自宅療養者の命綱、自治体からの配食サービスについて揉めています。発端は配送された食料が余りに貧弱だったと画像付きでツイートした事でした。
大阪府自宅療養支援
娘夫婦2人分。簡易配食やら、中抜きしてるやらと言われてますが
これだけです。堺市は、40才以上等と縛りがあり申し込みできません。
乞食だの言われましたが、そこではない。
国から予算が降りてるのに、おかしいでしょ?と言うのと、これでどうやりすごせと?です。 pic.twitter.com/6Hw37RUEY4— yu-k (@yuk291224) August 26, 2022
こうしたツイートは数多くありました。これに対し、大阪府の吉村知事は「一部デマが出ている」と指摘しています。
大阪の配食サービスで一部デマが出ているようなので説明します。府内の保健所では、通常配食のみをまとめて送る保健所と、①とり急ぎ簡易配食を送り、その後②通常配食を送る二段階方式の保健所があります。この内、①の簡易配食のみを取り上げ、大阪の配食の全てかのような発信があります。デマです。
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) August 30, 2022
配食サービスを利用した実体験に基づき、
我が家に届いた配食サービスは、下記ツイートに近い内容でした。食品類や衛生用品に細かな違いはありますが、内容や分量等は概ね共通しています。
これらは全て大阪市の配食サービスです。
出回っている少ない内容の画像は 取り急ぎ送られてくる一日分で、その後にこれが配送されます。 pic.twitter.com/YfVPIfQqjP— チェリー(2)🍒新アカウント (@CHERRYYVFY) August 30, 2022
量は十分過ぎる物でした。届いた直後、目を輝かせた子供の胃袋へと次々に消えていきました。療養中は満足な食事が準備できず、特に回復が早かった子供は飢えていました。レトルト食品やカップラーメンや菓子類を美味しそうに食べていました。
一方、「どうやって食べようか」と苦慮した配食もありました。多くの海藻サラダや豆類がありましたが、我が家には食べる習慣がありません。白米を10kg単位で購入しているので、レトルトご飯は不必要でした。折角頂いたので、少し時間を掛けながらも頂く予定です。
子育て世帯としては、特にレトルト食品(特に牛丼や中華丼、カップラーメン等)・ゼリー類・経口補水液が必要でした。ただ、家庭によって家族構成は様々なので、配食内容が多種多少になるのは仕方ありません。
大阪市の配食サービスは複数社が提供しています。確認できたのは、株式会社そごう・西武(西日本事業部)・株式会社大丸松坂屋百貨店(大阪法人外商部)・生活協同組合おおさかパルコープ・佐川グローバルロジスティクスです。
契約単価は概ね1万円~2万円となっています(詳細はこちら)。商品仕入・箱詰め・配送等を一括して請け負っているのでしょう。
どうやら各社がエリアを分けて請け負っているのではなく、配送先は各社にランダムで指示されている様子です。我が家には異なる2社から届きました。
内容物は店頭で購入すると概算で8000円相当でした。契約単価に見合う内容です。外出できない中、これだけの食料がまとめて届いたのは本当に有り難かったです。
但し、全ての自治体がこうした手厚い配食サービスを行っているわけではなさそうです。大阪府管轄保健所内の市町村では、配食(1日1回)もしくは簡易配食(1.5日分)が届くそうです。
◎大阪府管轄保健所管内の市町村にお住まいの方
・配食(配食サービス、簡易配食)・パルスオキシメーターの申込ができます。
※大阪府管轄保健所管内の市町村
(池田市、和泉市、泉大津市、泉佐野市、茨木市、大阪狭山市、貝塚市、柏原市、交野市、門真市、河南町、河内長野市、岸和田市、熊取町、四條畷市、島本町、摂津市、泉南市、太子町、大東市、高石市、田尻町、忠岡町、千早赤阪村、豊能町、富田林市、能勢町、羽曳野市、阪南市、藤井寺市、松原市、岬町、箕面市、守口市)(中略)
◎府管轄保健所管内(政令・中核市以外)にお住まいの方
4.配食サービスは1日に1回(感染拡大時は2日に1回)届きます。
5. 簡易配食は1.5日分の食料が1回のみ届きます。
1~1.5日分の食料は必要最低限となってしまうでしょう。分量も多くありません。
ここで改めて気付かされたのですが、自宅療養者の配食サービスを行っているのは市町村です。大阪府ではありません。となると、その内容は市町村によって異なります。ニュース等では十分な配食サービスを行っている自治体が取り上げられやすいです。
ローカルニュースで「配送内容は市町村によって異なります」といった注意書き等を見た覚えはありません。注意書きがあったとしても、全く記憶に残っていません。府全域でニュース映像と同じ様な配食が行われていると誤解してしまいます。
コロナ対応は府の事業です。しかし、配食サービスは保健所政令市ないし府の事業です。これらをあたかも混同したかの様な報道に大きな問題があると感じました。
大阪市に対しては不満もあります。申込手続と配送日数です。
大阪市のコロナ配食サービスに申し込んだのですが、手続は非常に煩雑でした。
必要な情報はハーシス番号です。保健所から届くSMSに掲載されています。
この番号を基に申込を行うのですが、申込先は大阪市では無くて大阪府でした。しかも大阪府行政オンラインシステムへのアカウント登録が必要でした。大阪市では無く大阪府です。不思議です。
更に高熱等で弱っている最中に複雑なアカウント登録を求めるのは解せません。複雑なパスワードも要求されます。スマホに慣れている現役世代なので手続ができましたが、不慣れな方や高齢者が行うのは難しいです。
大阪市はハーシス番号と結びついた氏名や住所情報等を把握しています。であれば、SMS内に配食サービス申込リンクを埋め込み、ワンクリックで申込手続を行える仕組みも構築できる筈です。住所訂正等が不要な方はそのまま申込みを、必要な方は訂正して申し込めば済む話です。
配送日数にも不満があります。我が家に届いたのは、申し込んでから6日後でした。コロナ感染者が非常に多く、お盆にも重なっていたという事情は理解できます。しかし、6日後は遅すぎました。療養期間が終了する間際でした。
たまたま我が家には備蓄食料が多くありました。が、療養後期ともなると乏しくなり、残食料を常に気にして生活していました。もう少し早く届いていたら、食糧事情は大幅に改善されていました。
配食サービスは市町村によって大きく異なります。正しく認識されていないのでは、と強く感じました。各市町村毎の配食サービスを一通り調べてみる必要がありそうです。
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そうですか、ウチには結局送られてきませんでした。簡易配食も本配食も受け取らないまま10日間が過ぎました。これはけっしてデマではありません。大阪は8月の中旬には機能が完全に破綻していました。