大阪府も政府も判断が右往左往しましたが、ようやく緊急事態宣言が発出されそうです。

 政府は、新型コロナウイルスの感染が急拡大する大阪、京都、兵庫の3府県について、特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令する方向で調整に入った。関係者が11日、明らかにした。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011100442&g=soc

 政府は、関西3府県を対象にした緊急事態宣言再発令について、13日にも決定する方向で調整に入った。政府、与党関係者が11日、明らかにした。

https://this.kiji.is/721308076653379584

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(追記)
1月13日~2月7日に掛けて、大阪府・兵庫県・京都府に緊急事態宣言が発出されます。

菅首相、緊急事態宣言の関西追加を表明 来月7日までの発令調整―新型コロナ

 菅義偉首相は12日午前の自民党役員会で、新型コロナウイルスの感染が拡大する大阪、京都、兵庫の関西3府県について、特別措置法に基づく緊急事態宣言の対象区域に追加する方針を表明した。発令期間は首都圏4都県と同じ2月7日までとする方向で調整する。

 政府は13日にも、有識者らによる基本的対処方針等諮問委員会の意見を聴いた上で、新型コロナ対策本部で発令を正式決定する。これにより、宣言対象は東京都と埼玉、千葉、神奈川3県に、関西3府県を加えた7都府県に拡大する。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011200440&g=soc

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対象地域には愛知・岐阜も含まれる方向で調整されているそうです。

ここに至るまで、関西三府県や政府の判断は揺れに揺れました。

「関西圏域の感染状況は、全体として高止まりしていることから、ただちに緊急事態宣言の発出を要請する状況にはないと考えられる」(1/5関西広域連合の提言)

「緊急事態宣言をするには、専門家の理解をいただく中でするが、現時点においては、私はそうした状況にはないというふうに思っている」(1/7菅首相)

「感染拡大の明らかな兆しがみえている。先手の対応を打つべき時だ」(1/7大阪府の吉村知事)

「宣言が視野に入る極めて厳しい状況だという現状認識を共有した。専門家の意見を聞き、検討する」(1/8西村コロナ担当大臣)

「必要であればすぐ対応できるように準備はしている」「もう数日の状況を見る必要があるということだった」(1/10菅首相)

関西三府県の感染者は、3連休中も全く減少しませんでした。昨年までとは異なるステージに入ってしまいました。遅かれ早かれ、緊急事態宣言の発出は避けられなかったのでしょう。

具体的な内容を定めた緊急事態措置は、1都3県の内容と概ね同一でしょう。飲食店への時短要請が主になりそうです。

昨年春の緊急事態宣言とは異なり、学校・幼稚園・保育所等は引き続いて運営されます。

ただ、1都3県の一部自治体は「登園自粛」「保育時間の短縮」を要請しています。関西でもこうした方針をとる自治体があるかもしれません。

これまでは学校等でのクラスターは低い水準で抑制されていました。しかし、これだけ感染者が増えてしまうと、学校等に感染者が紛れ込むのは避けられないでしょう。

学校等では既に部活動や合唱等のハイリスク活動を取りやめていますが、更に徹底させる必要があるでしょう。

心配なのは幼稚園や保育所等ですね。冬場は風邪の様な症状を有する子供が非常に多く、コロナウイルスの症状と見分けがつきません(そもそも子供は無症状が多い)。

更に園児にマスクを着用させるのは困難です。そして今年は冷え込みが非常に厳しく、換気を徹底するのは困難でしょう。

締め切った保育室に無症状感染者の園児が登園し、そこで咳やくしゃみを繰り返すと、幼稚園や保育所等が一大クラスターとなるのは避けがたいです。

目下危惧しているのは、「積極的疫学調査の終了」です。既に神奈川県が方針を示し、東京都も検討しています。

県内全保健所において「積極的疫学調査」の対象を絞ります
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/prs/r2336801.html

ここでは「学校/幼稚園・保育園の教員等」は引き続いて積極的に調査を行うとしていますが、学生や園児等は対象に含まれていません。

仮に大阪等でもこうした方針が取られたら、学校等での濃厚接触者を追跡しなくなる恐れがあります。誰が濃厚接触者や感染者か分からない学校や保育所等へ登校登園させるのは、非常に恐ろしいです。

感染者が発生した学校等は、いっそのこと全面休校・休園して欲しいぐらいです。ただ、休業する範囲を全校→該当学年・クラス等へと縮小しているのが現実ですが。

また、緊急事態宣言下でも学校や保育所等へ臨時休業しないとしていますが、この方針が宣言終了まで貫かれるかは若干の疑問を有しています。

緊急事態宣言の発出や要請に代表される通り、政府や自治体の方針は右往左往しがちです。休校休園の判断も右往左往しないとは限りません。

万が一の休校休園に備え、少しずつでも準備を進めるつもりです。