千葉県旭市にある溜め池に2歳児が転落、意識不明の重体です。公園に隣接した場所にあり、柵に囲まれていました。

 19日午後3時ごろ、千葉県旭市鎌数の公園にあるため池で男児(2)が溺れているのを母親が発見し、一緒にいた知人が119番した。男児は病院に搬送されたが、意識不明の重体。

 県警旭署によると、男児は公園で母親や兄、友人の家族らと遊んでいたという。男児がいなくなったことに気付いた母親が周囲を捜したところ、ため池に浮かんでいる男児を発見し、救助した。

 現場のため池は、コンクリート製の柵で囲われていたが、子供が通り抜けられそうな隙間(すきま)もあったという。同署で男児が池に落ちた原因を調べている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c097c1597dabef1a170ff15813b66f8ec5dd665d

 19日午後2時55分ごろ、旭市鎌数の「袋溜池」の西ため池で、2歳ぐらいの男児がうつぶせで浮いた状態で見つかり、母親の友人女性が119番通報した。男児は意識不明の重体で同市内の病院に搬送された。

 旭署によると、男児は母親、兄と一緒に、ため池近くの「袋公園」で大人6人、子ども8人で遊んでいた。男児がいないことに気付き捜していたところ、母親がうつぶせでため池に浮いている男児を見つけ救助した。

 ため池は高さ1メートル弱の柵で囲われていて、同署は事故原因を調べている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/044778ace25148d87d5811b9007e7f5ec7cd52de

公園があるのは、JR旭駅の北方約1kmの場所です。周囲には田んぼが広がっています。溜め池は農業用です。

公園と池の位置関係は隣接、いやほぼ一体化しています。;

公園は男児が転落した袋溜池の一部を100年ほど前に埋め立てて整備されたものです。地図中に「○」が公園です。


https://ktgis.net/kjmapw/kjmapw.html?lat=35.729940&lng=140.652073&zoom=15&dataset=kanto&age=0&screen=2&scr1tile=k_cj4&scr2tile=k_cj4&scr3tile=k_cj4&scr4tile=k_cj4&mapOpacity=10&overGSItile=no&altitudeOpacity=2

毎日新聞の記事には「コンクリート製の柵で囲われていたが、子供が通り抜けられそうな隙間(すきま)もあったという」とあります。どのような柵や隙間があったのでしょうか。

グーグルマップに映像が掲載されています。

高さは1メートル弱、柵と柵の隙間は40センチ程度でしょうか。子どもなら簡単にくぐり抜けられます。「隙間もあった」ではなく「隙間だらけ」でした。

しかも柵の脇を通る遊歩道は公園の一部です。遊具がある公園・遊歩道・柵・溜め池は一体化した構造です。そして、柵の向こう側はすぐに水があります。「みずにちかよらない」と言う、子どもに警戒を促す旨の看板も見当たりません。

2歳男児は走力があり、親の目を盗んで走り去ってしまう事もあります。我が家も経験があり、追いかけるのに苦労しました。

また、小さな子どもは水が大好きです。水溜まり遊びから始まり、川の流れに気を引かれていきます。何十回と「水に近寄らない」と注意しました。残炎ながら、子どもが水に近寄っていくのは自然です。

また、男児は公園で母親や兄や友人の家族ら計14人で遊んでいました。友人達を含む大人数で遊んでいると、「誰かが男児を見ている」と思い込んでしまいます。しかし、反対に「誰も見ていない」という事態が起こりがちです。

過去に小さな子どもが行方不明になった事件でも、同様に「複数の家族で遊んでいた」というシチュエーションが非常に多いです。

複数家族という大人数での集まり、水辺が近い、柵が隙間だらけという、事故が起こりやすい状況下で発生しました。

こうした場所に芝生広場や遊具を設置した公園を整備するならば、溜め池は大きなフェンスで囲うといった安全策が必要でした。過去に溜め池で溺れた事故が起きていなかったとは考えにくいです。