平成27年度保育所一斉入所申込状況分析、第13回もリクエストにお応えして城東区を取り上げます。

※10月28日に発表された数字に基づています。募集数等は今後の変更が想定されています。
※今年は認定こども園も同時に発表されており、分析対象に含めています。

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昨年(平成26年度)と比較して入所倍率が0.3倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.3倍以上減少した箇所は水色で、入所倍率が2倍を超えている箇所は赤で表示しています。
なお、申込があるにも関わらず募集数が「0人」の箇所は、便宜的に倍率を99.99倍としています。

【区全体】
入所倍率はH26の1.03倍からH27は1.06倍、ほぼ横ばいとなっています。
申込数はほぼ昨年通りです。
一方、募集数は認定こども園の分が増える一方、開所2年目の保育所や一部の既設保育所で大きく減少しています。

年齢毎に見ると1歳児・3歳児の入所倍率が上昇し、逆に2歳児は低下しています。
気をつけるべきなのは3歳児でしょう。
申込数はほぼ昨年通りですが、募集数が2/3となっています。
昨年の募集数が多かった保育所を中心に大きく減少しているケースが少なくありません。

区全体の状況を見ていると、第1希望申込者が多い保育所とそうではない保育所に二極化している印象を受けます。
多い保育所は0-2歳児を中心に高い入所倍率となっている一方、そうでない保育所は1倍を大きく割り込む年齢が目立ちます。
特定の地域内で申込先が偏っているのではなく、ある地域の保育所が総じて申込数が少なくなっている印象です。
子育て世帯が利便性が高い地域等に集中しているのではないでしょうか。

【保育所別】
城東区内で入所倍率が2倍を越えたのは2保育所です。

1つめは京阪野江駅前にある成育保育園です。
入所倍率2.41倍は城東区内で最も高く、3年連続で2倍を超えています。
H26一斉入所における入所基準点(195)・入所者平均点(200.6)も区内で最も高い値です。
主に都島区内で古くから多くの保育所を運営している(社福)都島友の会が運営しています。
駅前立地・小中学校や公園が近い・大規模マンションが近接している等の理由により、毎年多くの申込みがあるのでしょう。
蒲生公園を挟んで反対側にあるわんわん保育園も入所倍率が高くなっています。

2つめはJR/地下鉄鴫野駅近くにある、ゆりかご保育園です。
入所倍率は2.05倍です。
城東小学校に隣接しており、駅・小学校・保育所と動線を組みやすいのは親にとって助かります。
鴫野駅の西側にある鴫野保育所も同じ立地条件となっており、こちらも多くの申込みが集まっています。

城東区では2箇所の認定こども園でも募集が行われています。
野江駅近くのこひつじ園と新森古市駅南の大阪親愛保育園です。
第1希望が募集数に達していない年齢層が少なくなく、預かり時間等の条件が合えば有力な選択肢となるでしょう。

城東区の保育所で一つ気になったのは、「特定の保育所・年齢層で極めて高い入所倍率が毎年継続している」という減少です。
具体的には、すみれ保育園の1歳児・東中浜保育所の0-2歳児・ゆりかご保育園の1-2歳児・わんわん保育園の1歳児・愛育保育園の2歳児・関目保育所の1-2歳児・城東ちどり保育園の1歳児・成育保育園の1歳児・鯰江保育所の1歳児です。
同地域にある別保育所は募集数にやや余裕がある場合が多く、特定年齢における申込みが特定保育所へ集中してしまっている様子が窺えます。

【まとめ】
区全体をまとめてみると比較的入所しやすい状況です。
しかしながら地域毎・保育所毎・年齢毎の差が極端であり、第1希望が集中する保育所・年齢には昨年同様に入所しにくい状態です。
近隣の別保育所も含めて考えてみると、より良い選択肢が見つかるかもしれません。

【参考:H26一斉入所の分析記事】
【H26保育所入所申込状況分析】(12)城東区
【H26保育所一斉入所結果分析】(18)城東区

【次回の予定】
リクエストにお応えして、浪速区を取り上げる予定です。