以前にご紹介した「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」(保育利用調整基準)の一部改正についてに帯するパブコメが公表され、同時に基準が改正されました。
これまで本市では、「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」(平成26年度以前は「大阪市保育所入所に関する事務取扱要綱」)において、保育の優先度や保育の実施の申込み等について定め、これらに基づき保育の利用に関する事務を行うことにより、わかりやすい利用調整を実現し、利用調整事務における透明性を確保してきました。
今回、これまでの利用調整の結果等を踏まえ、保育利用調整基準が利用申込み世帯の状況をよりきめ細かく、的確に反映するものとなるよう、必要な改正を行います。また「大阪市子どものための教育・保育給付支給認定に関する事務取扱要綱」についても、所要の改正を行います。
http://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_kohyo/kodomo/0000448953.html
改正された内容は、改正案とほぼ同じです。パブコメでの指摘を踏まえ、一部の文言の趣旨等が明確化されています。
影響が大きい改正内容は「きょうだい3人目の入所加点」でしょう。以前に「文言を読む限り、きょうだい加点7点に加え、3人目として10点も加点されるのではないか」とお伝えしました(詳細はこちら)。
しかし、そうではありませんでした。3人目は10点のみが加点されます。17点は余りに大きすぎますね。
きょうだい3人が同時に保育所等へ通う世帯は決して多くないでしょう。きょうだい3人が同時に登園しているのは、お世話になっている保育所では利用世帯の2%前後です。
また、離婚調停中の世帯の基本点数が「ひとり親等の基本点数と100点の合算」であると記載されました。
大阪市の保育所等入所申込において、離婚調停中の方は「ひとり親等」として取り扱われています。保育が必要な理由を証明する書類において、事件係属証明書の提出を求めている事から読み取れます。
一方、保育利用調整基準においては「ひとり親世帯は、当該ひとり親の基本点数と100点との合算を基本点数とする(基本点数表・備考3」とされていました。これだと離婚調停中の世帯は含まれない事になってしまいます。
そこで、調整基準の記載を「ひとり親世帯等」と改め、離婚調停中の世帯も含まれると明文化しました。
企業主導型等も5点加点
また、改正案通り、企業主導型保育及び職場内託児所等を利用している児童も5点が加点される事となりました。
これは入所最低点への影響が大きい改正です。既に複数の方から「企業主導型保育から保育所へ転所したい、200点+5点加点があれば大丈夫でしょうか」といったメールを頂いています。
また、企業主導型保育等から保育所等へ転所するハードルが下がる事から、認可外保育(企業主導型保育等を除く)の利用者が更に減少すると推測されます。
改正内容はH31一斉入所から適用
新しい調整基準は平成30年10月1日から施行されます。ただし、平成31年3月31日までの利用に対する調整は旧調整基準が適用されます。新しい基準はH31一斉入所から適用されます。