大阪府八尾市の市立小学校1年生の女子児童が、遠足でお茶の購入を認めてもらえず熱中症になったとして、両親らが市に損害賠償を求めて裁判を起こしていたことが分かりました。大阪地裁では27日、第一回口頭弁論が行われ、市側は争う方針を示しました。

 両親らによりますと、2022年5月、八尾市立小学校に通う1年生の女子児童は、遠足に出かけた際、持ってきたお茶がなくなり、担任の教諭にお茶の購入を申し出ました。

 しかし、学校側は「お金を使っての水分補給はできない」と認めず、小学校に到着後に体調不良となり、その後、38℃を超える高熱を出して救急搬送されました。女子児童はその後回復しましたが、「熱中症」と診断されたということです。

 女子児童は身体が小さく、体力にも自信がなかったことから、母親は遠足前に「しんどいと言ったら迎えにいくので電話をください」「お金(300円)を持たせるのでお茶がなくなったら買い与えてください」などと学校側に申し入れていたといい、遠足の帰り道の途中で女子児童が「ママを呼んでください」と教諭に伝えたものの、両親に連絡をとることはなかったということです。

 両親らは、学校側が水分補給の手当を講じず安全配慮義務を怠ったとして、八尾市に対し、約220万円の損害賠償を求めています。

 一方、市側は「遠足中は女子児童の様子から体調に問題はなかった」として、両親らの訴えを退けるよう求めました。

 27日の弁論後、両親は取材に対し、「同じような思いをする人がいないように学校側に考えてほしくて裁判を起こした。学校側には前時代的な考えに縛られずに、時代にあわせて対応してほしい」と心境を語りました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c26289617fc6778e447b9ac5826f762603464b2b

小学校の遠足中に1年生だった女児(8)が茶の購入を要望したのに教諭が認めなかったため熱中症で救急搬送されたなどとして、女児と両親が大阪府八尾市を相手取り、慰謝料など220万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしたことが分かった。27日に第1回口頭弁論があり、市側は請求棄却を求めた。

訴状などによると、遠足は令和4年5月末にあり、往復で計約2時間歩く行程があった。母親が前日に体力面の不安から欠席したいと伝えたが、担任教諭から促されて参加を決めた。ただ、水筒の茶が足りない場合は購入を認め、女児が異常を訴えた場合は母親に連絡するよう要望した。

しかし当日、女児が教諭に「お茶を買わせてください」と伝えても校長の判断で認めず、めまいを覚えて「ママ呼んでください」と伝えても聞き入れなかった。下校の際に迎えに行った母親が高熱に気づき、女児は救急搬送されて熱中症と診断。女児側は学校側に「安全配慮義務違反があった」と訴えている。

一方、学校側は答弁書で「様子を確認し、体調に問題ないと判断した。児童に熱中症の症状が出た際は、飲料水を購入することを想定していた」と主張している。

https://www.sankei.com/article/20240227-CYWDQM4RW5KFBN4DXBSY5X5JLE/

報道されている限りでの判断となりますが、学校側が熱中症に対して十分な配慮を払ったとは言い難いと感じています。

年を追う毎に大阪の気温は上昇していると感じています。夏は酷暑に、そして春は初夏の様に感じる日が増えました。

それに伴って、学校等で熱中症となる児童生徒も増えている様に感じています。特に5月や6月は暑さに身体が慣れておらず、細心の注意を払うべき時期です。

また、2022年はコロナ禍の真っ只中でした。学校の長期休業こそ行われなかったものの、一部の学校行事等はまだ制限されており、コロナに警戒・共存する生活が続いていました。

小学1年生はまだ入学した直後です。新しい学校生活に慣れるのが大変で、体力面で辛い時もあったでしょう。でも、皆で出掛ける遠足を楽しみにしている児童も多かった筈です。

我が家がお世話になっている小学校では、毎年春に1年生が大阪市内の大型都市公園に遠足で出掛けるのが通例となっています。2022年も実施しました。遠足等に際しては「お茶を多めに持ってきて下さい」という呼びかけ(プリント配布)が行われていました(現在も継続)。

遠足で熱中症になってしまった八尾市の女の子は、出発前から不安を抱えていました。体力に自信が無い状態で、真夏の様な暑さとなっている5月末に2時間も歩くのは大変です。特にコロナ禍で体力が落ちている小学校1年生は尚更です。

保護者は学校に「しんどいと言ったら迎えに行くので電話を下さい」「お茶が無くなったら持参したお金で購入して下さい」などと申し入れていました。

こうした内容は口頭もしくは連絡帳等を通じて伝えるのが一般的です。これによって、少なくとも担任の先生は事情等を把握し、遠足中に体調不良になる可能性を強く意識できた筈です。

ただ、お金を使ってお茶を購入するのは難しかったでしょう。遠足の目的地によっては購入できる場所がない、特定の児童のみお茶を購入するのは公平では無い、とも考えられます。お茶の購入を打診されても、学校が断る(断った)のは致し方有りません。

また、帰り道の途中で女子児童が「ママを呼んで下さい」と伝えたにも関わらず、先生は両親に連絡を行いませんでした。これは考えられない対応です。

少なくとも同行している養護教諭や管理職等に連絡を取り、適切に対応を取る事が可能でした。事前に保護者から申し入れられていた通りに連絡し、今後の行動等を相談すべきでした。

学校の規模にもよりますが、遠足等には担任以外に複数の教員が付き添います。学校生活に慣れていない小学1年生では、担任+養護教諭+教頭(もしくは校長)+その他の教員が同行する学校が多いと思います。

遠足でトラブルは避けられません。その為に複数の教員が同行しています。そして、トラブル等が発生した後の対応が重要です。お茶は購入できなくても、教員が予備で持っているであろう水分を補給させられました。

八尾市は「女子児童の体調に問題はなかった」と主張していますが、何を根拠として主張しているのでしょうか。母親はすぐに高熱に気づきました。特に小学1年生は体調等に気を遣うべき時期です。児童の声に丁寧に耳を傾けるのが求められます。