7月27日の大阪は「酷暑」でした。炎天下の下、大阪府高槻市の五領小学校で夏祭りを行っていたのにはただただ驚きました。
27日午後、大阪・高槻市の小学校で行われていた夏祭りの会場で、複数の子どもたちが体調不良を訴え、4人が病院に搬送されました。
消防によりますと、いずれも熱中症とみられ、症状は軽いということです。27日午後4時前、大阪・高槻市の五領小学校で行われていた夏祭りの関係者から「6年生の女の子と男の子が気分不良でぐったりしている。救急車が必要だ」と消防に通報がありました。
救急隊が駆けつけると、複数の子どもたちが体調不良を訴えていて、現場で手当てを行うとともに、8歳から13歳の男女4人を病院に搬送したということです。
消防によりますと、いずれも熱中症とみられ、症状は軽いということです。
軽い症状で済んだのが不幸中の幸いでした。
高槻市立五領小学校は北摂山地と淀川に挟まれた高槻市東部にあります。地形等を見る限り、大阪市中心部より若干涼しいのでは無いかと感じます。
当日の気象状況を確認します。淀川を挟んだ対岸にある枚方市のアメダスによると、当日の最高気温は36.0度でした。14時から16時過ぎには何度も35度以上を観測しました。
高槻市立五領小学校では15時半から20時までの予定で「五領ふるさと祭り」が開催されていました。
https://www.takatsuki-osk.ed.jp/_view/goryosyo/attach/get2/515/0
夏休み中の大阪各地では、地域にある小学校等を利用して地区毎の夏祭りが開催されています。多くは夕方から夜に掛けて行われています。五領地区もその一つです。
開始する時間は暑さのピークが過ぎた15時半とされていました。しかし、ここ数年の夏場の大阪で暑さがピークに達するのは15時台という日が多いです。また、夏祭りを楽しみにしている子供や準備を行う保護者等は、それより早い時間から集まります。つまり、夏の最も暑い時間帯を、暑い暑い小学校運動場で過ごしています。
夏場の運動場には日陰が殆どありません。先に紹介したストリートビューは2020年7月に撮影された物です。校舎脇を除いて日向ばかりです。事故当日も日陰は少なく、運動場の大半は日向でした。
こうした時間帯や環境下において活動すると、熱中症となってしまう参加者がいるのは当然です。
しかも今年は開始時間が早められていました。昨年までは16時開始でしたが、今年は15時半開始とされました。
第28回 五領ふるさと祭り
開催日:7月27日(土)
開催時間:午後3時30分~午後8時五領のマスコット:「ヨシちゃん」、「うーどの」の共演が楽しみだね!このお祭りが「うーどの」君の初お目見だよ!
※例年より30分早くなっているので遅れないように来てね!
https://www.goryo.net/(太字は独自に強調)
熱中症対策の強化を図るどころか、開始時間を早めることによって却って熱中症リスクを高めてしまいました。こうした判断を決定して推し進めた地域関係者の責任は軽くありません。
周囲では以前から様々な場面で夏祭りの開催を危ぶむ声が出ています。近隣の連合町内会では夏祭りの開催を断念し、代わりに春祭りや秋祭りへ変更しました。「暑くて準備どころではない」「夜でも暑く、参加者が減っていた」と聞きました。
また、7-8月に行っている夏祭りでも、開催時間は「17時から20時半」までというケースが多いと感じています。15時半は早過ぎます。
当日に使う予定だったのか、インターネットに「240727五領ふるさと祭り」というAmazonミュージックプレイリストが公開されています。
選曲順は「エビカニクス」「Bling-Bang-Bang-Born」「いとしのエリー」「オトナブルー」「2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-」「夏祭り(Whiteberry
)」「私は最強」です。夏祭りが盛り上がる曲ばかりです。
音楽を聴きながら夏祭りを楽しみたかった筈ですが、35度を越える酷暑で楽しむのは難しいです。
日本の夏は来年以降も猛暑が続くでしょう。数年後あるいは数十年には最高気温40度が常態化しているかもしれません。
真夏の屋外活動、特に日中はハイリスクです。夏祭りは日がしっかり傾いてから準備・実施する、春祭りや秋祭りに変更する等、十分な対策が不可欠です。
ただ、町内会等でこうした変更を決定できるかは定かではありません。子供やその保護者と、町内会等で発言力が強い高齢男性とでは、暑さに対する感覚が大きく異なります。
いっその事、自治体から「熱中症リスクが高い時間帯に祭の準備や本番等を行わない」「より涼しい時期への変更も検討する」など、「夏祭りの留意事項」を列挙・通知するのが効果的でしょう。一保護者が町内会等へ要望を伝えても無視されますが、行政からの通知は無視できません。
当日地元消防団として警備を担当していました
まず開始時間ですが、過去のチラシでは
令和元年が17時
令和2.3年がコロナで中止
令和4.5年が16時
今年が15時30分
早くなっていました
消防団も集合時間が14時集合になり、熱中症対策をされているのか疑問を持ち運営側へ意見を出しました
ただ、回答内容は熱中症のリスクを理解されてない感じでした
開催すれば間違いなく何人か熱中症になると感じてましたが、ここまでの状況はこちらも想像以上でした。
来年以降も開催したいなら、安全計画を提出して万が一熱中症が発生した時に対策を決めるなどして、開催時間も以前の時間(17時以降)に戻すなど誰の為の夏祭りか考えてほしいです。
中止が決定して入口で警備をしていましたが、少し涼しくなった17時頃に来て入口で中止を伝えたら子供が何人か泣いていました。