赤ちゃんに障害が出る「先天性風疹症候群」の子供が大阪府豊能地区で確認されました。
大阪で先天性風疹症候群1例確認
全国的に風疹の患者が増加する中、妊娠中の母親が風疹に感染することで、おなかの赤ちゃんに障害が出る「先天性風疹症候群」の子どもが大阪府内で5年ぶりに確認されたことがわかり、府はワクチンの接種など、注意を呼びかけています。
大阪府などによりますと、今月、大阪府内の医療機関で0歳の男の子が「先天性風疹症候群」と診断されたということです。
「先天性風疹症候群」は、母親が妊娠中に風疹に感染することで、生まれてくる赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が出るものです。
「先天性風疹症候群」の子どもが府内で確認されたのは前回の大流行に伴う患者以来5年ぶりで、今年に入り、全国で3例目だということです。
大阪府内では、今月16日までに報告された風疹の患者数が117人で、すでに去年1年間の患者数の123人に迫る勢いです。
府では、女性は妊娠する前にワクチンの接種を行うことや、免疫を持たない30代から40代の男性を中心に、幅広い世代の人にワクチンを接種してほしいと注意を呼びかけています。
詳細は大阪健康安全基盤研究所ウェブサイトに掲載されています。
風しんは、潜伏期間は2-3週間(平均16-18日)で、発熱、発しん、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性発しん症である。
妊婦(妊娠20週頃まで)が風しんにかかると、胎児が風しんウイルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等の障害をもつ可能性がある(先天性風しん症候群)。
感染の予防には、2回の風しん含有ワクチン接種が有効である。特に、妊娠する可能性のある女性、妊婦や妊婦の家族と接触する可能性がある方、風しん含有ワクチンの定期接種が行われていなかった世代などに当たる30~50歳代男性について、風しんの感染拡大や先天性風しん症候群の発生を防ぐため、抗体検査やワクチン接種が勧められている。
患者が発生したのは、大阪府感染症発生動向調査週報 (速報)2019年 第24週(6月10日~6月16日)にて唯一の風疹患者が発生した大阪府豊能地区でしょう。
風疹を予防するにはワクチン接種が有効です。厚生労働省は、抗体保有率が低い30代後半~50代の男性に補助を行っています。
特に抗体保有率が低い、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性に対し、
1. 予防接種法に基づく定期接種の対象とし、3年間、全国で原則無料で定期接種を実施
2. ワクチンの効率的な活用のため、まずは抗体検査を受けていただくこととし、補正予算等により、全国で原則無料で実施
3. 事業所健診の機会に抗体検査を受けられるようにすることや、夜間・休日の抗体検査・予防接種の実施に向け、体制を整備
また、各自治体でも様々な補助事業を行っており、ワクチン接種を呼びかけています。
患者を少しでも減らす為、積極的に抗体検査・ワクチン接種を行いましょう。