保育中だった1歳の赤ちゃんを抱き抱えた状態からベッドの上に繰り返し落として暴行したとして、60代のベビーシッターが書類送検されたことが、捜査関係者への取材で分かりました。

警視庁の調べに対し、「めがねを触られてイライラしてしまった」と容疑を認めているということです。

書類送検されたのは、訪問保育などを手がける東京の会社、「ポピンズファミリーケア」の60代の女性のベビーシッターです。

捜査関係者によりますと、ことし5月、都内の訪問先で保育中だった1歳の男の赤ちゃんを抱き抱えた状態からベットの上に3回落として暴行した疑いがもたれています。

当時、自宅の別の部屋で仕事をしていた両親が泣き声に気付き、設置していたカメラの映像を確認したところ、赤ちゃんが仰向けでベッドの上に落とされる様子が写っていたということです。

警視庁の調べに対し、「めがねを何度も触られ、やめるよう言っても言うことを聞かず、イライラして落としてしまった」と容疑を認めているということです。

ポピンズファミリーケアは「不適切な保育があったことは事実で、大変な心痛をかけた。深くおわびするとともに再発防止に取り組むなど誠実に対応していく」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230817/1000096040.html

報道されている限りでは、投げ落とされた1歳児に大きなケガがなかったのが不幸中の幸いです。

また、両親が別の部屋で仕事をし、かつ子供の様子を監視カメラで撮影していたので、客観的な証拠が確保できました。もしも録画映像がなかったら「たまたま滑った」等と弁解し、有耶無耶のままで終わっていたでしょう。

株式会社ポピンズファミリーケアは、ナニーサービス(教育ベビーシッター)・シッター・高齢者向けケア・ペットケアサービス・不妊予防事業等を行っています。保育に関する様々な事業を行っている株式会社ポピンズの中核子会社です。

ベビーシッターは同社のナニーサービス、もしくはシッターサービスとして派遣されていたのでしょう。

ナニーサービス(スタンダードコース)は入会金が5.5万円、年会費が1.1万円、通常料金が3,630円/1時間(3時間より)等となっています。更に充実しているプレミアムコースもあります。


https://www.poppins.co.jp/familycare/service-nanny/price/

シッターサービスはもう少し手軽です。1時間2,200円からの料金でシッターが派遣されます。自分でシッターを指名できます。

https://smartsitter.jp

親会社たる株式会社ポピンズのウェブサイトに謝罪文が掲載されています。事実関係を認めています。

8月17日の報道に関して

本日、株式会社ポピンズ (東京都渋谷区、代表取締役社長:轟 麻衣子)の子会社である株式会社ポピンズファミリーケアのベビーシッターが暴行容疑で書類送検されたという報道を確認いたしました。

本年5月に不適切保育の事案があったことは事実であり、保護者様、お子様に対して大変なご心痛をおかけしてしまったことについて、深くお詫び申し上げます。
詳細につきましては、個人のプライバシーに関わることであり、現時点での説明は差し控えさせていただきます。

この度は、関係者の皆様にご迷惑、ご心配をおかけし、誠に申し訳ありません。
弊社としましては、今後このような事態を発生させることのないよう真摯に取り組んでおり、引き続き再発防止に取り組んでまいります。

https://www.poppins.co.jp/hldgs/news/%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B/8%E6%9C%8817%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%97%E3%81%A6/

ベビーシッターのマッチングサービスとは異なり、ポピンズのベビーシッターは同社から派遣されています。同社とベビーシッター、同社と利用者がそれぞれ契約を結ぶ形式です。トラブルが発生した際は、同社が責任を持って対処するそうです。


https://smartsitter.jp/information/295

とは言っても、乳幼児は自分が何をされたかを言語化する事ができません。何らかの客観的な証拠は極めて重要です。録画されていなければ、今回の事件もなかった事にされていたかもしれません。

実は屋内用の見守りカメラは劇的に価格が下落しています。例えば4,000円弱で購入できるこちらの製品は、動体検知やスケジュール録画機能が搭載されています。一昔前は数万円する監視カメラでも無かった機能です。

何らかのシッターサービスを利用する場合は、こうしたカメラを併用するのが重要だと感じました。シッター中の子供の様子が確認でき、万が一の際は証拠となります。