大阪府のコロナウイルス感染者は大きく減少しています。
2月1日の感染者数は178人となりました。12月下旬以来の100人台です。
感染者に占める大阪市外の割合が日々減少し、遂に市内:市外が概ね1:1となりました。年末年始や成人式等によって市外の地元で集まる機会を契機とした感染爆発が一段落したと推測されます。
気になるのは学校クラスターの増加ですね。昨日は守口市の学校関連②と大阪市の学校関連②が発表されました。
守口市の学校関連②は守口市立金田小学校でしょう(大阪市の学校関連②は不明です)。
感染者は大きく減少していますが、医療機関の逼迫度は依然として極めて高い状態が続いています。
2月1日に開催された第36回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議の配付資料によると、重症病床運用率83%、軽症中等症病床運用率76%となっています。運用上限近くに張り付いています。
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/38215/00385072/ikkatsu.pdf
年末年始以降も会食・カラオケ・親族の集まり・宅飲み等ので感染が続いています。
緊急事態宣言発出後も最寄駅周辺の飲み屋は人が絶えません。高齢男性を中心に、飲みながら会話している様子が店外からも見えてしまいます。溜息しか出ません。
こうした状況を踏まえ、2月7日までが期限とされていた緊急事態宣言は3月7日まで延長される見通しです。大阪府も含みます。
緊急事態宣言 10都府県で来月7日まで延長 きょう正式決定
今月7日が期限の緊急事態宣言について、政府は2日、栃木県のみ解除し、東京や大阪など10の都府県は来月7日まで1か月延長することを決定します。政府は、感染状況などが改善した場合は、期限の前でも解除する方針です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210202/k10012844771000.html
学校や保育所等の行事も再延長となってしまいそうです。今夕に配布されるプリントに残念なお知らせが書かれているでしょう。
これに対し大阪府は、「解除を要請する基準」を定めました。
大阪府 緊急事態宣言 国に解除要請する独自判断基準決める
大阪府の担当者は、解除の条件について、専門家から検査で陽性だった人数や重症患者用の病床使用率を参考にするのが合理的だという見解が示されたと報告しました。
これを受けて会議では、
▽直近1週間の新規陽性者数が1日平均で300人以下の日が7日間続いた場合か、
▽重症患者用の病床の使用率が60%未満の日が7日間続いた場合を、
基準とすることを決めました。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210201/k10012844591000.html
「専門家」とは大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議の朝野座長の意見ですね。
<緊急事態宣言の解除の条件>
分科会のステージIIIの条件を満たし、総合的に判断するということであれば病床稼働率25%以下となり、到達は難しい。そのため、大阪府としては、検査陽性者数の減少傾向(25名/10万人)が持続的であり、かつ大阪モデルの赤信号解除条件である重症病床使用率60%を安定的に(1週間)下回った場合、とすることで大阪モデルとの整合性がとれ、合理的であると考える。
分科会の条件は、(1)ステージ3まで下がる、(2)感染状況と医療の逼迫状況の改善が継続している、(3)解除後もステージ2まで下げられるという見通しがある、という要件を定めています。
これと比べると、大阪府の基準は相当に甘いですね。できれば昨年6月頃の様に感染者0人を達成して欲しいですが、経済活動が保たないのでしょう。
以前に読んだ「8割おじさん」こと西浦先生の著書では、大阪府・大阪市の方針に対して「専門家の意図が伝わっていない(大阪・兵庫間の往来自粛に対して)」「勝手にメモを公表した」「経済活動の落ち込みを専門家に責任転嫁しようとしている(→感染のピークが緊急事態宣言発出以前にあった)」等と書かれていました。
今回も政府分科会とは異なる方針を打ち出している事から、未だにコミュニケーションが上手く行われていないのかもしれませんね。
個人的な意見ですが、大阪府の方針は「ブレーキを踏むのは早く、放すのはより早い」と感じています。
飲食業や観光業を中心に、大阪や関西一円の経済活動は極めて大きな影響を受けています。しかしながら外食や旅行をしたくても、どこで感染するか分からない状態では子供と一緒に外出するのは難しいと感じています。
ピリピリと気を遣いながら外出するよりも、やはり気楽に外出できる方が楽ですね。まだまだマスク着用・手指消毒を徹底します。