静岡県沼津市にある保育園から降園する最中に駐車場から飛び出した園児が、市道を走行していた自動車と衝突しました。重体です。

5月27日午後5時25分頃、沼津市大岡にある丘の上保育園のすぐ近くを走る市道で、同園に通っていた男児(2)が車にはねられる事故があり、消防に別の園児の保護者から「人と車の交通事故。2歳男児で意識ないものの呼吸はしている。おでこ・鼻・腕から出血がある」と通報がありました。

丘の上保育園によると、事故は男児を母親に引き渡した直後の出来事で、警察によると何らかの原因で男児が道路に飛び出したと見られています。(以下省略)

https://news.yahoo.co.jp/articles/5dc253e13759bb32d1b7ec828cd91398963a7517

事故現場は保育園の前で、園によりますと、通っている男の子を母親に引き渡した後に事故が発生したということです。

警察によりますと、母親が車で迎えに来て、園の門の中に入り、男の子を車に乗せようとしたところ、一瞬目を離したすきに門の外に走って飛び出してしまい、車と衝突したとみられます。男の子は車の左側面にぶつかりました。

車は、坂を下っていて、女は会社からの帰宅途中だったということです。警察は、捜査に支障があるとして女の認否を明らかにしていません。

事故を受け、27日朝、保護者たちは園の職員が見守る中、子どもの安全を確かめながら送迎していました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bce56ba33bb42db7635d970a11008cfbe839bb3c

事故に遭った園児が登園していたのは丘の上保育園(静岡県沼津市大岡4075-4)です。

定員80人というやや小ぶりの保育園です。高齢者移設や地域子育て支援センター「コスモス」を併置しており、幅広い年代に親しまれている施設です。

報道映像によると、「コスモス」から車道へ続く出入口付近を念入りに検証していました。下記グーグルストリートビューで側溝に掛かっているグレーチング部分(金属製の網)です。

目撃証言等によると、山側から海側へと南下した自動車の左側面に駐車場から飛び出した園児が衝突したとされています。

自動車は何とか園児を回避できなかったのでしょうか。周辺映像を確認したところ、飛び出す園児に運転手が気付くのは非常に難しいと感じました。

運転手目線の映像です。

高さ2メートル近い盛り土が駐車場出入口付近まで盛られています。出入口のすぐ脇に高い壁があるのと同じ構造です。更に事故が発生した5月下旬は草が生い茂っています。加えて夕方5時半は日が沈みかける、薄暗い時間帯です。

この出入口から子供が飛び出してきたら、低速で走行している自動車ですら急ブレーキを踏んで回避するのは困難でしょう。事故現場付近の構造が悪すぎます。

一番の対策は盛り土の撤去です。高さを低くするだけでも視界が通ります。

実は盛り土の上には東京電力が所有する高圧鉄塔が設置されています。関係者が危険性を認識していても、盛り土を撤去するわけにはいかなかったでしょう。

飛び出し事故を防ぐには、「子供と手を繋ぐ」のが重要です。ただ、親が手を繋ごうとしても、それを振り払って走り出してしまう子供もいます。特にイヤイヤ期真っ盛りの2歳、とりわけ男児は顕著です。

保育園の出入口が接している、見通しが効かない車道は本当に怖いです。私自身も何度か車と接触しかけました。

頭を強く打った男児は今も病院で治療中だそうです。