H26保育所入所申込状況分析、9回目は此花区です。

【まとめ】
JR沿線にある保育所の入所倍率が著しく高くなっています。
一方、阪高沿いの保育所は比較的入所しやすい状況です。

H26_nyuusyo_bunseki_konohana
H26_nyuusyo_bunseki_konohana.pdf
(両方とも同じデータです、見やすい方をご覧下さい。)

【区全体】
区全体の入所倍率はH25:1.34倍→H26:1.30倍とほぼ横ばいです。
申込数が33人増えたのですが、募集数も35人増えています。
年齢別の入所倍率を見ると0歳児はほぼ横ばい、2-4歳児は大きく低下する一方、1歳児は1.61→2.04倍へと上昇しています。
申込数が29人増えたのが主たる要因です。

【保育所別】
此花区内の保育所の配置には大きな特徴があり、これが入所倍率のいびつさを招いている大きな原因の一つだと考えられます。
「JRを利用して市内中心部へ通勤する人のニーズと全く合致していない」と言えます。

(1)ユニバーサルシティ駅周辺にこぐま此花保育園しかない
同駅付近に住んでいる方にとって、申込対象となる第1希望保育所は事実上同保育園しかありません。
次に近い島屋保育所は1駅以上先にあり、第1希望とするのは難しいでしょう。
同保育園の入所倍率は7.25→6.25倍と異常な高さとなっています。
特に1歳児は申込数23人に対して募集数は2人と絶望的な数字になっています。
募集数が少ないのは同保育園の入所定員が40人と少なく、かつ年齢別定員が0歳児から6-6-7-7-7-7人となっており、「退所者が出ない限りは募集が発生しない」という状態だと考えられる為です。
同駅至近での受け入れ人数を増やさない限り、待機児童が解消する見込みはないでしょう。
再開発に保育所が追いついておらず、入所するのが市内で最も厳しい地域かもしれません。

(2)安治川口駅・島屋地区周辺には島屋保育所しかない
入所倍率2.06倍は此花区内で3番目の高さです。
上記地域のみならず(こぐま此花保育園に入所できなくて)ユニバーサルシティ駅付近から通っている方もおられるかもしれません。
北港通北側に住んでいるのでしたら阪神高速北の北港学園保育所という選択肢も考えやすいのですが、ゆめ咲線沿線にお住まいの方にとっては遠いでしょう。

(3)西九条駅付近周辺には西九条保育所しかない
六軒家川東の西九条地区には同保育所しかありません。
入所倍率は2.57倍、特に0歳児(1.17→2.83倍)、1歳児(4.75→5.00倍)、2歳児(4.00→11.00倍)があまりに酷い数字となっています。
すぐ隣の福島区内にはふじのもり保育園・新家保育所があるのですが、入所者平均点・基準点が西九条保育所以上に高いです。

(4)それ以外の保育所は旧正蓮寺川(阪神高速2号線)付近に集中している
かなり高い密度で保育所が設置されています。
入所倍率が1倍前後の保育所が多く、希望保育所を極端に絞り込まない限りは無理なく登園出来る範囲の保育所に入所できるでしょう。

(12/17追記)
こぐま此花保育園の分園が創設される計画です。
詳しくは上記リンク先をご覧下さい。