2019年8月に小学1年生の男児が母親に殺害された疑いが持たれています。母親は過去に「代理ミュンヒハウゼン症候群」の疑いと診断されており、過去に子供3人が不審死していました。

2年半前に小1次男を窒息させ殺害した疑い、母親を逮捕…他の3人の子供も幼い頃に死亡

2019年に当時7歳の次男を殺害したとして、神奈川県警は20日、神奈川県大和市西鶴間、自称看護助手の上田綾乃容疑者(42)を殺人容疑で逮捕した。調べに対し、「何もしていないです」と容疑を否認している。

上田容疑者には次男のほかに男女3人の子供がいたが、いずれも幼い頃に死亡していた。県警は3人の死亡の経緯についても慎重に調べを進める。

発表では、上田容疑者は19年8月6日、自宅で、小学1年生だった雄大君の鼻と口を塞いで窒息させ、殺害した疑い。

捜査関係者によると、上田容疑者が自ら119番し、「(雄大君が)テレビゲーム中に突然、胸の痛みを訴えた。寝かせたが、意識がなくなっていった」と説明。県警にも「何で死んでしまったのか分からない」と話していた。

しかし、司法解剖で死因は低酸素脳症の疑いと判明し、雄大君の後頭部に皮下出血が確認された。県警は、法医学者らの意見を踏まえ、何らかの暴行を受けたと判断。事件当時、上田容疑者と雄大君が2人きりだったことなどから、他に関与できる人物はいないとして逮捕に踏み切った。

上田容疑者の4人の子供のうち、前夫との間に生まれた長男は生後5か月だった02年に、長女は生後2か月の03年に急死。死因は長男が「ミルク誤飲による窒息」、長女は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」と判断された。雄大君と三男は内縁関係の男性との子で、17年に死亡した三男は司法解剖の結果、死因不詳だった。雄大君以外の3人も、死亡時は自宅で上田容疑者と2人きりだったという。

雄大君は、生後5か月だった2012年にも自宅で心肺停止し、上田容疑者の119番で救急搬送されていたことが、捜査関係者への取材で分かった。搬送先の病院で上田容疑者は、周囲の関心を引くために子供に危害を加えるなどする「代理ミュンヒハウゼン症候群」の疑いと診断されていたという。

雄大君は一命を取り留めたが、上田容疑者の長男と長女が過去に死亡していたこともあり、約2年5か月にわたって児童相談所に保護された。自宅に戻った後の17年に三男が死亡したため、児相が再び雄大君を保護。18年冬に自宅に戻っていた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220220-OYT1T50116/

「代理ミュンヒハウゼン症候群」という言葉は、つい最近に大阪でも聞きました。

生後2カ月長男に血液飲ませた母親逮捕 注目集めようと?「代理ミュンヒハウゼン症候群」の可能性指摘
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200909/dom2009090010-n1.html

代理によるミュンヒハウゼン症候群

子どもに病気を作り、かいがいしく面倒をみることにより自らの心の安定をはかる、子どもの虐待における特殊型です。加害者は母親が多く、医師がその子どもに様々な検査や治療が必要であると誤診するような、巧妙な虚偽や症状を捏造します。
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/abuse_8.pdf

経緯が複雑なので、発生日順に一元化しました。

年月出来事
2002年前夫との間に産まれた長男が生後5ヶ月で死亡した。死因はミルク誤飲による窒息だった。
2003年前夫との間に産まれた長女が生後1ヶ月で死亡した。死因は乳幼児突然死症候群(SIDS)だった。
2012年6月大和市内の病院から大和市へ「第1子と第2子が生後まもなく亡くなっている家庭で心配、支援が必要では」と連絡があった
大和市が1-2ヶ月に1回訪問してサポートした。不審な点はなかった。
2012年10月雄大君(生後5ヶ月)が自宅で心肺停止となり、上田容疑者の119番で救急搬送された。上田容疑者は「代理ミュンヒハウゼン症候群」の疑いと診断された。大和市がマークし続ける。
2012年11月雄大君が児童相談所(大和綾瀬地域児童相談所)で一時保護された。後に施設入所に切り替え、2年5ヶ月続いた。
2015年3月保護を終了し、自宅に戻った。
2017年4月内縁関係の男との間に産まれた三男が死亡した。死因は不詳。
雄大君を保育園で再び保護した(緊急一時保護)。上田容疑者が玄関先で児相職員や警察官と押し問答した姿が目撃された。
2018年児相は施設入所を検討したが、上田容疑者が同意しなかった。
雄大君は「母親に投げ飛ばされ、口から出血したことがある」と話していた。
2018年2月児相は施設入所の手続きを横浜家裁へ申し立てた。
2018年11月横浜家庭裁判所は「在宅で見守れる」と申立てを認めなかった。
一時保護を解除、自宅に戻った。以後、市の担当者は2ヶ月に1度のペースで訪問した。
2019年8月2日最後の訪問日。虐待の兆候はなかった。
2019年8月6日上田綾乃容疑者が小学1年生だった雄大君を自宅で窒息させて殺害した。死因は低酸素脳症の疑い、後頭部に皮下出血が確認された。救急隊到着時の体温は34度台だった。
夏休み明けの小学校の全校集会にて、校長先生が「熱中症で亡くなった」と報告した。

管轄する児童相談所は強い危機感を有していました。この家庭の子供が2人も不審死し、更には雄大君が心肺停止に陥っており、「上田綾乃容疑者が育児を行ったら、再び子供が命を落とす」と内心では感じていたでしょう。児相は2年5ヶ月という長期に渡る一時保護を行いました。

雄大君が自宅に戻った後、今度は別の子供が不審死しました。児相は再び保護しましたが、家裁の判断によって保護を終了せざるを得ませんでした。

子供3人が不審死した時点で何らかの捜査は行われていたのでしょうか。少なくとも自治体や児相は家庭に重大な問題がある事は認識していました。

雄大君を死に追いやったのは、家裁の判断でした。

(追記します)