【ニュース】大阪市役所・全区役所に保育所設置へ 18年春目標の続報です。話が具体的に動き出しました。
大阪市は待機児童対策として、市役所と区役所のあわせて21か所に新たに保育施設を設置し、来年4月から受け入れを始めます。
「これまでのやり方では待機児童ゼロにならないですから、これまでの常識と違う常識で対応してもらいたい」(吉村洋文大阪市長)
待機児童の解消が急務となっている大阪市。その対策として、市役所や区役所にある授乳スペースや会議室などを活用して、保育施設を設けることを決めました。新たに21の施設を造ることができ、1つの施設で6人から19人程度の児童を受け入れることができるということです。
大阪市の待機児童の数は新規利用者の増加などから2年連続で増加し、4月1日現在で325人となっています。市は今月23日から保育施設を運営する事業者を公募し、来年4月の開園を目指します。
詳細な資料は大阪市ウェブサイトに掲載されています。
大阪市役所本庁舎・各区役所(此花区・港区・鶴見区・西成区を除く)において、保育所・認定こども園の分園、もしくは小規模保育施設と誘致する予定としています。
結果は8月~10月上旬に発表される予定です。平成30年度一斉入所申込のスケジュール上、申込書が配布される9月中には発表されるのではないでしょうか。
区役所等は本来、市職員が働き、区民等が所用で訪れる為の施設です。決して保育施設に適しているわけではありません。園児の導線・安全管理・遊び場等、様々な課題が想定されます。
一方、区役所等は便利な場所にある事が多いです。こうした地域は待機児童が多い地域とも重複します。保育施設が設置されれば、保育の場を探している多くの保護者・園児が助かるのは間違いありません。
地下会議室・駐輪場・車庫を転用?
気になるのは設置場所です。大半の区は1階以上にある会議室・事務室を転用するとしています。
しかし、阿倍野区は地下1階の会議室、浪速区役所は駐輪場、都島区は車庫を転用する計画です。保育室の設置場所として果たして適当でしょうか。現場を見ていませんが、疑問は感じます。
公募は2段階に分けて行われます。キモは第1次募集でしょう。というのは、第1次募集の対象となっている区の大半は、待機児童問題が深刻な区です。一方、第2次募集はそうではありません(都島区を除く)。
大阪市・事業者は第1次募集での様子を見つつ、2次募集を検討していくのではないでしょうか。