新型コロナウイルス感染症の陽性者が増加し続けています。8月5日の東京は遂に5,000人を突破しました。


https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/

大阪は1,085人でした。入院患者・重症病床使用数・宿泊療養施設使用数が増え続け、運用が厳しくなってきました。今日も守口市の幼児関連施設でクラスターが発生しています。

https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/23711/00376026/0805.pdf

東京の厳しい環境を慮っていた所、こうした呟きを目にしました。

「見殺し」

強い言葉です。今風の表現だとパワーワードです。

推測となりますが、東京で1人暮らししている学生にとって、今は決して居心地が良い場所ではないでしょう。

飲食店アルバイトは見つかりにくい(代わりに五輪アルバイトが美味しいそうですが)、友人達と遊びに行くのは遠慮気味、集まって飲食するのはコロナリスクと隣り合わせ、都知事からは「若者に責任が」と名指し、前代未聞のコロナウイルス大流行等、マイナスな要素ばかりが目に付きます。

これに加えて「コロナ入院制限」です。田村厚生労働大臣は「本当に入院が必要な人の為に」をいう主張を繰り返していますが、こうした判断が恣意的な基準で運用された事例は事欠きません。

真っ先に除外されるのは健康な学生でしょう。重症化しにくい若者、1人暮らしで家庭内感染リスクがないとあれば、酷い症状でも入院するのは難しいと容易に想像できます。

ここで出てくるのが「見殺し」です。

東京で1人暮らしの子供がコロナに感染しても部屋で見殺しにされるのであれば、何とかして地元に引き取って治療入院させたいと考えるのは不自然ではありません。

また、こうした事態に発展するのを防ぐ為、「しばらく地元で過ごしたら、コロナ疎開したら?」と勧めるのも合理的な考えです。

感染が劇的に収束して緊急事態宣言が終了しない限りは、後期の講義はオンラインとする学校が少なくないでしょう。この状況下で対面授業を再開することは、学校をクラスター化するだけです。

一部の大学では職域接種を行っています。例えば慶應義塾大学の職域接種では約7割の学生が接種を受けたそうです。しかし、3割は未接種です。医療系学部が充実して高所得世帯が多い慶応ですら7割なら、他大学はより低い割合に留まるでしょう。

考えれば考えるほど、学生(特に大学生)が夏休みを東京で過ごすメリットは乏しいです。

高校生以下も似ています。我が家にも当てはまりますが、この夏は出掛ける予定が全くありません。

一昨年まで行われていたイベントは軒並み中止、長距離移動してレジャーという気分にもなれません(友人グループで東京から沖縄へ遊びに行き、現地で集団感染が判明して全員が入院したケースがあったそうです)。

都市部にいても何もすることがありません。学校の運動場開放等も終わってしまいました。

であれば、地方の実家で過ごした方が良いと考える家庭も出てくるでしょう。地方部の高齢者はコロナワクチンの接種が早く、希望者は概ね2回目接種が完了したと聞きます。

昨年、コロナが流行した際に一時的に流れた言葉を思い出しました。「コロナ疎開」です。

政府や自治体は「県境を跨いだ移動は控えて欲しい」と呼びかけています。

しかし、跨がずに首都圏に滞在して感染してしまっても、適切な医療が受けられる保障は皆無です。それどころか、若年層は自宅に放置される可能性が濃厚です。保健所や地域医療のフォローアップはマンパワー不足で期待できません。

同じ感染するのであれば、首都圏よりも地方の方が適切な医療を受けられる可能性は飛躍的に高まります。利己的な考えですが、批難できません。

コロナ疎開や帰省で感染が拡大してしまったとしても、その責任の多くはコロナの感染爆発に対する適切な対応を講じなかった各自治体、そして五輪ムードによって活発な行動を促した政府・五輪組織委にあります。

動く方は、強い警戒感をもって帰省に臨んで下さい。

【コロナ第5波】帰省を望む国民の声(大喜利コピペ集、元ネタあり)

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(8/7追記)
関東に在住している子供がコロナに感染してしまい、神戸大学の木村先生が現地に急行しているそうです。


1人暮らししている子供が感染しても適切な医療行為が受けられないとなれば、心配した親が移動自粛中でも現地へ飛ぶのはやむを得ないでしょう。病状が悪化しても、自治体は責任を取りません。

今後は同様の動きが続出すると見ています。

中には自家用車で向かって連れ帰り、地元の医療機関へ入院させるケースも生じます。ワクチン接種が早い地方では既に2回接種を受けた親世代も少なくなく、こうした行動を後押しします。

10年前に発生した東日本大震災による原発事故と重なりますね。首都圏から避難する動きや、物資不足に陥った首都圏へ地方から送り届ける動きが発生しました。

掛け声だけの要請・五輪パラ・お盆・医療崩壊・お金の出し渋り、自治体によるグリップが日に日に効かなくなっているのを眺めています。

自分の身は自分で守るしかない局面ですね。共助や公助が機能しなければ、自助するしかありません。