H29保育所等一斉入所結果分析、第12回は福島区を取り上げます。同区に関する過去の分析記事は「検索:福島区 分析」からご覧下さい。

福島区は大阪市の中心部に位置しています。特に梅田・堂島方面へのアクセスが非常に良いのが特徴的です。

同区では事業所・工場等の跡地において、(超)大型マンションの建設が急激に進んでいます。従来は北区や西区が主でしたが、福島区へシフトしている様に感じます。土地の出物や地価の関係でしょうか。

今後は保育所等への入所が更に困難となるかもしれません。H29一斉入所の結果は下記の通りでした。

(更に詳しい情報は、大阪市子育て支援施設マップ(非公式)子育て支援施設データベース年齢・点数毎の個別結果集約新設施設情報からご覧下さい。)

昨年とは大違い、大半でフルタイムや加点必須

福島区では多くの保育所等・年齢において、入所するのに200点以上の点数が必要だったと推定されています。フルタイム共働きで無ければ、入所できる見込みがある施設が大きく制約されてしまう結果です。

平成29年度の結果を平成28年度一斉入所と比べると、入所最低点が明らかに上昇していました。申込数と新規利用児童数は均衡して伸びていました。認可外保育施設等を利用して201点以上あった世帯が増えたのでしょうか。

特に深刻なのは1歳児です。ほぼ全ての保育所・こども園と半数の地域型保育の入所最低点が200点以上となりました。保育所に限ると、半数以上が201点以上です。

1歳児・200点で入所できる可能性が急減している疑いがあります。裏付けるのが【H29保育所等一斉入所結果分析】(3)区毎・年齢毎・点数毎の入所決定状況における1歳児の数字です。

1歳児新規入所者の平均点を区別に並べたところ、福島区は市内6位(198.1点)でした。厳しいと言われる北区(199.6点)や中央区(198.8点)と大きな違いはありません。

従来、福島区は「北区や西区へのアクセスが良い割に保育所等へ入りやすい」と感じていました。しかし、これが一転してしまいました。

1歳児は地域型保育も厳しかったです。200点でも希望する施設へ入所できなかった1歳児が生じた見通しです。

0歳児平均点は市内2位

急激に厳しくなったのは0歳児も同じです。

平成28年度は約半数の保育所の入所最低点が200点以上でした。しかし、平成29年度は約7割の保育所が200点以上となりました。「フルタイム・0歳児だから、近所のどこかの保育所に入れるだろう」という見込みが立たなくなりました。

実は福島区の0歳児新規入所者平均点は、阿倍野区(198.3点)に次いで市内2位(197.0点)でした。非常に厳しい数字です。

申込数の増加幅・保留率・就学前児童数の変化からは、ここまでの点数の高さは感じられません。異常な難化です。認可外施設の利用増・西区からの申込増・新築マンション住まいの共働き世帯の急増・保育士優先入所等が複合的に影響しているのでしょうか。

この様な状態になると、フルタイム未満の世帯で保育所等を利用するのは非常に難しくなります。非常に厳しかった、数年前の状態に逆戻りしてしまいました。

特に厳しかったのは保育所第二和光園ひばり保育園です。全年齢の最低点が201点を超えました。両保育所の第1希望倍率は3倍を超えました。推定結果には若干の誤差があるとは言え、200点での入所は極めて困難だったでしょう。

また、ふじのもり保育園保育所和光園あい保育園海老江あい保育園玉川海西ひばり保育園も非常に厳しかったと感じています。200点で入所できなかった方が少なくないでしょう。

平成29年度から30年度に掛けて、多くの大型マンションが工事完了を迎えると聞いています。平成30年度一斉入所は非常に厳しい結果となりかねません。点数に応じた第1希望の選択が死活的に重要です。

リクエストは問い合わせ・コメントからお寄せ下さい

次回以降は西区・平野区を掲載していく予定です。「○○区の情報を早く知りたい」「○○地区・○○保育所について詳しく」といったリクエストがあれば、問い合わせやコメント欄からお寄せ下さい。

今年からはサイト上に掲載する分析内容を若干抑え、代わりに問い合わせに対する返事を充実させる予定です。

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