急激なリバウンドが継続しています。
大阪府の3月29日のコロナウイルス感染者は213人でした。
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/23711/00376026/otegami%20.pdf
2月下旬以降の感染拡大は主に大阪市外の20代が、そして3月中旬以降は大阪市内の20代~30代が牽引しています。
昨日3月28日は感染者323人を発表しました。その1週間前の3月21日の感染者は100人に留まっており、僅か1週間で3倍以上の感染者が確認されてしまいました。
実行再生産数も1.71へと急上昇しています。
これを受け、大阪府の吉村知事は「蔓延防止等重点措置」(いわゆるマンボウ)の適用を国へ要請する考えを表明しました。全国初の要請です。
大阪府、まん延防止措置を要請へ
吉村知事「第4波に入った」
大阪府の吉村洋文知事は29日、府内の新型コロナウイルスの感染者急増を受け「第4波に入った」との認識を示し、国に対してまん延防止等重点措置の適用を要請する考えを表明した。府庁で記者団に語った。同措置の適用要請は全国で初めてとみられる。
吉村氏は「感染拡大の速度を見ても今週おそらく増える」と指摘。近く対策本部会議を開催し、最終判断すると述べた。同措置が適用された場合は、飲食店の利用者に対し「マスク着用を義務化する」とも言及した。新型コロナに対応する改正特別措置法に基づき、現在の一般的な協力要請より強い働き掛けに切り替える方針。
第1波の時から感じているのですが、吉村知事は規制強化も規制解除も判断が早いですね。第3波における緊急事態宣言の解除要請も、そして早過ぎる第4波における蔓延防止等重点措置の適用要請も先駆けています。
緊急事態宣言解除前倒しが一因と大阪府知事
大阪府の吉村洋文知事は、府内の新型コロナウイルスの感染者急増の背景について「大阪は(首都圏より)一足早く緊急事態宣言を解除したので、そのリバウンドもあると思う」と語った。
蔓延防止等重点措置とは、特定地域からの蔓延を押させる為の対応です。範囲は区画や市町村単位、講じうる措置は時短要請(命令や過料も)・特定地域や業態等への出入り自粛要請・イベントの開催制限等とされています。
https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kinkyujitaisochi_20210212.pdf
吉村知事は(飲食店の利用者に対し)「マスク着用を義務化する」とコメントしています。いわゆる「マスク会食」を徹底したい意向なのでしょう。
「マスク会食」は本当に難しいですね。先日、止むに止まれぬ所用でピークタイムの飲食店に立ち寄りました。
付近の企業事務所で働いている数多くの会社員がグループで昼食を食べていました。入店時はほぼ全員がマスクを着用していましたが、食事中は外し(←当然ですが)、そしてマスクを外した状態でお喋りしているグループが目立ちました。
分科会の尾身会長等は「食事中に話す時はマスクを着用して欲しい」と話していましたが、箸やマスクを細かく持ち替えている客はほぼ皆無でした。食事しながら話すか、もしくは食事中は一切話さずに食事後にマスクを着用して話す、どちらかでした。
この光景を見て「やっぱりマスク会食は無理だなあ」と感じました。昼食ですらこの状態、アルコールが入って判断力等が低下する居酒屋では更に無理です。コロナ対策において個々人の努力に頼るには限界へ達しています。
飲食店での感染拡大を徹底的に抑止するには、マスク非着用での店内会話の禁止、グループ客は同居家族のみ(少人数の会食でも感染する)、パーティションの設置、一定基準以上の換気等を義務化すべきでしょう。
飲食店内でノーマスクで大声で喋る客がいる限り、怖くてなかなか行けません。
学校活動の制限も
他には様々な活動を制限を強化する可能性がありますね。ここ2週間ほどの大阪府内では、学校に起因するクラスターが多数発生しています。部活動で感染が拡大した事例もあります。
第3波では学校での部活動や合唱によるクラスターが全国各地で発生しました。そして第4波では子供に罹りやすいとされる変異株が広がっています。
ハイリスクな学校活動を制限しなければ、学校を経由して大規模な変異株クラスターが発生する可能性が極めて大きいです。
特に新学年が始まる4月は子供達も落ち着きがなく、これまでの対策等が疎かになりがちです。年度始まりから明確な制約を設け、始業式等から徹底する事により、学校での感染拡大を抑制して欲しいです。
イベントもより強い制約が設定される可能性がありますね。マスクを着用して話さないイベントならばリスクは低いですが、その前後でランチ等を楽しむとリスクが高まります。
気掛かりなのが入学式や入園式の実施、そして年度始まりの様々な行事の可否ですね。
入学式等は例年通りに開催する予定(但し保護者数は来賓は制限、在学生や在園児は参加見送り)と聞いていますが、蔓延防止措置が適用されると更に縮小されそうですね。
来賓はゼロで良いのですが、せめて両親は参加できる形で入学式や入園式を開催して欲しいですね。
難しいのはそれ以外の諸行事、特に多くの子供達が外部へ出掛ける遠足が心配ですね。学校も保育所も4月は遠足はありませんが、5月に行われます。
花見の賑わい、どうなるGW
この週末は関西の観光地は賑わっていたと聞きます。特に大阪城公園等の花見スポットは、多くの花見客で賑わったそうです。禁止要請を無視し、ビニールシートを敷いて宴会を楽しんだ方も少なくなかったそうです。
同居家族のみでの宴会ならばリスクは中立的(宴会せずとも自宅内で感染する)ですが、それ以外のメンバーでの宴会はリスクが高いですね。
一律禁止では無く「同居家族のみなら可」という制限も一つの考えですが、こうした細かいルールを一般客に徹底するのは事実上困難でしょう。
市街地も開放感が溢れています。今週から来週にかけて、大阪(に限らず全国)の感染者は爆発的に増加するのではないでしょうか。
何とかGWまで保って欲しいと考えていましたが、恐らく無理でしょう。早ければ4月下旬にも、もしくはタイミングを逸したGW明けに緊急事態宣言が発出されるのではないでしょうか。
何も予定を入れていなかったGWは、このまま「予定無し」となりそうです。大阪でステイホームする事になりそうです。