学校から課される宿題が2週間ほど前から多くなり、帰宅した子供が時間を掛けて解いていました。
理由を訊ねると「もうすぐテストがあるから」との事でした。学校の行事予定を確認した所、該当するのは「大阪市小学校学力経年調査」でした。
これは子供の学習理解度・学習状況・年度毎の学力変化(=経年調査)を把握すると共に、教育委員会が各学校毎の課題や教員指導の充実を図るのが目的とされています。
採点等は各校で行うのでは無く、委託先業者が行うと聞きました。今年度は東京書籍です。
https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/cmsfiles/contents/0000025/25361/R3nyuusatukeikatyousyo.pdf
多くの大阪市の小中学生が同じテストを受験する事により、自己の学力等を知る機会は有益です。私が子供の頃はこうしたテストはなく、外部の学習塾が行っているもののみでした。
「経年調査」なので、年度毎の学力推移(平均点との差)も分かります。長吉小学校が詳しい資料を掲載しています。
学力調査結果 令和元年度 大阪市立長吉小学校
http://swa.city-osaka.ed.jp/weblog/files/e751723/doc/170169/3104377.pdf
学力が客観的な点数で明らかになるので、これからの学習方針を検討する基礎資料となります。
一方、テスト対策が横行しているのも事実です。過去問を使用して対策を行う学校・学年もあると聞きます。小学校が主体となってテスト対策に邁進する姿は、何かおかしいとも感じます。
ここ数年、大阪市教委は「学力向上」を至上命題に掲げています。「全国学力・学習状況調査」で大阪市が全国最下位水準に低迷する現状を何とか打破したい、との強い気持ちが伝わります。
その甲斐があったのか、令和3年度(2021年度)全国学力・学習状況調査において、大阪市の結果は過去より幾分向上しました(それでも下位に低迷していますが)。
ただ、学校毎の数字を見ると、その開きが依然として大きいままです。平均点が80点近い学校もあれば、60点を下回る学校もあります。依然として地域格差・学校格差があります。
子供は「テストはいやだ・・・」と呟いていました。