行っています。親が仕事を休んでいたり、育児休業を取得しているのが典型例です。しかし「家庭保育協力日」は基準が厳格化されます。お世話になっている保育園では、両親が共に家庭での保育ができない旨の申告書を提出する様に求められています。

原則として、大阪市内にある保育所等はお盆中も保育を行うとされています。「認可保育所の開設・運営について」には、開所日として「日曜日、祝日及び休日、12月20日から1月3日を除く毎日」と指定されています。

https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/cmsfiles/contents/0000642/642746/tebiki_ninka.pdf

ただ、お盆中に通常通りの保育を行うのは困難です。保育所等で働く保育士は子育て中の方が非常に多いです。小中学校の夏休み中は忙しい子育てに追われ、更にお盆中は帰省等をする家庭もあります。この期間の休みを希望する職員が非常に多いのは言うまでもありません。

保育士以外の職員も同様です。特に人数が少ない調理員の休みが重なると、給食が提供できなくなってしまいます。

運営者や施設長はお盆期間中の出勤を命じる事も理論的には可能です。しかし、人手不足の今、離職を加速するだけです。

そうした事情からか、お盆中は登園する園児を極力減らし、保育に必要な最低限の保育士数で保育を行っています。

「家庭保育協力日」は各保育所等の重要事項説明書にも記載されています。とある保育所等の説明書です。

https://shinpouinchou-hoikuen.info/pdf/2024%E5%BA%A6%E7%9C%9F%E6%B3%95%E9%99%A2%E7%94%BA%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%9C%92%E9%87%8D%E8%A6%81%E4%BA%8B%E9%A0%85%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8.pdf

こうして記されていると安心できます。お盆以外の特定日を家庭保育協力日としている保育所等もあります。

反対に家庭保育協力日を設定していない保育所等もあります。大阪市立保育所が一例です。

https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/cmsfiles/contents/0000638/638719/oyodohoikusyo__juyojikosetumeisyo.pdf

大阪市立保育所は公の施設です。区役所等の開所日に準じています。

家庭保育協力日は給食の提供を行わない保育所等も多いです。特に園内調理を行っている保育所等は尚更です。普段より大幅に少ない園児の為に給食を調理するのは負担が相対的に大きい為でしょう。我が家がお世話になっている保育園でも弁当持参を求めています。

お盆期間中に保育所等に出勤している保育士には偏りがあります。以前に忘れ物を取りにお盆期間中の保育園へ立ち寄った所、その日は施設長と若手の保育士数人が出勤していました。私の知る限り、全員が独身です。家庭や子供がいる保育士は極力休ませ、お盆期間中の保育所等は単身者で回さざるを得ないのが現実なのでしょう。

お盆期間中の保育を必要とされている入所希望者の方は、希望している保育所等に「お盆期間中の保育の有無、家庭保育協力日ならば登園できる基準、給食の有無、登園している園児の割合」を訊ねて下さい。

もしも「お盆期間中はできれば登園しないで欲しい」という返事をする保育所等があったら、希望リストから外すのを推奨します。保育を必要とする家庭に寄り添う姿勢がないどころか、法令を遵守する意識に欠けています。