大阪市を初めとする全国各地で、毎年の様に多くの保育所等が新設されています。多くのニーズがある証左です。

一方で幼稚園への入園者はどの様な推移を辿っているのでしょうか。「減少しているのではないか」という推測を裏付ける資料を大阪市ウェブサイトにて見つけました。

令和5年度 第1回こども・子育て支援会議にて配布された大阪市こども・子育て支援計画(第2期) 子ども・子育て支援法に基づく市町村計画の実績に、1号認定(教育)・2号認定(3-5歳保育)・3号認定(0-2歳児保育)毎の確保実績や利用実績が掲載されています。

https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/cmsfiles/contents/0000612/612160/07-02siryou7-2.pdf

新型コロナ真っ只中に相当する令和2年度から令和4年度にかけ、保育に該当する2号認定・3号認定の利用者は微増しています。令和2年度利用実績は54,302人、そして令和4年度は55,189人でした。

反対に1号認定(主に幼稚園)や2号認定(教育利用)の利用実績は急減しています。令和2年度利用実績は25,870人、そして令和4年度は22,679人でした。たった2年間で約12%も減少しています。

延長保育の利用者が急増、小1の壁が心配

需要が高まる保育では、延長保育の利用者も急増しています。

令和2年度利用実績は13,407人、そして令和4年度は15,989人でした。僅か2年でで約19%も急増していています。

延長保育の利用は「母親の勤務時間」と密接な関係があります。延長保育を必要とする時間帯にも労働している母親が急増したと推測できます。

ただ、こうした風潮には不安もあります。未就学の段階では保育所等にて夜間まで預かって貰えます。

しかし、大阪市の小学生の多くが利用している「いきいき放課後事業」は18時までです。我が家がお世話になっている小学校では、17時以降に利用している児童ですら少数です。

また、小学生は帰宅してから翌日の準備をする必要があります。宿題や持ち物の確認等には時間が掛かります。保育園児の様に、帰宅後は入浴・食事・歯磨きだけで寝られるわけではありません。

子育て世帯にとって延長保育は頼みの綱です。しかし、利用出来る期間は小学校入学までです。それまでに入学後の生活を入念に考える必要があります。いわゆる「小1の壁」です。