大阪府が認可外保育施設に対して改善勧告を行ったにも関わらず、期日までに改善されなかった保育施設を公表しました。大東市にある「子どもの森イングリッシュプリスクール」です。

大阪府において指導監督権限を有する認可外保育施設「子どもの森イングリッシュプリスクール」に対して、児童福祉の観点から改善を要すると認めた事項について、児童福祉法第59条第3項に基づく改善勧告を行ったにもかかわらず、指定した期日までに改善が図られなかったため、同条第4項の規定に基づき以下のとおり公表します。

 1 改善勧告を受けた者
  施設名    子どもの森イングリッシュプリスクール
  施設所在地 大東市北条1丁目13-12
  設置者    株式会社子供の森 代表取締役 西村万美

 2 改善勧告の公表に係る経緯
  ・当該施設は、令和4年4月4日開設であるため同年6月17日、新設に伴う立入調査を実施したが、必要な書類が用意されていなかった。
  ・以降、繰り返し、書類の提出等について指導を行ったが改善が図られなかった。
  ・そのため、令和4年9月29日、設置者に対し児童福祉法第59条第3項に基づく改善勧告を実施した。
  ・しかし、改善勧告に基づく改善報告書の提出期限である令和4年10月28日までに改善報告書は提出されなかった。
  ・再度、施設に対し改善報告書の提出を求めたが提出がないため、令和4年11月11日、特別立入調査を実施した。
  ・その結果、依然として次の項目については、改善が認められなかった。
  ・当該施設に対しては、引き続き改善するよう指導している。

 3 改善すべき内容及び改善の状況
  (1) 改善すべき内容
   ア 保育に従事する者の数及び資格に係る事項
    (ア)保育に従事する者の確認に必要な雇用契約書、賃金台帳、職員名簿等を書面にて示すこと。
    (イ)常時、保育に従事する者が、複数配置されているかを確認できる書類を示すこと。
      また、主たる開所時間を超える時間帯について、現に保育されている乳幼児が1人である場合を除き、常時、2人以上の保育に従事する者を配置しているかを確認できる書類を示すこと。

   イ 保育室等の構造設備及び面積に係る事項
    (ア)保育室の面積を書面にて示すこと。
    (イ)月極契約乳幼児数についての1人当たりの面積について、書面にて示すこと。
    (ウ)総乳幼児数についての1人当たりの面積について、書面にて示すこと。
(中略)

   エ 保育内容に係る事項
    (ア)乳幼児が安全で清潔な環境の中で、遊び、運動、睡眠等をバランスよく組み合わされた健康的な生活リズムが保たれるように、十分に配慮がなされた保育の計画を定めた上で、実行すること。

   オ 健康管理、安全確保に係る事項

    (ア)継続して保育している乳幼児の健康診断を入所時(利用開始)及び1年に2回、学校保健法に規定する健康診断に準じて実施すること。
    (イ)乳幼児の健康状態の確認のため入所(利用開始)児の健康診断はなるべく入所(利用)決定前に実施し、未実施の場合は入所後直ちに実施すること。
    (ウ)乳幼児について、1年に2回の健康診断を実施すること。
    (エ)職員の健康診断について、採用時及び1年に1回実施すること。
    (オ)調理に携わる職員について、おおむね月1回の検便を実施すること。
(中略)

  (2) 改善の状況
   未改善

 4 今後の対応
  引き続き改善するように指導を行うとともに、改善が図られない場合は、児童福祉法第59条第5項に基づき、児童福祉審議会の意見を聴き、事業の停止又は施設の閉鎖を命ずる手続きに入る。現在利用している児童については、新たな利用先の確保に向けて、関係市町村と連携している。

https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=46201

ここまで酷い改善勧告は珍しいです。「全てダメ」と言っている様なものです。こうした認可外保育施設でも開所できてしまう事に愕然となります。事前チェックはないようなものです。

子どもの森イングリッシュプリスクール(野崎校)は古い民家を改築した施設です。

同施設は2022年4月にに開所したばかりです。建物内部は改装されていますが、造りの古さは否めません。

2021-10-29
野崎スクール OPEN 子どもの森 English Kindergarten

英語を楽しむ子ども 英語で育む豊かな心

令和4年4月入園 2歳児~3歳児募集
All English 保育

保育無償化対象園予定 大阪府に申請準備中

https://kodomonomori-english.com/page02

同インターナショナルスクールを運営している株式会社子供の森は、東大阪市で学童保育・英語プリスクール・英語教室を運営しています。

ウェブページを見た限り、こちらでは認可外保育施設に関する記載はありません。ただ、「延長保育も承っております」「19:00以降にお迎えのお子様に、1食50円で補食のご提供を致します。」という記載がある事から、一定の保育機能は有しているのでしょう。

なお、東大阪市認可外保育施設一覧には同施設の名前がありません。「放課後児童健全育成事業」としての届出は提出しているそうです。

同社の代表者である西村万美氏は、過去に「地域に根差した育児サロン&学童保育事業の实施」という名目で補助金を受け取っていました。

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sogyo/2015/150612Sogyo.htm

どうして大東市に子どもの森イングリッシュプリスクールを開設したのか、腑に落ちません。開所直後から指摘を受け、何も改善等を行っていません。不思議な事案です。