日本有数の大都市である大阪市では、姿勢に関する様々な意見・苦情・提案等が市役所・区役所に届いています。それらは「市民の声」として、大阪市ウェブサイトで紹介されています。

市民の声
大阪市では、市民のみなさまから市政に対するいろいろな声をいただき、本市施策へ反映させ、みなさまに信頼される区政・市政の実現をめざすとともに、お寄せいただいたご意見等の要旨と本市の回答を紹介することで、市民のみなさまとの情報共有に努めています。
http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000006578.html

この中には、保育施設に関する内容も少なくありません。平成29年3月末から4月に掲載された分を紹介します。

認可保育園になかなか入ることが出来ないので、認可外保育園に預けるしかありません。ですが所得の低い家庭だと認可外に預けることも出来ません。家庭が困窮するばかりです。これらを解消するために東京都が行っている認可外費用の一律補助制度(東京都は一律4万円)を設けて頂きたいと思います。
http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000393259.html

大阪市でも待機児童となっている4-5歳児が一定の基準を満たした認可外保育施設を利用する場合に、保育料の約半額を補助する制度が平成29年10月から始まる見通しです。

【大阪市政】認可外保育施設(基準あり)も4-5歳児教育費無償化へ

ただ、待機児童の多くを占める0-2歳児向けの補助制度は、少なくとも表立って検討されていません。

認可施設に入所した児童は収入に応じた保育料を負担する一方、認可外保育施設を利用する児童が全額を自己負担するのは不均衡だと感じています。

2016年11月から子どもが入院していました。
2017年に入り、亡くなりました。
在籍はしていたものの、保育園にはいけていない状態でした。
しかし、区役所から保育費の請求書がきました。
免除の制度が無くなったと知り、落胆しております。
せめて、減額処置ぐらいはあっても良いと思うのですが…
http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000393258.html

お悔やみ申し上げます。

以前は「大阪市保育費用徴収金(保育料)減額又は免除基準」が設定されており、入院等で長期休園した場合の保育料減免制度が明文化されていました。

(7)当該入所児童が入院又は感染症に罹病するなど、やむを得ないと認められる理由により一定期間以上登所しなかった場合
ア その月中、16日間以上(日曜日、祝日、その他の保育所の休日を含む)登所しなかった場合は、当該月の保育料を2分の1に減額する。
イ その月中、1日も登所しなかった場合は、当該月の保育料を免除する。
ウ 月をまたがり連続して16日以上(日曜日、祝日、その他の保育所の休日を含む)登所しなかった場合(ア、イが適用される場合を除く。)、当該期間の末日が属する月の1ヵ月分の保育料を2分の1に減額する。
http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000199139.html(削除済)

同基準はいつの間にか削除されていました。

その後、疾病等による長期欠席における減免措置に関する記述は全く見当たりません。平成29年度保育料のお知らせには未婚ひとり親・生活保護受給開始・罹災等による減免措置は記載されていますが、疾病等に関する措置はありません。

保育所に子どもを入れることのできる優先順位についても疑問を抱いています。
ママが正社員であれば優遇されるという点です。
正社員はもともと非正規社員と比べて収入は高く、産休中でも会社から手当が出たりと、それほどお金に困窮しているとは思えません。
一方、パートや非正規で働いていて出産を機に辞めざるを得なかったママ達の方が、子どもを早く保育所に預けて働かねばならないという金銭的に余裕のない家庭が多いはずです。現状では、就職活動中というと、ほぼ保育所に入れることができませんよね。
しかし、保育所に子どもを預けて本当に働かねばならないママ達にとって、必ず保育所に入れるという保証がなければ、フルタイムの仕事を探す就職活動にすら踏み切れない状況です。
http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000393256.html

市内中心部ではフルタイム勤務であっても1-2歳児入所は容易ではありません。就職活動中の方が入所できるのは、希望が比較的少ない地域・施設・年齢に限られてしまうのが実情です。

大阪市は保育施設の新設を積極的に進めています。すぐに事態が改善される見込みは乏しいですが、少しずつでも入りやすくなると思います。

現実的には認可外保育施設を利用して就職活動・就職し、その後に認可施設へ転所申込みを行うのが無難な方法でしょう。

現在育児休暇中で、昨年の10月に保育園の途中入所と一斉入所(平成29年4月分)の書類を提出しました。その際、面接があり休息時間などで記載漏れがあったため、再提出となりました。その時に、育児による短時間勤務の時間を記載していることを伝えました。また、会社の記入担当者も修正箇所も含めた書き方について電話で淀川区役所に問い合わせをし、短時間勤務の時間を記載していることを伝えたそうですが、指摘を受けなかったそうです。
そして2月に一斉入所の保留通知書が自宅に届きました。なぜ自分が落ちたのか不思議に思ったので、淀川区役所の窓口まで伺いました。その時に、契約上のフルタイムの時間を記載することを知りました。コメ印1の意味を理解していなかった私が悪いですが、コメ印の注釈としているからこそ、細かく説明していただきたかったです。また、職員の方の間で理解に差があるのではないかと思いました。

(回答)
この度は保育施設の利用申込みにあたり、短時間勤務である旨の申し出及び勤務先ご担当者様からのお問い合わせをいただいたにもかかわらず、十分なご説明ができておらず、誠に申し訳ございませんでした。お問い合わせのとおり、「勤務(内定)証明書」の「勤務時間」については、注釈に記載のとおり「休憩時間を含む労働契約上の正規の時間」を記入いただくこととなっておりますが、窓口等において十分なご説明ができず、誠に申し訳ございませんでした。

http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000393263.html

よくある質問の一つが「申込書に記載する勤務時間」です。大阪市では「休憩時間を含む勤務時間」を記載する様にしており、これが入所選考点数にも反映されます。

大阪市の選考制度では、「(休憩時間も含んで)1日8時間以上働いている」のであれば100点とされます。休憩時間を除外して記載してしまうと、不利益を被ってしまいます。

また、区役所職員の間で、保育利用調整基準に対する理解度に差があるのは事実です。腑に落ちない対応だった場合は、他の担当者や他区役所に問い合わせてみるのも良いでしょう。

11月に此花区へ引っ越しをし、12月1日より子どもを此花区内の保育所へ転所させた。その後、1月(12月分)の保育料の引き落としの手続きに此花区の福祉課内でミスがあったらしく、12月分の保育料が引き落とされていなかった為、こちらから連絡し、払い込みの用紙を送付して貰いすぐに払い込んだ。
しかし、2月になると12月分は未納となっていたらしく、1月分と合わせて2ヵ月分の保育料を引き落とされた。
これもこちらが気付いて連絡した所、来月分(2月分)を先払いした事に出来ないかと言われ、納得できない今すぐ返して欲しいと伝えると、3週間後なら返せると言い出した。それでも納得できないと伝えると10日後になった。
(中略)
此花区保健福祉課の保育料1ヵ月分を勝手に奪っておいて、後で返すからいいでしょ?というような態度は理解できなかった。
途中から、課長の方と話したが堂々巡りでまったく話が前に進まない。話している途中でため息をつくなど、本当に課長なのかと呆れる。

(回答)
この度は、平成28年12月分の保育料につきまして、1月16日に納付書でお納め頂いたにもかかわらず、2月6日に銀行口座からも引き落としをしてしまい、大変ご迷惑をおかけしましたことにつきまして、心よりお詫び申し上げます。
また、職員の対応につきまして大変ご不快な思いをおかけしたことに対しまして、重ねてお詫び申し上げます。
http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000393262.html

保育料事務に関するミスは少なくありません。2年前には約500件にも上る誤りが発覚しました。

【ニュース】大阪市の保育所等保育料で新たに496件の計算ミスが判明!

保育料の適正な収納・納付は重要ですが、決して安くない保育料・市民税等を納付している市民の立場を忘れている姿勢が垣間見えるのも事実です。

経験上、就職氷河期以降に入庁した方は優秀で話が通じる方が多いのですが、それ以前に入庁した方はバラツキを感じます。

市政に意見・苦情・提案等がある方は、「市民の声」から積極的に送ってみて下さい。お役所回答が大半ですが、これを切っ掛けに事態が改善される場合もあるでしょう。

何も言わなければ現状追認と見做されます。思うところがある方は、何らかの形で声を上げるのが重要です。