大阪市立学校の運営が窮地に陥りかねない状況です。

新たに大阪ビジネスフロンティア高等学校・都島工業高等学校・長吉西中学校・加美東小学校・加美小学校・長吉小学校・育和小学校・阿倍野小学校・東住吉中学校・中野中学校・生野中学校・新巽中学校・東桃谷小学校・林寺小学校・聖和小学校・桃陽小学校・五条小学校・大正西中学校・大正東中学校・平尾小学校・西中学校・東陽中学校・生江小学校・横堤小学校・放出小学校・井高野中学校・野中小学校・三国中学校・佃中学校・佃小学校・豊里小学校で感染者が判明しました。

https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000509375.html

それ以前からの臨時休業が継続している学校を含めると、なんと8月30日は43校が臨時休業となっています。大阪市立学校の約10%に相当します。過去最多を大きく更新しています。

ただ、内訳を見ると、殆どの学校で感染者は1名です。

現時点で休業している学校にて複数人の感染が判明しているのは、新巽中学校・長吉小学校・大阪ビジネスフロンティア高等学校・清水丘小学校・南津守小学校・住之江中学校のみです。

少なくとも現時点では、デルタ株によって学校内で感染が広がっているとは言い難い状況です。

その反面、休業期間は長引いています。保健所の業務が極めて圧迫し、濃厚接触者等の確定に時間が掛かっているのが主な理由でしょう。

文部科学省から「学校が追跡等を行って欲しい」という通知が出たのも、こうした事態に対する為です。

複数感染なら学級閉鎖、保健所待たず判断 文科省が指針
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE272T20X20C21A8000000/

大阪府立学校も状況は同じです。

淀川清流高等学校・長尾高等学校・旭高等学校・刀根山高等学校・緑風冠高等学校・福泉高等学校・泉鳥取高等学校・藤井寺高等学校・吹田東高等学校・大手前高等学校・城東工科高等学校・三島高等学校・阪南高等学校・北かわち皐が丘高等学校・北摂つばさ高等学校・淀川工科高等学校で感染者が判明し、臨時休校を行っています。

https://www.pref.osaka.lg.jp/hokentaiku/hoken/rinjikyuugyou.html

なお、どうも大阪市教委は感染者が確認されたら自動的に学級閉鎖や臨時休業等を行っているわけではない様子です。

大阪市は、新型コロナの変異ウイルスの感染力の強まりを受け、クラスで2人以上出席停止となれば、学級閉鎖にすることを検討していることがわかりました。

大阪市内の小中学校などでは、現在、クラスの2割ほどが新型コロナに感染するか濃厚接触者となり出席停止になれば、学級閉鎖の対応をとっています。

大阪市は感染力が強いデルタ株への対応として、クラスで感染者が判明した場合、いったん3日ほど休校措置をとり、濃厚接触者の調査をしたあと、新たに2人目の感染者や濃厚接触者が分かれば学級閉鎖にすることを検討していることがわかりました。

さらに出席停止の児童・生徒が2クラス以上にまたがれば学年閉鎖、2学年以上にまたがれば休校の措置をとる方向で検討しているということです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d1c7f33563ff5c59b81a0959cc8933a5d4715c44

「現在、クラスの2割ほどが新型コロナに感染するか濃厚接触者となり出席停止になれば、学級閉鎖」とあります。同一クラス内で一緒に過ごした児童生徒がどこまで濃厚接触者と判定されるかは定かではありません。

となれば、一覧表に掲載されておらず、学年閉鎖を行っていない学校でも感染者が確認されているケースも存在します。感染が確認された児童生徒は、より大きな規模となると推定されます。

これだけ休みが増えてしまうと、予定通りに学校を運営するのも困難となってしまいます。授業進行や学校行事等に大きな影響が出てしまいます。

また、大阪市立小中学校は春に実施されたなんちゃってオンライン授業の影響により、授業時間が数十時間も不足しています。臨時休業が行われれば、その分も補充しなければなりません。

一部の学校では土曜授業の更なる追加や冬休み・春休みの短縮という話も出てくる可能性があります。教えるべき内容を教えて欲しい反面、子供の負担にならないかが心配です。

今日以降は更に多くの学校で感染者が確認され、臨時休業となるでしょう。学校クラスターが多発する可能性もあります。

報道や発表等はありませんが、保育所等や幼稚園でも同じ事態が発生している筈です。学校がこれだけ休みになれば、マスクを着用できない園児が集う施設でも感染者は確認されているでしょう。

臨時休業等を抑制するには、社会全体の感染者を減らすしかありません。中期的にはワクチン接種、短期的には強力な人流抑制策が必要です。

しかし、人流抑制は無策です。街中は人で溢れかえっています。感染者が順調に減少するメドは全くありません。

———–
(追記)

子供から聞いた話となりますが、学校を休んでいる子供が非常に多いそうです。子供のクラスでは2割が休んでいるとの事です。

「体調があまり良くないから念のために休んでいるみたい」と話していましたが、感染者・濃厚接触者・登校自粛等、様々な事情があるのでしょう。

時に子供と一緒に学校近くまで歩いて行く事があるのですが、今朝は普段より明らかに子供の数が少なく感じました。

休んだ子へのフォローアップも必要です。行事の準備(特に運動会)もままなりません。2学期の行事は難しさを増しています。