大阪府教委がチャレンジテストに基づく「中学3年生の府全体の『評定平均』(令和6年度)」を発表しました。主要5教科(国語・数学・理科・社会・英語)は平均3.52、実技4教科(美術・音楽・技術家庭・保健体育)は平均3.6です。

https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/62073/mokuhyo_jyunkyo.pdf

親世代の頃は相対評価でした。一般的に5が7%、4が24%、3が38%、2が24%、1が7%が付けられていました。3だと真ん中でした。

しかし、大阪府の公立中学校では「5」「4」が平均より上、「3」「2」「1」は平均未満という成績となります。

概ね「親世代の5や4」が「現在の5」、「親世代の3」が「現在の4-3」、「親世代の2」が「現在の2」に相当します。図示します。

親世代の評定と割合子世代の評定と割合
5(7%)5(25%)
4(24%)
4(25%)
3(38%)
3(32%)
2(24%)
2(13%)
1(7%)1(5%)

子供の通知表に「5」があっても決して安心できません。私は定期テスト毎に配布される度数分布表(各教科毎に10点刻みの人数が記載されている)を見て、上から何パーセントの点数だったかと確認しています。

たとえば23%程度の位置だったら、「ギリギリ5、一昔前は4と3のボーダーだよ」と伝えています。当然ながら子供はムッとします。口には出さないまでも「昔話をされても」と顔に書いてあります。

「4」はより明白です。親世代の頃はほぼ「3」です。平均的な評価です。子供が満足気でも「はて」と返します。

親として最も判断が難しいのは、実は「5」です。学年トップでも上1/4でも同じ「5」が付いてしまいます。お世話になっている中学校で、とある教科の平均点がが50点でした。しかし、100点だったAさんも70点だったBさんも「5」が付いた事がありました。

反対に定期テストの問題が簡単で80点以上の得点者が多いともなると、子供の位置づけが見えなくなります。いわうる「問題が簡単すぎて差が付かない」という状態です。

大阪府は全公立中学校が参加するチャレンジテストを通じ、各学校毎の内申点の平均値を調整しています。これがなければ、内申点はハイパーインフレとなりかねません。

大阪府の公立高校入試では中学1年から3年に掛けての内申点が点数化されます。3年生になってから頑張っても、1-2年生の内申点は変えられません。

府立高校への入学を考えている家庭は、中学1年生の1学期からしっかり勉強させるのをお勧めします。

酷な言い方ですが、大阪府では中学校入学から府立高校の受験が始まっています。これに英検や全国屈指の高難易度たるC問題が加わります。大阪府の公立入試は過酷です。