(買収するヒーローズホールディングス社の鈴木社長)

先日、静岡県浜松市の認可保育所「メロディー保育園」で働く保育士や栄養士(計18人)が、園長等からのハラスメントを理由として一斉に辞表を提出しました。

【ニュース・12/15追記】メロディー保育園(浜松市)の園長・副園長夫婦が嫌がらせ 保育士ら18人が一斉退職へ(告発文あり)

本日、別の株式会社は保育所運営を引き継ぎを発表しました。驚きの展開です。

浜松・保育士退職の園、別企業に 現施設で継続、人材確保不透明

 浜松市西区の私立認可保育園「メロディー保育園」の保育士ら18人が園長らからパワハラなどを受けたとして退職届を出した問題で、同園は14日、同園で保護者説明会を行った。現在の運営会社の株式を市内の別企業が全て買い取って経営陣を入れ替え、来年1月以降も現施設で保育を継続する意向を示した。

 説明会には同園を運営するエンジェルガーデン代表取締役の高部志保子園長、経営を引き継ぐヒーローズホールディングス(HH、同市中区)の鈴木克美社長らが出席。保護者120人が参加した。

 HHは全国で個別指導塾250校以上と保育園5園を経営。鈴木社長は説明会後に記者会見を開き、12日にメロディー保育園の状況を知り、「約140人の園児を路頭に迷わせるわけにいかない」との思いから経営引き継ぎを申し出たと語った。高部園長らは役員全員の退任を承諾し、契約書にサインした。

 HHは退職届を出した18人に慰留を呼び掛けつつ、全国から保育士を募集して確保を目指す方針。状況により同社の保育園で働く保育士の派遣なども検討するとした。ただ、保育士を何人確保できるかは不透明という。

 説明会で高部園長らは保護者に「迷惑をかけてすみません」と謝罪した。高部園長らの弁護士は会見で、高部園長や夫の高部勉専務取締役に聞き取りをした結果、子どもや保育士の前で保育士をしかるパワハラや、女性従業員に抱きつくセクハラ、妊娠中の保育士が体調不良で欠勤した際に不快な発言をするマタハラがあったことを認めた。保護者や園児に対しても問題ある発言や態度があったとした。

 保護者の女性(32)は「新しい経営会社に期待したい気持ちもあるが、保育士が集まるか分からない。家族と話し合い、転園や実家に預けることも含めて考えたい」と話した。

https://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/716252.html

ヒーローズホールディングス社は学習塾を営んでいます。

また、株式会社キッズ1ハート(グループ会社)にて保育所を運営しています。実質的に同社が運営する一保育所となるのでしょう。開成教育グループに似た感じですね。

一般論としては、保育所の運営法人自体に変更はありません。運営法人の資本関係が変更されるだけです。

とは言え、余りに急な展開です。行政・保育士・保護者等への根回しや説明等は未だ行われていないでしょう。ブリーダー業はどうするのでしょうか。

急転直下、果たしてこの枠組みで問題は解決するのでしょうか。唐突すぎる展開に唖然としています。

ただ、保育所をグループ内に抱えている企業が運営を引き継いだので、メロディー保育園の運営が継続する可能性は濃厚となりました。保育士不足による休園は避けられそうです。