(9/26追記)
当時の園長及びバスからの降車担当を務めていた保育士が起訴内容を認めました。

 福岡県中間市の双葉保育園で昨年7月、園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(当時5)が送迎バス内に取り残されて死亡した事件で、業務上過失致死の罪に問われている当時の園長、浦上陽子被告(45)と、園児を降車させる係の保育士だった鳥羽詞子(のりこ)被告(59)の初公判が26日、福岡地裁(冨田敦史裁判長)であった。2人は起訴内容を認めた。(以下省略)

https://digital.asahi.com/articles/ASQ9Q5SYHQ9QTIPE015.html

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「杜撰」の一言です。園と園長のあり得ない対応が園児を死に追いやりました。

https://www.youtube.com/watch?v=YopC3SHspBI&pp=sAQA

保育園送迎バス内で5歳児死亡 気温上がり熱中症か 福岡・中間

 29日午後5時20分ごろ、福岡県中間市中間2の私立双葉保育園で、駐車中の送迎バス内に1人でいた園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)=同市=がぐったりしているのを園職員が発見した。冬生ちゃんの意識はなく、搬送先の病院で約1時間半後に死亡が確認された。福岡県警折尾署によると、脱水症状の疑いがあり、気温の上がった車内で熱中症になったとみられる。目立った外傷や着衣の乱れはなかった。同署は詳しい死因を調べるとともに、園関係者から当時の状況などを聴いている。

 同署によると、冬生ちゃんが帰りのバスから降りてこないため母親が問い合わせ、園職員が施設内を探したところバス内で冬生ちゃんを見つけた。車内には冬生ちゃんのバッグもあった。バスは登園用で、帰宅時に使うバスと別の車両だったという。登園時に冬生ちゃんをバスに乗せた運転手は同署の聞き取りに「(冬生ちゃんは)降りたと思っていた」と話しており、詳しい経緯を調べている。

 気象庁のホームページによると、中間市に隣接する北九州市八幡西区の29日の最高気温は33・1度だった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5ca0b76b499c70d28aba0d26c98e51bec722ab85

朝9時前に登園してから発見される夕方5時20分頃まで、冬生ちゃんは狭い車内で1人で過ごしたのでしょう。手を振ったり窓を叩いたりドアを空けようとして外部に助けを求めましたが、誰も気づきませんでした。

車内が暑くなり、脱水症状が進み、意識が薄れていく絶望感は言葉に出来ません。

事故が起きたのは福岡県中間市にある双葉保育園(浦上陽子園長)でした。認可保育所です。

原因はハッキリしています。「保育園のあり得ない対応」です。

既に多くの方が指摘している通り、園児を降車させた後のバス車内の再確認、そして連絡なしで欠席した児童宅への問い合わせ、いずれもが疎かになっていた可能性が強いです。

同園では少なくとも2台のバスが利用されています。マイクロバスを利用した黄色の幼児バス、そしてワンボックスカーを利用した青色のトーマスバスです。

http://shinseikai-f.jp/publics/index/19/

黄色バスなら定員15名程度、青色バスなら定員10名程度でしょうか。どちらのバスも決して大きくありません。

園に到着して園児を降車させた後、車内に異常が無いかを確認するのは容易です。そもそも園児が忘れ物が多いです。今の時期だと水筒や水泳用の荷物を置き忘れるケースが多いはずです。

しかし、運転手は降車後の確認作業を怠っていました。狭い車内をしっかり見回れば、園児を見落とす事は有り得ませんでした。他の職員が車内を改めて確認する作業も行われていなかった様子です。

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(追記)
運転していたのは浦上陽子園長でした。

朝の迎えのバスを運転した40代の女性園長が「(乗っていた)園児を降ろした後に施錠した」と説明していることが30日、捜査関係者への取材で分かった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d9658d55f608c73ac04dc2f97be04202008b313e

重大な過失があります。私が園児の保護者だったら「人殺し」と呼びます。
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2台のバスはいずれも座席や窓の取り付け部が高いタイプです。座席の上で横たわっていたり下に落ちていたら、外からは全く見えません。

また、登園後の対応も杜撰です。園児が家庭からの連絡なくして登園しなかった場合、お世話になっている保育所では各家庭に電話をして様子を確認するのがルール化されています。園児の体調や給食の有無を確認する為です。

冬生ちゃんが欠席する旨の連絡はありませんでした。連絡はないけど登園しなかったのであれば、園は家庭に電話すべきでした。しかし、これも怠っていました。

「冬生ちゃんが見当たらないけど、きっと風邪か何かで休みなのだろう。事務室にも連絡があったのだろう。」という思い込みがあったのでしょうか。

恐らくは欠席した児童に対する電話確認が以前から行われていなかったのでしょう。基本中の基本が行われていません。

仮に登園と降園に同じバスが使われていたとしても、車内の異変に気づくのは降園すべき午後4時頃でした。日中の気温は33度に達しており、脱水症状が相当に進んでいます。

登園用と降園用のバスは、園から道を一本挟んで近接する駐車場に置かれていました。

騒がしい園児が降園用バスに乗り込んでも、冬生ちゃんは何らかの行動を起こした形跡はありません。炎天下の登園用バス車内において、既に意識を失っていたと考えられます。

7月下旬の直射日光に晒される車内は、大人ですら耐えられない暑さとなります。バスに取り残されてから間もない時間に意識が無くなってしまったのでしょう。

福岡県では2007年にも同じ様な事故が発生しました。北九州市にある認可外保育施設の送迎車の中で園児が3時間以上に渡って置き去りにされ、死亡しました。

「7月27日午後5時半ごろ、北九州市小倉北区中井1の無認可保育園『中井保育園』(北村寿和園長)の女性保育士(41)から『近くの駐車場に止めた園の送迎車の中で園児がぐったりしている』と119番があった。市消防局の救急隊が駆け付けたところ、同区朝日ヶ丘、会社員浜崎健太郎さん(30)の長男暖人(はると)ちゃん(2)が心肺停止状態になっており、病院に運ばれたが午後7時5分ごろ死亡した。熱射病とみられる。福岡県警小倉北署は同園職員らが暖人ちゃんを3時間以上にわたり送迎車内に置き去りにした可能性が高いとみており、業務上過失致死の疑いもあるとみて関係者から事情を聞いている」(以上、YOMIURI ONLINEより引用。2007年7月28日付)

https://allabout.co.jp/gm/gc/184354/

この事件の反省が何ら活かされていませんでした。

元気に登園したはずなのに、子供は夕方にバスから降りてきませんでした。酷い、酷すぎます。保育園の体を為していません。

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(追記)
母親が記者の取材に応答した内容が掲載されています(この段階で取材すべきではないのですが)。

母親によると冬生ちゃんは29日朝、自宅近くに迎えに来た園長運転のバスで登園。背筋を伸ばして大きな声で「おはようございます。よろしくお願いします」とあいさつして乗り込んだ。しかし夕方、バスの乗降場所に迎えに行った母親は園職員に伝えられた。「冬生君は来ていませんよ」

 冬生ちゃんが園のバス内で意識不明で見つかったと聞き、搬送先の病院に駆けつけた。変わり果てた姿の冬生ちゃんを抱き上げ、泣き叫んだ。「とても苦しそうな表情で『お母さん助けて』と叫んでいるようだった。気付いてあげられなくてごめんね」

 冬生ちゃんは園での様子を楽しそうに話してくれていた。「きょうはスイカ取りに行ったよ」「ひらがな書けたよ」――。友達とも楽しく過ごしているようだった。しかし、度々「園長先生に嫌われないようにちゃんとしなきゃ」と口にするのは気になっていた。「本当は預けたくなかったが仕事があって仕方なかった。預けてしまった私のせいだ」。母親は涙ながらに自責の言葉を繰り返した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bb41a9e7de55302b0d3c4fb92fe7b0ebf898e3e4

あまりに悲痛な叫びです。

預けてしまったお母さんのせいではありません。園児を見殺しにした、双葉保育園と浦上園長の責任です。

「園長先生に嫌われないようにちゃんとしなきゃ」と繰り返していたのも気になります。こうした言葉の背景には、園長が冬生ちゃんに「そんな事をしたら嫌われちゃうよ」等といった発言を繰り返していた可能性が有ります。

園児を脅し、思う様に行動させようとする口調は御法度です。日頃の言動からも園長としての適格性が疑われます。

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(9/5追記)
園長が辞任するそうです。

 福岡県中間市の双葉保育園に通う5歳園児が送迎バスに取り残され熱中症で死亡した事件で、バスを運転していた40代の女性園長が5日付で辞任することが4日、園の代理人弁護士への取材で分かった。後任は外部から迎える。

 県と市は8月31日、園側に対し、不十分な管理体制が事故を招いたとして改善勧告を出し、園長らの責任の明確化を求めた。

https://nordot.app/806881509836750848

改善勧告は中間市ウェブサイトに掲載されています。

令和3年7月29日に発生しました園児死亡事故に関して、社会福祉法人 新星会に対して特別指導監査を実施し、本日8月31日に改善勧告を行いました。

http://www.city.nakama.lg.jp/shokai/mayor/documents/20210831message.pdf

園長が辞任せざるを得なかったのは、福岡県・中間市が「園長、主任保育士等関係職員の責任の明確化」を迫ったからです。

暗に「辞めて下さい」と命じた様なものです。

ここまでハッキリ指摘するのは、園長に園児を見落としたという当事者責任と、園全体を統括できていなかったという管理責任の双方があるからでしょう。

改善勧告の詳しい内容は別投稿で考える予定です(書きたいことがいろいろあって書き切れません)。

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(10/21追記)
事件直後や説明会等にて体罰を指摘する多くの声が上がりました。

こうした声を福岡県が重要視して聞き取り等を行った結果、今日中にも改善勧告を出す事になりました。

 福岡県中間市の男児(5)が送迎バス内に取り残され熱中症で死亡する事故が起きた同市の私立双葉保育園で、複数の園児への体罰など不適切な保育が確認されたことが20日、分かった。県は園を運営する社会福祉法人「新星会」に対し、児童福祉法に基づく改善勧告を21日にも出す方針だ。

 関係者によると、死亡事故を受けて県が8月に保護者アンケートを実施した結果、不適切な保育が行われた疑いが浮上。その後、特別監査で保育士らに聞き取りし、事実と認定したという。

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/819150/

形式上は保育園や運営法人に対して勧告されますが、真の対象者は辞任した園長やその一族です。

どうしても引っかかっているのは、本当に児童の存在をうっかり忘れて社内に置き忘れたのでしょうか。故意に置き去りにして忘れてしまったのでは無いか、との疑いが拭いきれません。

また、不適切な保育に対する苦情は中間市へたびたび寄せられていたでしょう。果たして適切に対応していたのでしょうか。

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(10/21更に追記)

改善勧告が行われました。

勧告では、職員が園児に対し、頭をたたく▽足を取り逆さに持ち上げる▽「好かん」「ばか」といった暴言を発する▽バスタオルで巻いたまま長時間トイレに放置する-などの行為があったと認定。特定の職員が監査前に他の職員に証言しないよう依頼していたことも挙げ、県条例や国の指針に反するとした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1ce1bb5a3ca7dc4ed4316d9f3379926c2385b94f

県によると、職員らは2019年以降、園児らに対し、げんこつでたたき、腕を強く引っ張る▽足を取り、逆さに持ち上げる▽「好かん」「ばか」といった暴言▽バス事故後に「あんた嫌い」と暴言▽バスタオルで巻いた状態で長時間、トイレに放置――などの行為を確認したという。

 また県と市の特別監査の前に、特定の職員が別の職員に対し、園内の虐待を証言しないように依頼していたという。

 県は「日常的な職員による入所児童への心身に有害な影響を与える行為を止めることができない状態が継続していた」と指摘。運営法人に対し、虐待行為の原因の検証や、再発防止に向けた取り組みを来月22日までに報告するよう勧告した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1ce1bb5a3ca7dc4ed4316d9f3379926c2385b94f

酷い保育園です。こうした行為が長年に渡って行われていました。刑事事件も視野に入ります。