(事故現場、グーグルストリートビューより)
余りに痛ましい事故です。
に登園している1歳男児が園の駐車場ではねられて死亡しました。はねた車を運転していたのは、同じ保育園に伊波野保育園(島根県出雲市斐川町富村)子供を送り届けて出勤しようとしていた別の保護者でした。
2日午前8時前、出雲市斐川町富村にある伊波野保育園駐車場で、この保育園に通う1歳の男の子が乗用車にはねられる事故がありました。
男の子は病院に運ばれましたが、頭を強く打っていて、およそ1時間半後に死亡が確認されました。
この事故で、警察は車を運転していた出雲市の介護士の女(38)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。
女はこの保育園に通う子どもの保護者で、保育園に子どもを送り届けたあと、職場に向かうため車を発進させようとした際に男の子をはねたとみられます。
事故当時男の子は1人で歩いていて、保護者は少し離れた場所にいたということです。
女は「私が車を発進させる際に男の子をひいたことに間違いありません」と容疑を認めています。
近所の人によりますと、送迎用の駐車場は現在工事中で、現場となった駐車場は元々職員用の駐車場だったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bd921f65c632cef477afee2b325787625a90c421
お悔やみ申し上げます。報道映像は駐車場と園との間にある横断歩道を強調していました。
伊波野保育園は島根県出雲市斐川町富村1206にあります。周囲は水田が広がり、街道沿いに住宅が集中しています。農村と住宅が混在している地域です。
保育園の南東には駐車場があり、園庭へ抜けられる通用門が設置されています。
しかしながら、現在はこの駐車場は使われていない様子です。近所の方は「送迎用の駐車場は現在工事中で、現場となった駐車場は元々職員用の駐車場だった。」と話しています。
伊波野保育園は新園舎の改築工事が進んでいます。園舎南にある園庭や駐車場部分に新園舎を建築すべく、現在は基礎部分の工事が進んでいます。代わりに道路を挟んだ東側にある職員用駐車場を保護者も利用しています。
小さい子供にとって駐車場は本当に危険です。周囲の様子は駐車中の車に隠れてしまうので、視界は限定されてしまいます。そこに多くの車が行き交っています。停まる車もあれば曲がる車もあり、車の動きはランダムです。
運転手も同じです。たとえ小さな子供がいたとしても、駐車中の車や自らが運転する車の遮られてしまいます。特に狭い駐車場で子供が横から飛び出してくると、衝突するまで子供の存在に気付かない事も起こり得ます。
恐らくは過去に何度も車と園児が接触した(もしくは接触しかけた)事故は起こっていたでしょう。今年4月に配布された去の同保育園の園だよりには、下記の注意書きがあります。
「駐車場では徐行してください。駐停車中は必ずエンジンを切りましょう。駐車場にお子さんが一人で出られる事のないよう、必ず手をつなぎ、各自で責任を持っていただきますようにお願いします。玄関前の道路は一般の車も通ります。道路を渡る時は特に事故のないように気を付けてください。また、ベビーシートやチャイルドシートの着用もお願いします。」
「駐車場にお子さんが一人」「道路を渡る時は特に事故のないよう」など、保育園が危惧していた事態が現実化してしまいました。
こうした事故を防ぐのは非常に難しいです。保護者が気を付けていても、時に子供は1人で勝手に歩き出してしまいます。常に手を繋ごうとしても、何かの弾みで離れてしまう事もあります。
現実的な対応策の一つは警備員の配置でしょう。一人で歩く子供と気付かずに通り過ぎようとする車が視野に入ったら、子供と手を繋いだり車を制止する等の対応を行えます。
我が家でもヒヤリとする事態が起きたばかりです。近所のスーパーマーケットで買い物をした帰り道、いつもは手を繋ぐのに話してしまいました。お米が重く、両手が塞がってしまった為です。
たこ糸が切れたタコの様に、子供は一人で勝手に歩き出してしまいました。重量物を抱えているので、走っても追いつけません。声を掛けても子供は止まりません。最後は大声で怒鳴り、ようやく振り返りました。車が走ってきたら、恐らくは接触していたでしょう。
手を放しても親の傍から離れない子供もいれば、勝手にどこかへ歩いてしまう子供もいます。車が行き交う場所においては、必ず子供と手を繋いで下さい。悲しい事故を防ぐ鉄則です。