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(2022/5/12追記)
福岡地裁にて執行猶予付きの有罪判決が言い渡されました。
福岡県宗像市の認可保育所「日の里西保育園」で、園児や保育士に繰り返し暴力を振るったとして暴力行為等処罰法違反(常習暴行、常習傷害)の罪に問われた元副園長、清原こづえ被告(43)の判決が10日、福岡地裁であった。伊藤寛樹裁判長は「園児の健全な人格育成を担うはずの保育園で累積された、あるまじき事案」として懲役2年執行猶予4年(求刑懲役3年)を言い渡した。
判決によると、清原被告は2018年6月~19年9月、保育園内で、当時3~6歳の園児4人と30代の保育士2人の計6人に対し、顔を平手でたたいたり転倒させたりして、うち園児2人と保育士1人に全治5~7日のけがを負わせた。(以下省略)
ケガを負わせた人数や内容から考えると、妥当な判決でしょう。より重要なのは、子供と関係する現場に復帰させない事です。
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「またか・・・・」と言う思いばかりです。園児を殴った疑いで、要職を身内で独占している保育所の副園長が逮捕されました。
https://www.youtube.com/watch?v=LRpMddwTm14
https://www.youtube.com/watch?v=7T5wuUWSVUg
男児にブリッジさせ顔殴った疑い 保育園の副園長を逮捕
指導中の保育園児の顔を殴ったとして、福岡県警は21日、同県宗像市の認可保育所「日の里西保育園」副園長、清原こづえ容疑者(40)=福岡市中央区白金1丁目=を傷害の疑いで逮捕し、発表した。容疑を否認しているという。
捜査1課によると、清原容疑者は6月26日午前8時半~午前11時半ごろ、宗像市日の里9丁目の同園で、上体を反らせ手足で支える「ブリッジ」をさせて歩かせていた男児(6)の顔を殴り、約2週間のけがを負わせた疑いがある。「泣いていたので、励ますために両頰にタッチするように触れただけ」と話している。
園はこの日、十数人の園児たちに「ブリッジ歩き」をさせた。迎えに来た母親が、男児の顔の腫れに気づくと、清原容疑者は「どこかにぶつけたかもしれない」と話した。だが、男児は帰宅後に「ブリッジ歩きの時に遅れたからたたかれた」と訴えた。母親が2日後にただすと、清原容疑者は「手が当たったかもしれない」と説明したという。
21日に会見した宗像市によると、清原容疑者は7月下旬、別の園児の肩と頭を押さえ、園児が口の中が切れるけがを負ったという。
清原容疑者は2011年から同園で副園長を務めている。
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(12/4追記)
3回目の逮捕です。2回目の逮捕時の肩書きは「副園長」でしたが、今回は「元副園長」となっています。
福岡県宗像市の私立「日の里西保育園」の副園長が園児や保育士への傷害容疑で逮捕された事件で、福岡県警は3日、別の園児に暴行を加えてけがさせたとして、傷害の疑いで、元副園長の清原こづえ容疑者(41)=福岡市中央区白金1丁目=を再逮捕した。逮捕は3度目。
3回目の逮捕容疑の被害者は6歳男児(年長クラス)でした。暴行に耐えきれず、卒園まで半年を割った今年11月に転園しました。
「トイレで押されて床にたたきつけられた」-。清原こづえ容疑者(41)から今回の再逮捕容疑の暴行を受けた男児(6)の30代の母親は11月中旬、西日本新聞の取材に応じ、園での指導や、けがをした当時の様子を語った。
2013年から子ども2人を同園に通わせた女性。長男の男児は今年年長となり、清原容疑者が主に指導に当たった。「ブリッジ歩き」が上手にできず、2階のホールで20往復させられ、タイムが遅いと回数を増やされた。男児は次第に無口になり、やる気がなくなっていったという。
清原容疑者から「家でも怒ってください。親が変わらないと子どもが変わらない」ときつく言われ、男児を叱ったこともあった。
7月22日午後、園に迎えに行くと、男児の下唇が切れていた。園からの説明はなかった。いったん帰宅した後、再び園に出向いたところ、清原容疑者は「後ろから2回押した」と釈明し、暴行は否定した。母親が「顔や頭はやらないでください」と求めると、清原容疑者は「以後気をつけます」と謝罪した。
母親は翌23日に宗像市役所を訪れ、被害を訴えて園の監査を実施するよう要求した。だが、市の担当者に「情報共有する。園を変わればいい」と突き放された。市には16年以降、清原容疑者の暴行や指導に関する相談が11件あった。母親は「市に散々苦情が上がっているのに何も変わらなかった」と憤る。
「もう行きたくない」。10月になると、男児は園を露骨に嫌がるようになった。「(副園長に)意地悪されるし、自分だけブリッジさせられる」とおびえる姿を見て、両親は転園を決意。市に掛け合い、11月に実現した。
男児の笑顔は増え、新しい園での出来事を楽しそうに報告してくるのが日課になった。母親は訴える。
「今まで相当我慢していたのかと思うと悲しい。清原容疑者には腹が立つし、市の対応も不満です」
年長児にブリッジ歩きを20往復もさせるとは異常です。他の保育士も気づいていたでしょうが、恐怖の余りに注意・制止できませんでした。
宗像市の対応は非常に冷たい物でした。何度も苦情が寄せられているにも関わらず、市は効果的な指導等を行った形跡がありません。
誰にも注意や指導をされなかった副園長は、ますます図に乗りました。園児のみならず保育士にも暴行等を加え、警察沙汰となりました。
子育て世帯に冷たい宗像市保育担当の姿勢は、他の部署にも共通しているかもしれません。
お世話になっている保育所に対する苦情を自治体に訴えるのは、大きな勇気が必要な行為です。何度も保育所へ要望したが改善されず、やむを得ずと言うケースが専らでしょう。
訴えの内容は切実なものばかりです。自治体は真摯に話を聞き、早急に対処すべきでした。
副園長はもちろんの事、宗像市にも大きな責任があります。水に流すのは許されません。
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(11/12追記)
副園長は保育士にも暴行を繰り返していました。傷害容疑で再逮捕されました。
日常的にパワハラか 園児に続き同僚にも“傷害” 保育園・副園長を再逮捕「たたいていない」福岡県宗像市
宗像市の保育園の園児に対する傷害容疑で10月に逮捕された副園長の女が、同僚だった保育士にもけがをさせていたとして再逮捕されました。
再逮捕されたのは宗像市にある日の里西保育園の副園長・清原こづえ容疑者(41)です。
警察によりますと、清原容疑者は2018年6月、児童の指導をしていた当時33歳の保育士の女性を呼び出して顔を平手打ちし、全治5日間のけがをさせた疑いです。
清原容疑者は10月、6歳の園児の顔をたたき2週間のけがをさせた疑いで逮捕され容疑を否認していましたが、今回の元保育士に対する傷害容疑についても「たたいていません。その事実自体ないです」と否認しています。
警察は保護者や保育士の話などから、清原容疑者が職員に対して日常的にパワハラ行為を繰り返していたとみて経緯を調べています。
https://www.fnn.jp/posts/2019111100000005TNC/201911112000_TNC_TNC
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日の里西保育園は福岡県宗像市にあります。佐賀県に隣接した自治体ですね。
JR鹿児島本線東郷駅前に広がる住宅街の一角にあります。園児の大半は、この住宅街から登園しているのでしょう。
ネット上に掲載される「悪評」
ネット上では「体罰」や「指導が厳しすぎる」との書き込みが散見されます。
日の里西保育園をめぐっては、ネット上に「虐待があるのでは」との書き込みがあり、宗像市内の母親も気づいた。同園に通っていた子どもが「行きたくない」と嫌がっていたこともあり、「別の園に移らせた」と話す。
県警によると、清原容疑者の副園長就任後、同園では計六十数人の保育士が退職した。
2017/11/21
00:23:35
福岡県宗像市の保育園、どこがオススメですか?
日の里西保育園は、体罰があってるって本当ですか?実際に子供を通わせてる人、又は通わせてた人、教えて下さい。2017/11/22
11:09:33
おすすめはわかりませんが、
日の里西保育園の体罰は、本当ですよ!https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12182331387
私語など柔らかい雰囲気は皆無です。
うちの子は入園してから笑わなくなりました。
毎朝登園を嫌がるので転園しました。
うちの子には合いませんでした。
親族で理事長・園長・副園長を独占
日の里西保育園を運営しているのは、社会福祉法人清和会です。
法人理事長・保育園長を務めているのは、清原由鶴乎氏です。逮捕された清原こづえ容疑者と同姓ですね。
それもその筈、両者は親族関係があります。
2人の年齢差から、親子だと考えられます。
身内で理事長・園長・副園長等を占め、暴行事件を起こした構図は春日野園(京都市)と同じです。同族経営によって、相互牽制が機能しなかったのでしょう。
理事には天下り、政治家との関係も?
同園に対しては以前から苦情が相次ぎ、自治体が繰り返し指導を行っていたそうです。
宗像市には2016年度以降、清原容疑者に暴力を受けたなどの苦情・相談が計11件寄せられ、県と市が指導していた。同園では職員の退職も相次いでおり、県警は園の運営実態を調べている。
その一部は同園ウェブサイトに掲載されています。
※特定の保護者より、保育内容・自分の子ども(年長児)への対応等について県・及び宗像市へ電話で再三苦情の申し出があった
※夕方、子どもに鼻水が出ていても拭いてない(顔も汚い)。
※子どもに対して先生の言葉かけが荒い
※給食の時、先生がスプーンで、子どもの後ろから食べさせている。
※朝 登園が遅かった時、子どもをしかる(親が子どもをしかる事がないのに)。
※自分の水筒の蓋を開けてもらえなかった為お茶が飲めなかった。
※相撲の練習を日の里ジュニアクラブとさせないでください。
※出席カードに体重身長を毎月書いていただきたい。
※保護者より子供が食事中に戻してシャツを汚したのに着替えさせずそのままで帰宅させたと申し出があった。
ただ、ここには物理的な力を伴う暴力行為は掲載されていません。意図的に掲載しなかった、とは疑いすぎでしょうか。
保育所にとって、自治体からの指導は無視できません。しかし、暴行行為が続きました。
その背景には、同園の理事に宗像市OBが就任している事実が影響しているのかもしれません。
理事の内、中村氏正氏と服部和生氏は「宗像市元部長」と記されています。ただ「無給」とされているので、名誉職的な意味合いが強いのでしょう。
また、政治家との関係もあります。保育関係の研修会で上京した際、地元出身の代議士を訪ねていました。
ヨコミネ式教育法
なお、同園が導入している「ヨコミネ式教育法」とは、「自立」を目的とした独特な教育法だそうです。初めて聞きました。
「ヨコミネ式教育法」は、女子プロゴルファーの横峯さくらさんの伯父が提唱する幼児教育の指導の1つで、園児が逆立ちで歩けるようになったり5歳で漢字の読み書きができるようになったりと、ユニークな教育方法が話題になり、指導プログラムが全国に広がっていて、福岡県では19の保育園や幼稚園が導入しているとされています。
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20191021/5010005891.html
5歳で漢字の読み書きや逆立ちができる必要はないと感じているので、我が家には関係ない教育方法ですね。
余罪も
同園では過去に保育士の退職も相次いでいました。園児への暴行や保育士へのパワハラ等、今後も余罪が報じられ続けそうです。
同族経営する保育所で深刻な問題が生じた場合、関西では同族を追放し、外部(多くは役所OB)人材が新たに理事長・園長等に就任して立て直しを図るケースが少なくありません。
副園長の暴力を軽んじ、長年に渡って放置した理事長・園長(副園長の母親)の責任は極めて重大です。
前例に倣うのであれば、理事長等から退かざるを得ないでしょう。理事長等を続けても、園児や保育士から敬遠されるのは間違いありません。
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(10/14追記)
まだ裁判が行われています。
13日、福岡地裁で開かれた公判には、清原被告から平手やレポート用紙で頬を叩かれたとされる保育士の女性が出廷しました。
女性は、検察官からの質問に対し「暴力を振るわれたことで(保育園を)辞めますと言ったら次にまたどんなことをされるか分からないし怖かった」と恐怖に支配された胸の内を証言したうえで、「子どもや私たちにしたことは、きちんと謝罪してほしい」と証言しました。
清原被告は、これまでの公判で、園児への暴行について一部を認めた一方、同僚保育士については「たたいた事実はありません」と否認しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/63b1e1f6ab232f68f9b666b25dd3f854062b4797
まさしく「恐怖の副園長」ですね。保育園(社会福祉法人)の同族経営はより強い規制が必要かもしれません。