オンライン授業と登校の併用について、松井市長が4月21日の会見で詳しく説明しています。記者からの質問が相次ぎました。

要旨です。

・休校では無い、システムをフル稼働させる、保護者の不安と子供達の感染拡大を抑止する、手段を尽くす
・自宅で見守れない、学校は基本空いている、給食も実施する、学校へ行くのも不安という保護者子供はオンラインで学ぶ権利を確保する
・どっちが原則では無い、休校では無い、ありとあらゆるニーズに対応する、その一つがオンライン
・(朝日新聞に対し)学校休校とは一言も言っていない、通わせるのが不安という声もたくさん出ている、第3波と比べると子供同士の感染も見られる
・自宅で過ごせる方はオンラインを活用して勉強して貰う、両方出来ますよ、子供達の健康を守っていきたい
・オンライン授業は学校からの発信は出来るが、双方向が不自由なところはある
・昨年4月は休校、今回は休校では無い
・高校は吉村知事の方針で一本化する、小中学校は家庭の事情が多岐に渡る、教委と相談する、学校に来なくても勉強できる環境を整えたい
・学校では通常の対面授業を行う、午前中はプリントを配布し、登校時間は各学校で調整する
・学力の遅れが出たら、様々な形で取り返したい
・オンラインも登校も可能な子供は、保護者の気持ちの話、学校へ行くのが不安という方も多数いる
・原則どちらかは示さない、保護者に委ねる、学校は感染対策、給食は黙食、休み時間は喋る事もある、保護者に判断して欲しい
・給食を食べる食べないも自由、食事の対応ができない家庭もある
・登校した子供は対面授業
・(市教委担当者?)基本オンラインで1-2時間目を考えている、後にブリーフィングする(時間は調整中、15時から実施)
・登校しても教室に画像がある、そこで勉強する
・臨時休校では無い、家庭での勉強内容をチェックする、明日の課題を渡す、そういう授業
・学校には先生がいる、現場で柔軟に対応する
・オンラインしか行わないわけではない、休校しない為にオンラインの機能強化や授業を行ってきた、この事態で最大限活用したい、休校では無い
・一昨日かその前の日に教育長と協議した、教育委員会と一昨日昨日と詰めてきた、実施体制について説明している
・自宅にいて感染を抑えてもらいたい
・変異株は若い人も急激に症状悪化する事も、子供が悪化しても病床が空いていない、子供達も人の流れが多いところへ行かなくても済む様にしたい
・給食後、プリントを渡して帰宅する、ブリーフィングで説明する

全てのニーズに応えようとする姿勢は評価できます。しかし、全てが中途半端となってしまっています。学校や保護者は対応に苦慮するでしょう。

私の第一印象は「通常授業でも休校でも無い、極めて中途半端な措置ではないか」でした。

昼からわざわざ登校させるなら、朝から登校させて通常授業を行って欲しいです。感染予防に重きを置く家庭に対しては、寝屋川市の様に別途手厚く対応する方法があります。

 本市では、新型コロナウイルス感染症における市立小・中学校の対応として、選択登校制を実施しております。

 選択登校制として、保護者の判断により自宅での学習を選択されている家庭に対し、個別のURLにより希望者のみが視聴できる、授業のライブ配信を実施しております。

https://www.city.neyagawa.osaka.jp/topics/1591780685808.html

学校に登校してもオンライン授業なんて、果たして小中学生が集中して学習できるのでしょうか。大学生とは違います。

学力は身につかない、感染対策は疎か、親は仕事にならない、学校はオンライン配信やプリントの対応で繁忙を極める、誰にもメリットがありません。

子供が登下校する時間も中途半端な時間になってしまいますね。

「学校の預かり保育を利用すれば良い」という話もあります。が、忙しい先生達に授業外の面倒を委ねるのも気が引けます。

授業中は机に座って動きませんが、預かり保育中は自由に行動するでしょう。中にはマスクを外したり、大きな声で話す子供もいます。授業以上のリスクが発生してしまいます。

全く理解できないのは「高校は吉村知事の方針で一本化する」という部分です。大阪市立の各高校は、通常授業を継続する方針です。

多くの方がご存じの通り、小中学生と比べると高校生の方が遙かに感染者が多いのが事実です。家庭外以外から感染したと考えられる高校生は、小中学生の2倍~3倍以上となっています。


第44回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議資料より

感染リスクが高い高校生は登校する反面、学校と自宅の往復しかしない小中学生がオンライン授業とはあべこべです。

小中学生にとっては学校が社会です。子供の社会をロックダウンさせる前に、まずは大人の社会をロックダウンするべきです。

更には給食も問題ですね。昼食の準備が出来ない家庭に配慮する余り(←これは重要ですが)、学校における最大の感染リスクを残してしまいます。

給食の持ち帰りは難しいですね。食中毒の問題があります。

物事の優先順位がおかしい、そして選択肢という名の負担を学校や家庭に押しつけている、この2点に重大な問題があります。

どうしても学校に滞在する時間を減らしたいのであれば、朝から通常授業、給食を終えたら下校、自宅でオンラインで繋ぎながらプリント学習や帰りの会を行う(一部児童生徒は教室に残る事も)、という考えもあったでしょう。

中途半端なオンライン学習を行うぐらいなら、一斉休校の方がよいぐらいです。

こうした措置が継続する期間も見通せません。緊急事態宣言が続くと考えられている、5月14日まで続くのでしょうか。

分科会の和田先生も否定的です。

14時からの記者会見で詳細が発表されると待っていたのですが、残念ながらありません。記者からの質問に答えています。

・小中学校で感染が拡大している事例はある、学級閉鎖、ただし経路は分からない
・オンライン授業等は1週間以上前、緊急事態宣言が発出される可能性がある時から考えていた
・保育園はオンライン出来ない、一律に休業や休業要請する事は考えていない